2014.07.22
みなさま、こんにちは。
山内研M1の松山彩香です。
今学期のゼミも残すところあと一回!最後まで気合いを入れていきたいと思います。
さて、前回から「山内研の助教の方々へインタビュー」というテーマでブログをお届けしています。
第2回である今回は、去年まで山内研の博士課程に在籍され、今年の4月に情報学環の特任助教に着任された安斎勇樹さんにインタビューしてきました。
ワークショップの実践と研究で知られる安斎さんの貴重なお話、楽しんでいただければと思います。
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----まず今のお仕事について教えてください。
メインは、FLIT(反転学習社会連携講座)のメンバーとして、日本初のMOOCである「gacco」の開発や運営、それに連動した反転学習モデルの開発などを行っています。僕はワークショップデザインが専門で、MOOCのようなオンライン教育は専門性ではありませんが、映像授業のリソースをベースに、より協調的な学習を支援する仕組みをつくるのが仕事です。
並行して、SCSK株式会社と共同で、CAMPワークショップの開発研究にも取り組んでいます。
----たしかに安斎さんはワークショップの研究や実践をされている印象が強いですが、実際にFLITのお仕事の中で、ワークショップに関係する内容が占める割合はどれくらいなのですか?
今のところ直接的にワークショップを使うことはありませんが、例えば、反転学習のプログラムについて、ワークショップデザインの観点から、「こういう課題設定や活動構成にしたほうがいいんじゃないか」など、口出しはしています。今後は、よりワークショップデザインの知見を活かした取り組みも行っていく予定です。
----ワークショップに関連してお聞きしたいのですが、今私はワークショップをつくる授業(文化・人間情報学研究法Ⅲ)を取っていて、なかなか良いアイデアが出ないことが悩みなのですが、安斎さんはどうやってアイデアを出しているんですか?
ワークショップって、「何かを創ることで何かを学ぶ」っていう、二つ目標が結びついているじゃないですか。
だからまず一つには、ねらいとする「学習目標」について、精緻に分析したり、別の視点で捉えたりというような、論理的な作業を進めます。
でも、学習目標から活動目標を逆算して考えるとつまらないものになってしまうので、それとはまた別に、日常生活の中でおもしろい活動のネタになりそうなものを常に収集しています。僕はお笑いの番組が好きなので、低予算の深夜番組の演出だったり、東急ハンズや美術館で見かけた面白い素材だったり、そういう活動に使えそうなアイデアのストックを常に仕入れていますね。そうすると、学習目標と活動目標がぱっと結びつくときがある。
----なるほど。そういう結びつきが初めからできていたんですか?
いや、最初はできませんでした。過去の経験の蓄積がなければ、難しいですよね。それでも、今振り返るとワークショップデザインには「型」のようなものがある気がしていて、こういう学習目標のときは「演じる活動」が合うとか、「見立てる活動」が相性がよいとか、そういうデザインのパターンについて言語化してまとめたいと思っています。
----話は変わりますが、安斎さんは今博論を書かれていますよね。前回のインタビューで伏木田さんが、安斎さんに博論のペースを確認したりしているとおっしゃっていましたが、やはり研究にあたって同期の影響はありますか?
同期の影響は、修士課程のときからかなり大きいですね。伏木田さんとは今は全く別の研究テーマに取り組んでいるけれど、M1のときは興味関心がとても似ていたんですよ。M1の夏に、「メタ認知についてレビューしなさい」っていう、ゼミでの課題がかぶるという事件が起きたくらい(笑)。根っこで面白いと思っていたものは似ていたのに、いまは気づけば、質的な実践研究と量的な調査研究という手法の部分でも、大学教育のフォーマルとノンフォーマルというフィールド面でも補完関係にあるから、同世代の研究者として意識せざるを得ないですね。なので、同期は大切にしてください(笑)。
----学府の院生に研究のアドバイスをお願いします!
修士課程の頃にやっていてよかったなと思うことは二つあります。
一つは、自分の研究領域の、現場の実践者、特にエキスパートとのつながりをM1の間にたくさんつくっておくこと。
僕はM1の夏学期に、ワークショップを長年実践しているエキスパートの方々を先輩の森さんに紹介してもらって、実践を見学したり手伝ったりしていました。現場で見聞きした発見は、仮説生成や分析の際にダイレクトに役に立ちました。また、修論を書き終えたときも、エキスパートの方から「僕が現場で無意識にやっていたことを、見事に言語化してもらえた」と言ってもらえて、自分の研究の筋は間違っていなかったと自信になりました。
もう一つよかったと思うのは、プレ実践をたくさんしたことです。
十分にプレ実践を重ねておかないと、データがどういう形で上がってくるかわからないし、分析の感覚が持てないまま本実践に入らないといけない。それに、仮説ではうまくいくと思っていても、いざやってみるとうまくいかないことはたくさんあります。自分の研究が机上の空論にならないためにも、出来るだけプレ実践をたくさんしておくことはとても重要だと思います。僕はM2の春頃から数ヶ月かけて、プレ実践だけで15回ほど行いました。そのデータを繰り返し分析して、仮説と分析手法を洗練させていきました。
----M2の春頃というと、私のペースだとまだプレ実践ができるほど研究が固まっていないかもしれないと思うのですが、もっと前の時期に研究を固めた方がいいんですか?
当時はなんとなく固めたつもりになって実践していたんだけど、今振り返るとその時点では全く固まっていなかったですね。
僕の修論は、最終的には「危険だけど居心地が良いカフェをデザインする」という課題で、矛盾した課題設定の効果を検証するということをしたのだけど、春頃にプレ実践をしたときはそんな仮説も思いついていなかったし、カフェどころか「秘密基地をつくる」という別のワークショップでいくつかの仮説がうまくいくかどうか試していました。そのときにあった10案ほどの仮説は、プレ実践ですべてボツになりました(笑)。
ところが、プレ実践のとあるグループの中に、たまたま秘密基地を「秘密」なのだからクローズドな場にしたいという参加者と、「基地」なのだからオープンな場にしたいという参加者がいて、その2人のコラボレーションが感動的に面白かったんですね。逆に同じ意見の人たちが集まったグループは、コラボレーションがうまくいかなかった。このデータをゼミで検討している最中に、元ベネッセの大辻さんという方が、「うまくいっているグループは、意見が矛盾しているね」と指摘してくれて、そこで山内先生がパンって手を叩いて「これだ!」って(笑)。地道に行ったプレ実践のデータをゼミで共有したことで、矛盾条件の仮説が見つかったんです。
こう振り返ってみると、エキスパートの現場の観察にしろ、プレ実践にしろ、「実践から研究をつくる」というスタイルは一貫していたんだと思います。
----ありがとうございました!とても勉強になりました。
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安斎さんの研究は、実践から入るということで確立されていったんですね。
エキスパートとのつながりを持つことと、プレ実践をたくさん行うこと...、私も今から意識していきたいと思います。それから、同期も大切にしていきたいです。
安斎さん、たくさんの参考になるお話をありがとうございました!
次回は池尻さんへのインタビューです。お楽しみに!
【松山彩香】
2014.07.14
むしむし梅雨が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
M1の青木翔子です。
前回は、フィンランドの素敵な記事を吉川さんが書いてくださいました。ありがとうございます。
そして、お帰りなさいませ。
さて、今回からブログテーマは変わり、「山内研の助教の方々へのインタビュー」となりました。
つまりは、M1・M2のメンバーが日頃お世話になっている助教の方々に、聞きたいことを聞くという有り難い機会です。
第1回目は、去年まで山内研の博士課程にいらっしゃった伏木田さんです!
伏木田さんは、いつも優しくて、でも鋭くて、声も素敵で、本当に憧れの助教さんです。
ですが、伏木田さんの日常生活は謎に包まれています...。
そこで今回は、伏木田さんの日常生活についてインタビューしてきました!
ーー去年のブログの「突撃!博士課程座談会」(※1)では、博士過程での過ごし方についてお話されていますよね。博士から助教になられて、仕事のやり方や過ごし方に変化はありましたか?
※1
http://blog.iii.u-tokyo.ac.jp/ylab/2013/10/post_475.html
http://blog.iii.u-tokyo.ac.jp/ylab/2013/10/post_474.html
仕事の向き合い方、やり方にあまり変化はないですね。この人がこの仕事やったから上手くいったよね、と言われるようなお仕事の仕方がいいなと思っています。
月・火・木は、助教としてのお仕事、水曜日は、非常勤で他の大学で教えています。金曜日は、仕事の具合にもよりますが、出勤していることが多いですね。
なので、研究は、朝とか休日やるっていう風に決めてやらないとな、と思っています。
研究も仕事もバランス良くこなすような日常を送りたいと思っています。
ーー博論や研究の進め方は?
博論に関しては、ペースを確保するために、山内先生への相談日を予め決めたりしています。あとは、同期の安斎さんに、「いつ出す?」と聞いてペースの確認をしたりしています(笑)。
研究というか、助教になって、論文や本を読む時間は増えました。意識して取るようにしているのはあります。助教のお仕事と関連する論文や本を、自分の研究と直接関係があるわけではないけど、読むようにしていますね。学生時代は、自分の研究に集中する必要があり、それ以外になかなか目が向かなかったのが、広い視野で文献にあたれるようになりました。
ーー伏木田さんは、実際に、伏木田さんの研究に直接は関係がないであろう原著の文献をM1の逆瀬川さんと一緒に輪読して下さるという、、、とてもM1もお世話になっていて、、、本当にありがとうございます!
いやいや、こっちも助かっているんです。原著は読みたいし、自分としてもペースをつくってやりたいけど、研究会とか大きく自分からつくるのは苦手なので。M1も授業とかが忙しくて、放っておくと原著とか読まなくなると思ったから、調度いいなって(笑)。
ーーそのお言葉自体が優しすぎます。本当にありがとうございます!!(M1一同)。
ーー話は変わりまして、私は、今、粛々と美しい生活リズムで院生生活を過ごしたい!と悩んでいるのですが、伏木田さんは、どのような生活リズムで過ごされているのでしょうか。
朝は、結構早いですね。5時半とか6時には起きて、そのあとは、犬の散歩(運動?笑)や朝食、ニュースをチェックして...と、ゆったりと朝時間を過ごしてから出勤しています。出勤後は、メールチェックなどをしてから仕事を始めます。眠いお昼の時間帯は、仕事関連の文献を探すなど眠くない作業をするようにしていますね。で、その後、7時頃には帰宅して、ご飯食べたり、研究とか非常勤の準備をしたりって感じかな。
夜は苦手なんですよね。中学生の頃も、9時には就寝していたから、テスト前とかに友だちからメールが来ても寝ていたりして、友だちに怒られたこともあります(笑)。
ーーお手本のような生活!どうしたらそのような規則正しい生活が送れるのでしょう?
朝起きる時間を変えないことが大切っていうのはよく聞きますよね。
あとは、寝てなくて日中の作業スピードが落ちたり、人と会ったときに疲れていたり、体調を崩して仕事に支障をきたすのは嫌だから、しっかり寝られる生活リズムがいいなと思っています。
昔は、どんなに忙しいときもしっかり寝ていたから、作業に抜け漏れが出て困ったこともありましたが、今は、仕事なのでミスできない。だから、自分で余裕のある期限を設定して、絶対にその日までに終わらせるようにして、仕事に支障をきたさないことと生活リズムを崩さないことを両立しています。たとえば、非常勤講師の仕事なら、授業は水曜日なので、月曜までには準備を終わらせて、TAの子に渡すようにしています。
やらないと、TAに迷惑かける!というように、他人を巻き込むような仕事の保険を自分でかけるようにしています。
ーー最後に、学際情報学府の受験生やM1たちに一言をお願いします!
私は、学部の頃(文学部の心理)、ドクターの方々がTAで教えてくれていて、その人たちの研究のペースをみていたから、自由な学府の雰囲気に、最初はやらなくなったら怖いなと思っていました。もちろん学府は学府で楽しくて、他では得られない人間関係とかも得られ、自由だからこそできることもあるので素敵だと思っています。
ですが、なんとなく楽しそうだからとかの理由で決めちゃうと、入った後に苦労するんじゃないかなと思います。もちろん、それはいい面もあるし上手くいく人もいるんだけどね。でも、大学院に進むことをを決めたのは自分っていうことを思い出すこと、そのときの覚悟を忘れないことが大切かなって
ーー本当、そうですね...!いろんなことがあっても、自分で決めたのだって思えるということは、素敵な日々を送る第一歩な気がします!
伏木田さんのもつ素敵オーラの秘訣は、早起きにあるのかもしれない...。明日から早起きしよう!と思いつつ、今日も夜型生活気味の青木ですが、「習慣が人をつくる」ということを肝に銘じて良い修士生活を送りたいと思います。
次回は、安斎さんにインタビューです、お楽しみに!
【青木翔子】
2014.07.05
お久しぶりです.M2の吉川遼です.
今年のフィンランドの気候は聞くところによると例年に比べ寒暖のメリハリが弱いみたいで(それでも冬は-20℃前後だった),6月は雨が多く,気温も15℃程度とあまり暖かくありませんでしたが,それでも時折訪れる快晴の日には芝生の上で本を読んだり,雑談したり,音楽を楽しんだり...,とそれぞれが友人や家族と思い思いの夏を楽しんでいる様子も見られました.
6/21の夏至前後は朝3時に東の空が赤く染まり,日が沈むのは23時を過ぎてから,という非常に昼の長い,高緯度特有の日々の中で穏やかな日々を過ごしていました.
そんな6月にAalto Universityでの半年間の留学を終え,フィンランドから帰国いたしました.
今回,特別編として枠をいただいたので,Aalto Universityでの留学生活について振り返りつつ,ご紹介していきたいと思います.
■Media Labとは
僕が所属していたのはSchool of Arts, Design and Architecture(芸術デザイン建築学部)のMedia学科,New Media専攻で,一般的には"Media Lab"と呼ばれています.
このMedia Labには
◦ Game Design and Production(ゲームデザイン)
◦ Sound in New Media(サウンドデザイン)
◦ New Media Design and Production(メディアデザイン)
の3つが修士向けのコースとして開かれており,僕はNew Media Design and Productionに属していました.
Media labで開講されている授業の多くは,基本的に個人またはグループワークを通して与えられた課題に取り組む,課題解決型のプロジェクト型学習形態でした.
僕にとってはそのほとんどが魅力的な授業でしたが,時間やそれぞれのプロジェクトの関係で全部取れなかったのが惜しまれます.自分が取った授業でも特に面白かった授業が以下の2つです.
■Prototype Experience...Make an everyday object playful
これは,近年日本でも話題になっているマイクロコンピュータのArduinoを使い,日常生活をPlayfulなものにしていく,という授業でした.
この授業では「いかに早く,コンセプトが的確に伝わるプロトタイプを作れるか」ということが求められました.UIデザインのみならず,様々な分野において,実際にプロトタイプを使ってみることで分かること,見えてくるものは非常に多く,さらに議論も促進され,非常に有用なフィードバックが得られることでプロダクトの質が向上していきます.
この「いい(=コンセプトが的確に伝わる)プロトタイプを早く作る」→「議論の活性化」→「有用なフィードバックの獲得」→「プロトタイプの修正」→「次のプロトタイプを作る」→...のサイクルをいかに早く回すことができるかが重要なのだそうです.
この授業で,僕はもう1人の学生と"Make bus ride more playful"という目標の下,どうやったらバスに乗っている間の退屈な時間を面白く出来るかを一緒に考え,制作を進めていきました.
当初はなかなか議論が収束せず,1回目のプロトタイプは「バスの進行方向に応じてLEDの色が変わる」というものを作ったのですが,中間発表ではそれがどう"Playful"に結びついていくのか,誰もピンときておらず,あまり議論が活性化せず,悔しかったのを覚えています.
しかし2回目のプロトタイプ発表に向け,お互い「バスの天井に星座を模した路線図を描き,現在位置を示すことで,長く暗いフィンランドの夜のバスの中の雰囲気をよいものにする」という方向性で一致し,プロトタイプを作ったところ非常に好評で「乗客が座ったら他の星が光るインタラクションがあったらいいよね」「センサはこの部分につけたらいいんじゃないか」など様々なフィードバックを得られる,非常に有意義なディスカッションとなりました.
最終的にこのプロトタイプは,5月末に開かれた"Media Lab Demo Day"という学生の制作物展示会に展示し,様々な人がこのプロトタイプを体験しました.
このプロジェクトの詳細やDemo Dayの様子などは僕のポートフォリオやMedia labのFlickrなどでも見られます.
研究においてもプロトタイプをもっと早く作ることができればなー,と思ったりするのですが,研究の場面においては開発する前,もしくは並行してしっかりとした研究のロジックを立てておかないと開発物の方向性や実験計画に一貫性がなくなってしまうので,ここはなかなか難しいところです.
■Action Games...Learning by doingによるゲームデザイン再考
この授業ではゲームの題材となったスポーツを実際に体験することで,ゲームデザインを考えるというコンセプトのもと,ボルダリング,フットサル,ストリートダンス,トランポリンなど様々なスポーツを経験し,翌日の授業で既存のスポーツゲームのデザインについて考える活動を数回行いました.
例えばボルダリング.体験前は「指先に力を入れて身体を支えることが登る上で一番大事なのかな」と思っていたのですが,体験してみると指先よりもむしろ,
◦両腕を使い,身体を壁に引きつける
◦足を石に乗せるだけではなく,壁に踏ん張ることで身体を支える
といったように身体全体を複合的かつタイミング良く動かすことが実際には必要になってくることを文字通り身をもって学びました.実際,次の日は両腕両脚の筋肉がパンパンに張り,動けませんでした・・・
翌日の授業で既存のボルダリング,クライミングゲーム(e.g. Wii Fitなど)をより現実の動作に近い,かつ面白いものにするためにはどんなゲームデザインが求められるかを各自考え,
◦ 自分の手足が届く範囲を可視化する
◦ Oculus Riftを使い,自分では見えない身体全体と周辺の石が見られるようにする
などそれぞれ独自性のある,実用的なアイデアが共有されました.
この授業では,これら"Learning by doing"の活動だけでなく,Fittの法則など認知,人間工学系のレクチャーも挟みながら身体動作とその応用について考えていく授業だったので,僕が研究で扱っている「身体動作の暗黙知の追体験」と重なる部分が多く,研究にもそのまま活かせそうな面白い授業でした.
■多様性の中で日常を異化する行為
個人的に,メディアデザインに関し学ぶ機会が得られたこと,そしてその中で様々なグループワーク,プロジェクトを通し実際にものづくりができた経験は自分の研究のみならず,今後に繋がっていく,貴重な経験となりました.
ここで紹介したことは,もしかしたら日本の美大・芸大でも経験できることなのかもしれませんし,設備に関しては同様のものが備わっているところも多いのではないでしょうか.
しかし,このMedia labの最大の特徴であり,僕がとてもよいと考えている点は,ここに所属している学生の多くが留学生であり,各学生が多様な専門性,バックグラウンドを持っていることです.
そんな人たちがプロジェクトを通じて共同で何かを創り上げていくその過程の中でこそ,私たちが日々当たり前だと思っている日常を異化し,捉え直し,課題を見つけ,課題に対するよりよい解決策を編み出していく活動が生まれるのだと思います.
また,それぞれが素晴らしい発想力と観察力,そして技術力を持っており,課題に対して情報が整理された分かりやすいプレゼンテーション,面白いインスタレーション,美しいヴィジュアリゼーションを持って各自のアイデアを提示し,圧倒される場面も多々ありましたが,そのような環境に半年間であれ身を置けたことは非常に充実し刺激的な日々でした.
■フィンランドでの留学
▲Otaniemiキャンパスそばの橋を通り,バス停に向かう時に遭遇した夕日
初めての海外生活ということもあり,やはり最初の1, 2ヶ月は大学や生活に慣れることにものすごく苦労しました.特に自身の思考体系がいかに母語に制約されているかを痛感しましたし,その思考体系を英語に適応させていくことはすごく時間が掛かりました.また多様な人々がいるということは,それだけ多様な「常識」が入り交じっていることを意味し,それらを理解するのにも時間を要しますし,理解する上で齟齬が生じることも多々ありました.
ただ,留学先としてフィンランドを選んでよかったこととして,
◦ 首都であり,便利でありながらも,人と街が穏やかなヘルシンキの環境
◦ 英語ネイティブではない環境下において多様な人々が暮らしていることから,差別のないフラットな人間関係が築ける
◦ ものすごく親日
などが挙げられます.結果的に先に挙げた多様性を許容できるようになったことで,自分の物差しで測れるものが多くなり,色々と受け入れられるようになれたかな,と思ってます.
東京に戻り,今後は修士論文執筆に向けて研究を再開し,開発,実験,評価などなど,来年までは東京で忙しい日々が続きますが,あまり突き進みすぎて視野が狭くならないよう,俯瞰的に自身を捉えつつ,一つ一つ自分のやるべき事に落ち着いて取り組んでいけたらと思います.
最後までご高覧いただきありがとうございました.
【吉川遼】
2014.06.29
みなさま、こんにちは。
山内研M1の松山彩香です。
天気が不安定な毎日ですが、気分だけでも盛り上げていきたいですね!
【山内研の活動】というブログテーマも第6回!早くも最終回です。
今回は「M0生活」について紹介させていただきます。
■M0とは?
大学院入試に合格し、研究室に仮配属が決まっている次期院生のこと。
修士課程の学生のことをM1、M2と呼びますが、M1の前段階なのでM0です。
■M0ってどんなことするの?
山内研のM0が4月の入学までに関わる主な行事は「M0歓迎会」「M0発表会」「春合宿」の3つです。
また、冬学期の普段のゼミにも出席することができます。
入学前にゼミに参加することで、先輩方がどのように研究を進めているのか知ることができる、とてもありがたい期間です。
■M0歓迎会とは?
10月上旬に行われる、山内先生や助教の方々、山内研の院生メンバー、そしてM0が参加する食事会です。
M0にとって、この歓迎会が山内先生や先輩方と初めてゆっくり話す機会、という場合が多いと思います。
山内研のみなさまに自己紹介をしたり、同期と初めて顔を合わせたりしたのもこのときでした。
■M0発表会とは?
M0が自分の研究計画を発表する会です。
とはいえ入学前の1月ごろなので、その時点での研究構想を発表することになります。
こうして早い時期に先生や先輩方に自分の興味関心を知ってもらい、研究のアドバイスをいただくことができるため、入学してからの研究をよりスムーズに始めることができます。
■春合宿とは?
これは今回のテーマ第3回のM2青木さんの記事を読んでいただければわかると思います。
M0は特に事前準備もなく、気楽に楽しませていただいた合宿でした。
先輩方の発表を聞いたりワークショップに参加したりできるので、次の年の自分の活動をイメージしやすくなります。
以上、M0生活についてでした!
今年も夏休みが明ければ、次のM0の方々が山内研に来ることになります。
まだ先輩になるには頼りない私ですが、どんな方が入ってくるのかとても楽しみです!
さて、次回のブログテーマですが、
【助教さんにインタビュー】
ということで、日頃お世話になっている助教の方々にM1、M2がインタビューします。
先日研究室で行ったあみだくじによって、助教さんとインタビュアーの組み合わせはすでに決まっています。
私たちも普段じっくり伺う機会のないお話が聞けると思うので、楽しみにしています!
【松山彩香】
2014.06.22
Ylab blog 山内研の活動編5回目の今日は
私M2の池田がお送りいたします!
本日のタイトルは飲み会編です〜
日々研究に勤しんでいる我々ですが、飲み会でお酒をまじえてニタニタしているときもあります!(ニタニタしているのは私だけかもですが。笑)
●山内研の飲み会編
Ylabには年に何度かオフィシャルな飲み会があります
4月に行われるM1歓迎会や
夏に行われる納会
先輩にあーんしてもらえるんですね。。楽しそう。。。
去年は秋田でなまはげとお酒をのみました!
なまはげとお話する藤本先生
10月に行われるM0歓迎会に
M2修論お疲れ会
去年はM2の方々のリクエストで焼き肉とカラオケにいきました!
シンポジウム意外でマイクを持っている先生が新鮮!
これだけ見ると、なにやってるんだって感じもしますが
入学当初新しい環境にドキドキでパタンキューしそうだった私も
飲み会によって皆さんとの親睦が深まり
普段話すのに緊張しちゃう、先生や先輩方とも
話しやすくなって研究する上での何気ない相談とかもしやすくなったりしました!
そう!Ylabの飲み会は新人の育成にとって重要な
組織社会化;個人が組織における自己の役割を理解するのに必要な社会的知識や技術を獲得し、組織構成員になっていくプロセス(中原先生の記事より引用*1)
わかりやすくいうと
1)新人をいかに組織に順応させ、2)組織で必要な知識やスキルを覚えさせつつ、3)いかにして「組織の人にするか」
していく上で重要な役割を果たしてくれているのですなーーーーーー!
●番外編
JSETワカモノ飲み会
学会中は、参加しているワカモノのみなさんと飲み会をする機会もあります
普段なかなか会えない全国の教育工学研究を行う皆様と会うことができるのは魅力的!自分と近い分野の皆様とつながれる素敵な機会です〜
ハロウィンゼミ
去年度はハロウィンに仮装をしました。修論に向けて緊張感が高まる時期の癒やしのひとときとなりましたね。
帰り道にプラっと飲み会
学校帰りに山内研の方々やお隣中原研のみなさまとプラっと飲み会することもあります〜
顔がもくもくな池尻先生。。。
美味しいお酒と食べ物を楽しみながら、困ったことを相談できる方々がいるのって素敵ですね〜
以上、【山内研の活動】飲み会編でした。
来週は、M0生活編になりますので、お楽しみに〜
*1の中原先生の記事はこちら
【池田めぐみ】
2014.06.14
みなさま、こんにちは。
修士2年の中村絵里です。
先日、小学校のプール清掃をしてきました。子ども達の通う小学校で、来週からプールの授業が始まるため、その準備としてのPTA活動です。夏がきた!とワクワクする反面、研究はいよいよ大詰めを迎える時期、暑さと共に、研究熱もじりじりと上げていきたいと思います。
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【山内研の活動】第4回目は、学会についてご紹介します。
山内研では、毎年、日本教育工学会(JSET)の全国大会に、研究室のほぼ全メンバーが参加しています。今年で第30回を迎えるJSET全国大会は、9月19日(金)~21日(日)の日程で、岐阜大学を会場として開催される予定です。第25回以降は、毎年9月の3連休に合わせて開催されているようです。
教育工学とは、人文社会系と理工系、ならびに人間に関する学問分野を融合した学際的な学問であり(JSET websiteより)、山内研に所属して研究する院生にとって、最も関わりの深い学問領域であるといえます。
会期中は、会場となる大学構内の複数の教室や講堂等で、一般研究(口頭発表・ポスター発表)、ワークショップ、シンポジウムといったプログラムが同時並行で行われています。山内研の助教をはじめ、OB/OGを含む諸先輩方は、それぞれ一般研究において、口頭発表やポスター発表をされています。
今年の一般研究の分野は、以下のとおりです。
(1)語学教育・国際理解 (2)情報教育(情報活用能力の育成等) (3)情報モラル (4)教科指導における ICT活 用 (5)メディア教育・メディアリテラシー (6)教師教育 (7)特別支援教育 (8)生涯学習 (9)企業内教育 (10)看護・福祉教育 (11)教育評価・データ解析 (12)授業研究 (13)授業設計・実践 (14)高等教育の教育 方法・FD (15)教育ソフトウェア開発・評価 (16)学習コンテンツ開発・評価 (17)遠隔教育・遠隔学習 (18)知的学習支援システム (19)認知と学習 (20)教育メディア (21)e-Learning (22)e ポートフォリオ (23)協調学習と協調作業 (24)ワークショップ (25)ソーシャルメディア (26)その他
M1は、初年度ということもあり、これらの発表を聞いて回り、学会の雰囲気を肌で感じることが参加の主目的になりますが、M2になると、研究の進捗状況によっては、ポスター発表を行います。ポスター発表とは、1セッション80分(今年の場合)で構成されており、発表者がポスターの前に立ち、聞きに来る方々に対して解説し、質疑応答等のやり取りをするものです。昨年の先輩方の発表を聞かせて頂きましたが、各分野の研究者からコメントを頂ける貴重な時間となっていたようでした。
学会では、様々な研究発表を聞き、シンポジウムやワークショップ等を通じて最新の情報をキャッチアップできることはもちろんですが、それに加えて、他大学の先生方や研究者の方々と知り合える機会にもなります。プログラムには、オフィシャルな場として懇親会が設定されていますし、その他、「JSETワカモノ飲み会」なるものもあります。これらの場では、山内研以外の人と親睦を深めることができます。また、JSET全国大会には、山内研ゆかりの研究者が多く参加されるため、一種の同窓会のような場にもなっているようです。
現地では、山内研の夕食会(飲み会)もあります。JSETには、山内研ほぼフルメンバーで出かけて行きますので、開催地の郷土料理など美味しいお店に於いて、みんなで楽しくアカデミックな話??に花を咲かせます。山内研の飲み会については、本シリーズ【山内研の活動】で、別途ご紹介しますので、そちらも楽しみにしていてください。
【中村絵里】
2014.06.08
はい!みなさまこんにちは。
山内研究室M2の青木智寛です。
今年も梅雨入りして過ごしにくい日々にうんざりしている今日このごろです(笑)
さて、今年度2つ目のテーマとして展開しております「山内研の活動」のご紹介ですが、第3回目となる今回は、研究室のメンバーの相互理解を深める「合宿」について取り上げてみたいと思います!
山内研究室では、基本的に年2回夏と春に合宿を展開しております。
合宿の構成やコンテンツの決定は修士1年のメンバーによって行われており、交通手段や宿の手配までコーディネートすることになっています。(僕も去年担当していました)
山内研に所属する学生は基本的に修士・博士ともに合宿の参加は必須で、助教の方々も参加されます。春合宿に関しては入試に合格し山内研究室に仮配属が決まっている学生(M0)も可能な限り参加してもらっています。
●合宿の構成
合宿のプログラムは主に、
宿泊施設の会議室などを利用して行われる「学習プログラム」
実際の現場で活躍されている方々を訪問する「スタディーツアー」
飲み会やその土地の名所を楽しむ「レクリエーション」
から成り立っています。(年度によって変動あり)
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【夏合宿】
◯最近の実施場所
2012年:北海道函館
2013年:静岡県伊豆長岡
2014年:島根県海士町(予定)
◯学習プログラム
夏合宿の学習プログラムでは、有名な学者の学習理論をその生涯とともにまとめて発表する「学者発表」+α(普段のゼミではできないような学習活動)を行っています。
「学者発表」は、学部時代に教育・学習を専門にしていなかった私たち修士・博士の学生が、自分たちの研究に必要不可欠な知識を習得することを目的として、学習の古典的な理論を唱えた学者について調べ、研究室メンバーの前で発表をしています。
+αの部分では、毎年変動がありますが、先生・助教の方々を交えたグループワークを中心に、合宿という普段のゼミとは違った環境でしかできないことを行っています。(去年は助教の方々に研究人生グラフをつくっていただき、質疑応答を交えながら研究者としてのあゆみ方について考える活動をしました。)
◯スタディーツアー
2013年度は実施しませんでしたが、2012年度は公立はこだて未来大学を見学しました。今年度(2014年度)は島根県海士町で隠岐国学習センターを見学予定です。(blogにてレポ予定)
【春合宿】
◯最近の実施場所
2012年:香川県直島
2013年:静岡県三保
2014年:静岡県湯河原
◯学習プログラム
春合宿の学習プログラムは、「(M1による)修論発表」+αを行っています。
「修論発表」では、その年の修士2年の学生の修士論文を修士1年の学生が発表することで、つぎの1年間の修士の研究をどのように造っていくか、および修士論文の構成や執筆にあたって大変だったことを実際に修士2年の学生から学ぶことを目的としています。
+αの部分では夏合宿同様、先生・助教の方々とのグループワークを中心とした活動を展開しています。(今年度は、M1の追加研究発表と、山内研の将来について考えるLEGOを用いたワークショップを行いました)
◯スタディーツアー
今年は実施しませんでしたが、2013年は静岡大学教育学部を、2012年は直島のベネッセハウスミュージアムや美術館群を見学しました。
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文面の長さの都合上、レクリエーションについては深く触れませんでしたが、学生メンバーと先生・助教の方々で毎回楽しい時間を過ごしております!(笑)(去年の夏合宿のレポなどを御覧ください)
合宿は学生にとっては準備が大変なイベントではありますが、その分、終わった後の達成感が得られる貴重なイベントです。今年度の合宿でも研究室の外でしか学べないことを存分に吸収してきたいと思います。
追伸:
先日(5/31)、学際情報学府の入試説明会が行われ、多くの入学希望者の方々にお越しいただきました。皆さんの関心領域についてお話を聞かせて頂いて僕も非常に参考になりました。皆様が無事入試を突破されることを祈っております!
【青木智寛】
2014.06.03
こんにちは。
先週末は、突然真夏のような暑さになりましたね。
これから外にでることさえ億劫になりそうですが、元気に研究して行きたいと思う今日この頃です。
さて、前回からブログテーマが【山内研の活動】に変わりましたが、本日は、今やなくてはならない大切な存在となった"ファシリテーター制度"について紹介したいと思います。
ファシリテーターとは、読んでその字のごとく、研究を"促進してくれる"役割を持った先輩が、研究のサポートをしてくれる制度です。
他の研究室では、メンターなどとも呼ばれているようですね。
前回のブログにも書かれているように、山内研では、1ヶ月〜1ヶ月半に1度研究の進捗発表があります。
各研究発表の間に、1度ファシリテーターと面談をし、前回の発表で得た課題、その後研究を進めた上で気づいた課題などを共有し、
次回の研究発表に向けた研究の方向性を一緒に検討します。
上記の面談以外にも、文献の探し方など、些細な疑問にも答えてくれるとても頼りになる存在です。
この制度は2010年から始まり、徐々に形を変えながら今の形式をとるようになりました。
制度ができた当初の様子については、下記をご参照ください。
http://blog.iii.u-tokyo.ac.jp/ylab/2010/10/post_266.html
以前は、研究関心によってグループをつくり、グループに1人ファシリテーターがつくようになっていましたが、
現在では、修士1年から1対1で以下のようにファシリテーターの方が担当してくれています。
修士1年→博士課程以上の方
修士2年→特任助教
博士課程→外部の方
博士3年→山内先生
私は、研究のやり方なんて皆目見当がつきません。という状態で大学院に入学したので、ファシリテーターの存在はとてもありがたく、なくてはならないものだと感じています。
また面談以外にも、英語が苦手な私と一緒に、英語で書かれた原書の輪読をしていただくなど、本当にお世話になっています。
山内研のとても手厚い研究環境に応えられるよう、また、ファシリテーターに頼りすぎることのないよう、真面目に研究しなければ...としみじみと思いました。
次回以降も、合宿、学会、飲み会など山内研ならではの行事を紹介するので、楽しみにしていてください。
逆瀬川愛貴子
2014.05.26
みなさまこんにちは、M1の青木翔子です。
本日より、新たなブログテーマ【山内研での活動】に切り替わります。
山内研では、日々どのように研究が進められ、1年を通してどのような活動が行われているのでしょうか。
今回のブログテーマでは、その一端をご紹介できれば、と思っております。
第1回めの今回は、「研究発表」についてです。
院生の生活の中心は、「研究」ですが、その研究の進め方はそれぞれの研究室によって異なるかと思います。
山内研の特徴としては、じっくり研究について議論する場が設けられているということがあります。
方法としては、山内研ではゼミの時間に研究の進捗報告として、「研究発表」が行われます。
ゼミは週1回開かれ、順番に2人ずつ発表を行います。
ですので、自分の順番が回ってくるのは、1〜1.5ヶ月に一度です。
※研究発表でのポイントは、2012年度のブログテーマ【研究発表のこだわり】で詳しく述べられているので、是非そちらもご覧ください。
http://blog.iii.u-tokyo.ac.jp/ylab/2012/11/
http://blog.iii.u-tokyo.ac.jp/ylab/2012/12/
研究発表では、進捗報告の後のじっくり且つ活発に議論できる場が要です。
助教の方々、先輩方からの鋭い質問や問いかけ・アドバイスはとても身に沁みるものばかりです。
自分の発表ではないときも、進捗報告を集中してききそこから意義のある質問を生み出す、という訓練になります。
ディスカッションでの会話こそが研究を深め、学びを深めるのだなあ、としみじみ感じております。
そして、そこで出た課題と山内先生からのご教授をもとにまた次の研究へと移行していきます。
M1の身ですので、研究をどのように進めていけばいいのか?など不安は尽きません。
しかし、山内研での充実した議論やフォロー体制を経て、学んで行きたいと思っております。
なんだか、堅苦しい感じになってしまいましたが、ゼミでの活動は、とてもとても楽しいです!
第2回め以降では、ファシリテーター制度や、合宿について書いていきます!
お楽しみに!
--------お知らせ----------------
5/31(土)13:00〜
学際情報学府の入試説明会が開催されます!
山内研への受験をお考えの方は、是非この機会にお越し下さいませ。
当日は、山内先生もいらっしゃいますし、研究室案内なども行う予定です。
また、ブースでは、関連書籍も紹介しております。
http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/news/2772
みなさまにお会いできるのを楽しみにしております!
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【青木翔子】
2014.05.16
みなさま、はじめまして。
今年度より山内研でお世話になっているM1の松山彩香です。
入学して一ヶ月半が経ち、本郷キャンパスに通うのにもすっかり慣れつつあります。
私は、何かを作ることで学べるツールを開発したい!と思って山内研に来ました。
学部時代とは研究分野が少し異なるので、大変なこともありますがその分新しい学びの多い毎日を送っています。
今年度の研究計画について、ざっくりとですが紹介させていただきます。
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■タイトル
創作活動を通じた学習を支援するツールの開発
■背景
現在の学校教育は教科書の文字を追う授業スタイルが主流であり、教科学習において生徒が受け身になりやすい。近年は「基礎から積み上げていく学び」から「基礎に降りていく学び」への移行が検討されており(市川 2004)、実現したいものを創作するために学ぶことは後者であると言える。創作は教科学習の意義を実感できる機会も多いが、教科学習に苦手意識がある場合、創作活動と教科活動の結びつきを意識できない場合がある。
■目的
本研究では、小中学生に創作活動と教科学習の結びつきを意識させるツールを開発し、教科学習に対する意欲を向上させ創作における発想力を増加させることを目的とする。
■期待する成果
創作活動と教科学習の結びつきが意識されることで、教科学習に対する意欲を向上させ、学習したことによって創作の幅を広げることができる。また、創作だけでなく、自己の活動と教科学習を結びつける意識作りを支援する効果が期待できる。
■補足
院試のときはシリアスゲームなどのツールを提案し、これよりもう少し具体的な内容で書いていました。
ですがもう少し幅広く考え直し、現在また新たに絞り込んでいるところです。
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これから2年間、自分らしい研究ができるようにこつこつ努力していきたいと思います。
まだまだ未熟者の私ですが、これからよろしくお願い致します。
さて、本郷キャンパスでは明日から五月祭が始まるので、今日はその準備でキャンパス内がとても賑やかでした。
私も論文読みの息抜きということで来場者として楽しみたいと思います。
また、5/31(土)には、私たちの所属する学際情報学府の入試説明会があります。
山内先生に加え、M1の3人で山内研を紹介させていただきます。
どんな方にお会いできるのか、とても楽しみにしています!
【松山彩香】