2015.12.16
こんにちは。M1の長野です。
12月も中旬になり、だんだんと寒くなってきましたね...一人暮らしなので洗濯物や洗い物がつらい(手が大荒れする)季節ですね。研究室も修論提出間際の大事な時期なので、加湿器がフル稼働してくれています。先輩方が大病なく修論を書き終えられますように!
さてさて、今回のブログのテーマは『私の20%の使い方』。研究以外の20%を何に使っているのか、またそれがどう私の一部になっているのかを紹介しようというお話です。
他の方がオンライン学習や勉強会という過ごし方を紹介している中、私はというと...
実はこの半年間で、8回ほど動物園に行きました。北海道の旭山動物園、横浜のズーラシア、千葉にある千葉市動物公園、そして東大のすぐ近くにある上野動物園...今では写真を見ればどの動物園かわかるようになりました。ちなみに、下の写真は横浜動物園ズーラシアで撮ったホッキョクグマの水中からの写真です。(お気に入りです)
■プロジェクトに力を入れた半年間
私は7月頃からあるプロジェクトに関わらせてもらっています。
それは、『どうぶつ大冒険』というウェブ教材の開発プロジェクトです。
皆さんは小さいころ、動物園に行ったことはありますか?
動物園に行って、動物を見て、何と言いますか?「かわいい!」「大きい(小さい)!」とひたすら言っていませんか?(ちなみに私はそれしか言っていなかったと思います)
でも動物園は「かわいい」「大きい(小さい)」だけの場所ではないのです。
本当は、動物の進化や生物多様性、自然保護の問題など、多くの学びが隠れている場所なのです。
それをもっと動物園に来た多くの人に知ってほしい。
そんな思いの中で始まったこのプロジェクトでは、小学生の親子を対象にして、楽しみながら学べるウェブ教材を開発しようとするプロジェクトです。具体的には、動物園で動物を観察しながらミッションを進め、その後自宅に帰ってから学びをより深めていく、という流れになっています。
■簡単そうで、難しい
私はそのプロジェクトの中で、クイズのシナリオ制作や動物園での取材・撮影などを担当しています。最初は「子どもが楽しめるクイズを作るだけだ!」と思っていた私ですが、それが案外難しいことであると知ったのは、実際に作り始めてからでした。
まず最初に難しさを感じたのは、会話が起きる仕組みを作ること。
つい先週、ゼミの輪読でmCSCL(Mobile Computer-Supported Collaborative Learning:モバイルデバイスを使った協調学習の支援)の章を読みましたが、モバイルデバイスを通して協調的に学べるように設計するということが実は難しいことなのだと、このプロジェクトに関わることで気付きました。確かに、スマホやiPadを使うことで、学習のきっかけにはなるのかもしれません。しかし、それだけでは『会話』(協調学習的に言うと『社会的相互作用』)が起きません。動物園のプロジェクトでは、親子の会話を促すことが目的なので、私がシナリオを作るときには、できる限りその場面を想像しながら作るようにしています。ただ、これに関してはまだまだ改善の余地あり、といったところです。
2つ目の難しさは、動物園という場を最大限に活用できるようにすること。
それは、どれだけ凝ったシナリオを作ったとしても、動物園で動物を見なければそこにいる意味がないということです。スマホやiPadがあれば、場所や時間に縛られないため、学習の可能性は広がります。しかし、それは一歩間違えると展示物そのものを見ずに、スマホばかりを見てしまうことにもつながりかねません。動物園のプロジェクトでも、最初は深い思考を促すために、子どもたちに考えさせる問題を動物園でのミッションの中に入れていましたが、実際に使ってもらうと、動物がせっかく前にいるのに手元のスマホばかりを見て考えている、という場面が起こったことがありました。そこから私たちは、動物園ではちゃんと動物を観察しないと分からないクイズにしようという大きな方向転換をしました。あくまでもスマホやiPadは学習を手助けするもの、ということですね。
他にも「どうすれば動物園から帰ってもこのウェブ教材を開いてくれるのか」、「1つのストーリーとして考えてもらうためには、どう動物園と自宅をつなげば良いのか」など、難しいと感じることは山ほどあります。良い教材を作っていくためには追求していかないといけないことがたくさんありますね。うーん、むずかしい。
以上、私が関わらせてもらっているプロジェクトについてお話してきました。
このプロジェクト自体は私のメインの研究ではありませんが、私自身ウェブ教材の開発も視野に入れて研究をしていることもあり、実際の教材開発の流れを身を持って知ることができたことはとてもありがたい機会だったと思っています。やはり新しい学びの場をつくることは大変なことですね...仕事として本格的なプロジェクトに携わることもこれが初めてなので、日々勉強させてもらっています!
とりあえず、このウェブ教材のリリースまであと2ヶ月ほどなので、私にできることを全力でしたいと思います!詳細はまた後ほど公開されると思いますので、お楽しみに...!!
それでは今回はこの辺りで!次の担当は原田くんです!
どんなお話が聞けるのでしょうか〜?
よろしくお願いします!
【長野香織】
2015.12.08
こんにちは。M1の杉山です。
引き続き「私の20%の過ごし方」というブログテーマをお送りします。
今年も残すところあとひと月です。この1年、修士学生としてどんな20%を過ごしてきたか振り返ってみます。
○読書会に参加した
学部生時代から、読書会に頻繁に参加しています。ほとんどは参加者としてですが、たまに企画することもあります。学術書を仲間で読み合うという文化には、大学に入る前から憧れがあったのですが、大学1,2年のころは出会うことができず、3年になって社会学専攻に進学してから、同期や先輩に恵まれいろいろな読書会に顔を出してきました。
読書会の良いところは、参加者それぞれがもっている得意な分野から学べるということで、同じ本を読んでいても注目するポイントや、疑問点の引き出し方が違うため、より深い読みを促されることだと思います。振り返ってみると、ぼくは社会学を、教授による講義ではなく、読書会などの仲間どうしの交流の中で学んだという感覚を強くもっています。それは、会話のなかで、時に仲間たちの「すごさ」に圧倒されながら、社会学という学問分野の文化や空気に浸ることができたからだと思います。
大学院では、ゼミの文献講読も読書会の一種で、山内研の学生としての勉強はそこでさせてもらっています。山内先生や助教の方々、先輩や同期たちは文献をどのように読んで議論するのかというのは、いつも興味深く聞いています。
今年20%ルールの中で参加した読書会は、
・『教育工学どはどんな学問か』『授業を変える』:山内研M1で
・『宗教生活の基本形態』:社会学の人たちと
・『触発するゴフマン』『美と礼節の絆』:学府や社会学の人たちと
・"Constructing an Organizational Field" " Institutional Logics and the Historical Contingency of Power in Organizations":教育社会学の人たちと
・『小説の言葉』:状況論の人たちと
などが思いつきます。
自分の学問的バックグラウンドはやはり社会学なんだなと痛感するラインナップですが、学府に進学し、社会学とは関わりのない研究室に来ても、こうした社会学の勉強ができるのは有難いことだと感じています。今後は認知科学や人工知能方面にも節操なく手を出したいと考えています。もう少し「学習」とか「知識」について考えられる会がもてたら良いなというのが、目下考えているところです。
○フラメンコを踊った
修士研究のテーマとして舞台芸術における熟達を設定するきっかけの一つが、学部4年間を通してフラメンコを踊ってきたことでした。院生になっても続けられるか迷うところもありましたが、結局は今も継続しています。
ライブ経験は、
・八王子グランデセオ出演
・五月祭公演
・駒場祭公演
というところでした。
グランデセオは、サークルの一員としてではなく、はじめて個人名で出演したライブだったので、思うところも多い経験でした。その時の経験は、「ライブ・レポート」という形で残してあります。プロフェッショナルやアマチュアについて考えるきっかけでした。
これら以外にも単発の活動はいろいろありますが、継続して行ったものとなると読書会とフラメンコだと思います。2016年はこの中に「文章を書くこと」「アートの現場をたくさん見ること」を追加しようともくろんでいますが、それについてはいつか報告できたらと思います。
研究室の人たちが、研究室の外で何をやっているのかはあまり知る機会がないので、自分自身このブログテーマは読むのが楽しみです。次回もお楽しみに。
【杉山昂平】
2015.11.29
こんにちは。
山内研M2の松山です。
いよいよ修士研究も佳境ということで、毎日胃を痛めながら過ごしています。
さて、今回のブログテーマは「私の20%の過ごし方」ということですが、思い返せば私は、大学院に入ってから山内研以外の研究会やイベントにほとんど参加していませんでした。
そんな非アクティブ人間の私ですが、M1のときに積極的に取り組んでいたことがあります。
それが「オンライン学習」です。
ここ数年で様々なオンライン学習サービスが注目を集め、仕事で忙しい人が空き時間に少しずつ学んだり、私のようなインドア派の人が自宅で学んだりすることも増えているように感じます。
ひとくちに「オンライン学習サービス」と言っても、学習内容や講義形式、ユーザ層などは多種多様なのだろうなと思い、それぞれの特色が知りたくなっていろいろ試していました。
というわけで今回は、私が利用していたオンライン学習サービスを学習体験とともに紹介していこうと思います。
gacco
大学の講義が無料で受けられるウェブサービス。
講座一覧をざっと見ると、かなり幅広い分野の講義があることがわかります。
私が最初に受講した講座は、武蔵野美術大学の「カタチで意味を伝える ピクトグラム」。
この講座は受講者同士が作品を相互評価するというシステムだったので、自分のつくったものに対して他の方にコメントしてもらえるのがいい刺激になっていました。
また、gaccoには「ディスカッション」という掲示板機能があるのですが、70代や80代の方が積極的に学習し書き込みされているのが印象的でした。
そして、修了条件をクリアすると修了証がもらえるのもgaccoの特徴のひとつ。
上の写真は私が提出した課題と修了証です。
学位や資格とちがい、就職などに有利になるものではないのですが、修了証がもらえることで達成感がうまれ次の学習のモチベーションにつながりました。
レアジョブ
Skypeを利用したオンライン英会話サービス。
M1の後半は、ほぼ毎日レアジョブで学習していました。
恥ずかしながら私は英語で話すことがほとんどできないのですが、知っている単語をつないでなんとか話そうとしていると、講師の方が「あなたの言いたいことはこう?」とSkypeのチャットボックスに文章を書き込んでくれたので、うまく言えなかったことの伝え方がわかりとても勉強になりました。
私のように「英語を読むことはできるけれど会話は苦手」という人に特におすすめです。
schoo
スキルが身につく講座中心のオンライン学習サービス。
プログラミング、デザイン、英語、マーケティングといった、今の学生や社会人のニーズに合わせたラインナップが特徴的です。
動画を使ったオンライン学習というと、「いつでも、どこでも」が最大のメリットだと思っていた私ですが、schooの良さは「生放送」にあると感じました。
もちろん録画授業もあるのですが、生放送では講師の方に質問できたり、他の受講者とディスカッションしたりできるため、よりライブ授業に近い感覚で学ぶことができます。
schoo上での自分の所属学部を決めるシステムも、学生として参加している実感をもたらす効果がある気がします。
ドットインストール
初心者向けのプログラミング学習サービス。
私は修士研究の一環として、Androidアプリの開発に取り組むことになったので、開発の基礎の部分をこのサービスを使って学びました。
Androidアプリは学部2年のときにも開発したことがあるのですが、もう4年も前のことですっかり知識が抜け落ちていたので、環境構築から学べるという点からドットインストールを学習方法に選びました。
動画を見ながら学ぶので、どこをクリックしたら次の画面に移動できるのかもわかりやすく、初心者にやさしいつくりになっていると思います。
ひとつの動画時間が3分程度と短くさくさくと次のレッスンへ進めるのも、初心者に向けた「進んでる感」の演出なのかなあと感じました。
BenePa
ベネッセがリリースした、コンビニで買えるオンライン学習プログラム。
これは自分の学習のためではなく、研究の参考にするために買って試したものです。
通信教育として有名な「こどもチャレンジ」や「進研ゼミ」の内容がコンビニでワンコインで買えるという点が斬新でおもしろいと感じました。
こういった新しい形のサービスが今後も出てくるかもしれないと思うと、とても興味深く楽しみですね。
いろいろなオンライン学習サービスを試してみて感じたのは、初心者向けのサービスが非常に多いということです。
オンライン学習には強制力があまりないので、「どう継続させるか」が重要なのかと思っていたのですが、そもそも初心者向けサービスは「基礎の部分だけ」と割り切っている印象を受けました。
学習者側も、「基礎をオンラインで身につけて、応用は対面授業や専門書で学ぶ」というような使い方をする人が多いのだろうなと思います。
学習内容の区切りを細かくしたり、学習期間を短めに設定したり、初心者が基礎で躓かないような工夫が重要なのだと感じました。
個人的には、「上級者が応用的な内容をどうやってオンラインで学ぶか」ということにも興味があるので、上級者向けのオンラインサービスも試してみたいなと思っています。
大学院生活は忙しいですが、M0やM1の人は時間があるときにオンライン学習サービスを利用してみると、専門以外の興味が広がったりして楽しいと思うのでぜひ!
それでは、次回のブログもお楽しみに。
【松山彩香】
2015.11.22
こんにちは。M2の逆瀬川です。
冬の気配が近づくと共に、修論も追い込みの時期に入って参りました。
さて、前々回からお送りしているブログのテーマ【私の20%の過ごし方】ですが、修士生が研究活動以外の時間をどのように使っているのか、大学院受験を考えている方がイメージするのにお役に立てればと思います。
山内研究室では、研究室関連で行っているプロジェクトやお仕事をバイトのような形でお手伝いする機会が結構あります。
今回はその中でも、NPO法人EduceTechnologiesと丸善株式会社の共同プロジェクトで行われていた、都内にあるx大学でのアカデミック・ライティングの授業(契約上の取り決めにより固有名詞は伏せさせていただきます)のTAをしていた時のお話をしたいと思います。
この授業は、初学年教育の一貫で、アカデミックライティングの習得を目的としており、最終的には学生個人が設定したテーマで4000字のレポートを書き上げます。
最後のレポートを書くまでに、文献の読み方から、テーマの設定方法、参考文献の検索・引用の仕方など、段階に分け丁寧な指導が行われています。
大学の授業としては、結構ハードなので、学生のモチベーションを保つため、要所要所で、ペアワークやワークショップ形式の授業などが取り入れられています。
私はTAとして、学生の出席・提出物の管理、授業中にSAと一緒に学生とコミュニケーションをとったり、時には授業の進行を一部を任せていただいたりしました。
私のクラスの講師の方は、どんな時でも優しく一人一人に誠実に向き合うという姿勢を一貫して見せていました。
最初の授業では、ほとんど授業に関心を見せていなかった学生でしたが、だんだんとこちら側の問いかけにも反応してくれるようになり、アクティブラーニング型の授業では、学生とのラポール形成が大切なんだなということを学びました。
この人の授業では、こんなことを自由に話していいんだという安心感をクラスで共有することで、グループワーク中の学生の発言量は多くなり、講義中の反応も大きくなっていくという変化を実感した半年間でした。
昨今、アクティブラーニングの手法が数多く取り上げられていますが、プログラム設計やテクノロジーの利用以外にも、教員側の地道な雰囲気づくりや文化づくりが大事な要因なのだと改めて考えさせられました。
私は、M2の夏以降から研究対象である高校の授業見学にたくさんの学校を訪れましたが、それぞれのクラスで先生の哲学があり、教室の文化があり、授業が形成されていました。
今、振り返ってみると、半年間ずっと同じ対象を見続けることのできるTA経験が、授業を見学する際の生徒や先生を見つめるための物差しを形作ってくれたように思います。
とてもありがたい機会をいただいたことに感謝しています。
さて、次回は、松山さんの担当です。
お楽しみに。
2015.11.12
こんにちは、随分と寒くなってきましたね。
私も先日、体調を崩してしまいましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
M2の青木です。
今回のテーマである「私の20%の過ごし方」ですが、
私は、学部のときから行っている学習支援活動について書かせていただこうかと思います。
私の場合、学部時代は、児童養護施設で生活している中高生、大学院の現在は、高校を中退して高卒認定を目指している子たちの勉強をみています。
ですので、学習支援活動といっても、家庭教師や塾の講師とは違い、いわばボランティア的な関わりをしていました。
勉強をみているといっても、系統だてて勉強し成果を重視する学習塾とは違い、
おしゃべりすることを通して関係性をつくったり、テスト前などには一緒に勉強したり、体育祭前には一緒に運動したり、、、そんな感じで楽しくやっています。
現在の研究と、この活動は、ある意味乖離があるようにみえるかもしれませんが、
根底にある考えとしては通じるものがあると思っています。
学部時代に一緒に勉強していた子に言われた言葉で、印象に残っているものがあります。
「なんで、お金ももらえないのに毎週ここに来ているの?」
ボランティアにせよ、教育にせよ、教える側と教えられる側という構造、つまり、どちらかが受益者であるという構造があります。そのことを敏感に感じ取った一言なのでしょう。
ボランティアや教育はかくあるべし、ということは言うつもりはありませんが、
この構造を子どもが感じ取ってしまうのは少し寂しいな、とも思います。
個人的には、子どもも大人も楽しいと思える時間を共有できればいいな、と思っています。
そんな空間の共有からできた人と人とのつながりが、いつか困ったときに助け合うことに繋がるかもしれない。
(それを人はボランティアと呼ぶのかもしれない。)
そんな空間の共有からできた人と人とのつながりが、人生の学びとなっていくかもしれない。
そんな福祉や教育も、あってもいいのではないかな、と思ったりします。
この考え方は一般的な子ども全体に通用するものではないのでしょうが、そんな環境もあってもいいと思います。
そしてこの考えが今の研究にもつながっているのだと思います。
今でも、この言葉を思い出すと、こんなことを言わせてしまった自分の力不足が嘆かわしくなりますが、
その現場での反省もいかしつつ、自分にできることとして、研究をしっかり頑張っていきたいと思います。
それでは、次は逆瀬川さんです。
ごきげんよう。
【青木翔子】
2015.11.02
【私の20%の過ごし方】研究対象者に近づいてみる
こんにちは。M2の池田です。
段々寒くなってきましたね。2015年もあと2ヶ月。。
今回からのBLOGのテーマは、私の20%の過ごし方です。
山内研究室は自分の自由に使える時間の20%を利用して、研究会やイベントに参加することが推奨されています。
そこで、「この20%の時間をどのように利用しているのか」について院生それぞれが書いて行くということになりました。
そんなわけで、【私の20%の過ごし方】シリーズ第一回目の今日は、"研究対象者に近づいてみる"というタイトルで書かせていただこうと思います。
20%ルールのなかで行なっていた印象的な出来事のなかに、
大学で行なわれていた正課外プログラムへの参加があります。
私は、大学の授業以外の場でも意欲的に行動している大学生や、行動するなかでの学びに興味を持っています。
そんな私の研究としてフォーカスをあてていきたい人物でもあった、授業以外の場でも様々なことを学び成長している友達が、学生時代に一番成長できた活動だったわーといってあげていた活動が
、たまたま参加者を募集していました。そこで、そういう学生が参加している活動はどのようなものなのだろうか、自分が行なってきた活動だけではサンプルが少なすぎる、もっと色んな活動を知りたいと思い、M1の秋に私もその正課外プログラムに参加しました。
活動に参加してみるなかで、研究の対象としたい人物を近くで観察するなかで、興味はどんどん広がったり、気になることが増えて行きました。
なぜ、この人たちは活動に参加するのだろう。参加するのに不安などはなかったのか。参加するなかで特に成長しているひとと、そうでもない人にはどのような差があるのか。活動のどのような部分が学生の変化にとくにきいているのか。
活動を通じてやっていたことは、社会貢献プログラムを考えるといったもので、私のいたグループは食物アレルギーをテーマに扱っていたため、研究には直接関係があったわけではありませんでしたが、
自分が研究対象として興味のあった活動やその活動の参加者と関わることは、研究を進めて行くうえでの刺激となりました。
M1のあの時期に20%でやっていたことは、今の研究にも大分つながってきたきがするな〜。なんだかおもしろいですね。
次の担当は青木さんです。
【池田めぐみ】
2015.10.23
Hello, everyone! This is M1 Lian Castillo from the Philippines. I have recently entered University of Tokyo, consequently Yamauchi Laboratory this fall. I am pleased to meet your acquaintance.
Formerly heavily trained in the hard sciences, I graduated last 2012 with a degree in Computer Science major in Instructional Systems Technology. I previously worked with the Philippine government agency for alternative learning in developing software to aid mobile teachers for teaching Basic Literacy to adult learners.
For 3 years I worked full time with enterprise technology for Investment Banking IT service management. After my brief corporate stint, I sought further studies in Japan to learn more than just academics. Now, I explore new grounds as I tackle the softer sciences under the GSII - ITASIA Program and Learning Environment with Yamauchi Lab.
【Overview】
Currently, the Association of Southeast Asian Nations (ASEAN) has been fully implementing the Initiative for ASEAN Integration (IAI). IAI will spearhead the internationalization of various sectors in member countries. Information and Communications Technology (ICT) will be a key enabler for integrating these sectors, including education. The use of ICT to constitute educational progress will be one of my main focuses for this research.
In line with this, the Philippines specifically has been readying the education sector for changes in its basic education program. For most of its years since independence, the country followed on 10 years basic education before further studies in university or vocational school. It was only recently, 2011 that the Philippines had begun transition from this to the K-12 (13 years) international standard. This year, the final phase is reaching conclusion with Senior High School being implemented for schoolyear 2016-2017.
【Goal】
As there are plenty of studies on ICT for Education in first world countries, I would like to make a specific case for this particular development and on this point in time with the Philippine education system. I would want to explore the cases and how it would be sustainable to implement ICT methodologies in basic education for the developing country culture.
Ultimately, I strive to marry the soft sciences with the hard sciences, both of which are necessary in sustainable development. It will be a challenging task, among other challenges that come with studying as a foreign student. I hope to exceed expectations in the 2 years of my stay. がんばります!
【Lian Sabella Castillo】
2015.10.08
皆さま、こんにちは!
今週の【学びのアルバムを開いて】は、D3の佐藤が担当します。
社会人入学の私は「学びのアルバム」が分厚過ぎて子ども時代まで辿りつかず(汗)...本日は新卒で入社した企業での新人研修について紹介させて頂きます。
私が就職したのはバブル崩壊後、就職氷河期が始まった年でした。けれど、まだ企業自体に体力があったのだと思います。就職先のシステム会社は、文系出身でもしっかり働けるSEとして育てるべく、手厚い新人研修で迎えてくれたのでした。
研修期間は6か月。これまでの経験スキルを問わず、新人全員が研修センターで専門学校生のような生活を送りました。1クラス約30人。就業時間が全て研修です。しかも給料をもらいながら・・・古き良き時代でした。
当時だからこそ可能だったな内容かもしれませんが、魅力を感じた効果をポイントごとに紹介したいともいます。
【現役の講師効果】
クラスに担任が3名つきましたがなんと現役社員!重要ミッションを果たすべく、第一線の優秀な方が配置されたそうです。この3名の他、テーマ毎にいろんな社員が入れ替わりで教えてくれたのでした。会社総動員で新人を育ててくれる意志が伝わり、現場の声による授業は力強いものでした。
【生の教材効果】
市販の教材ではなく、現場で必要とされる内容を網羅する形でテキストが社員により作成されていました。部門ごとに得意な分野を担当して作成してくれたようでした。現場で先輩自身が必要と考えるスキルを自分たちの言葉で講義してくれる、日々臨場感のある講義でした。
【友だち効果】
30人近くの同期が朝から晩まで半年も一緒に勉強をする環境もありがたいものでした。私は自他ともに認める一番の落ちこぼれでしたが、理系出身の誰かしらがフォローを買ってくれました。その代わり役立てる部分を探す・・・何度もPBLでタスクを行う体験をしましたが、技術スキルだけでなく、チームとして働くスキル・楽しさを学びました。
【全人教育効果】
技術的知識伝達だけでも盛り沢山の研修でしたが、芸術的な素養も身に付けてほしいとの社長の願いもあったようです。俳句や美術鑑賞、マナーやリラクゼーションのような授業がちりばめられていました。
【イベント効果】
半年の研修の中には沢山のイベントがありました。10日間の合宿は自衛隊研修を参考にしたと噂のハードな内容でした。ディベート大会やステージでの出し物では歌って踊らされて・・・苦楽恥をともにする事で同期との関係性が構築され、共に働いていくことに対するポジティブな意識につながりました。
怒涛の毎日でしたが脱落者が出ず、半年後には、文系出身者全員が情報処理技術者(当時は第二種)の資格免許を取得するに至ったのでした。
おそらく終日知識詰め込み型の研修では、短期にあそこまで吸収できなかったように思います。現役の先輩達の生きた知識と一見関係無いようにみえる多種多様な経験がちりばめられた贅沢な構成がポイントだったと考えます。
さらにこの研修、文系学生が技術を学ぶ際のヒントが満載です。実践イメージにつなげながら知識伝授すること、スキルで実現できること実感させること、時には学生同士の教え合いも効果的であること、チームでつくり上げる楽しさを味合わせること・・・等々でしょうか・・・。
現在、自身が文系学生に技術を教える側になったわけですが、研修を思い出し、効果の要因を紐解きながら、伝授していきたいと思います。
次週からテーマが新しくなると思います!
どうぞお楽しみに♪
【佐藤朝美】
2015.10.04
【学びのアルバムを開いて】
こんにちは。金木犀の香りに包まれる季節になりましたね。
M2の池田です。"学びのアルバムを開いて"シリーズということで、
何を書こうか、どんな学びを書こうか迷いましたが、
食欲の秋ということで、料理に関する"学び"のアルバムを開いてみようかと思います。
小さい頃から食いしん坊だった私は、
「お料理楽しそうーーー!」と、レシピ本を見ながら
お料理ごっこをしていました。
意気揚々とキッチンにいき、はなうたまじりに料理ごっこをするものの
出来上がるものはいつもなにかよくわからないもので、
なんで自分のつくるものはこんなにおいしくないんだろう。これじゃ大人になったとき大変だと深刻に悩んだのを今も覚えています。
そんな風にへたくそなお料理ごっこしかできない私は、
いつのまにか、料理をすることや、夕ご飯の支度を手伝うことをほとんどしなくなっていました。
高校くらいになり、バレンタインにみんなで交換こしようという文化や、お菓子つくってきて交換しよう♪みたいな文化がでてきたとき、
わたしは困惑しました。ああ。私の苦手なお料理ごっこやらなきゃいけないやつだ。。おいしいお菓子は好きだけど、自分がつくるとおいしくないな。。うわあ。と。
そんな私を助けてくれたのは"お母さんの料理する姿"でした。
料理本を見ているだけじゃ、メレンゲを泡立てることはわかっても
どうすれば綺麗にメレンゲを泡立てることができるのかわからない。
でも、お母さんがメレンゲを泡立てている様子をじーーっとみていると、
どんなふうにボールを傾けて、どれくらいのつよさでどれくらいの長さ泡立て続ければメレンゲが綺麗にあわだつのか、なんとなくわかるようになってきたのです。
そうして、じーーっとお母さんの手元をみて、観察して
自分でもやってみて、ということを繰り返していると
奇跡的に意味の分からないものができるわたしのお料理ごっこは、
だんだんと普通のお料理へと近づいていきました。
今も、お母さんの手元をじーーっと見つめて、
お料理ごっこを、お料理へとかえるべく奮闘しています。
写真は、最近つくったおべんとうです。お母さんのお料理姿を観察してもっといろんなものがつくれるようになりたいなー。
心理学者のアルバート・バンデューラが、観察学習の理論を提唱したように、人は観察からも多くのことを学んでいるような気がします。
自分より上手な人がどんな風に動いているのかという観点で、ものごとを見つめること、お料理ではしていたけど、他のことに関してはまだあまりできていないなー。精進しなければですね。
次の【学びのアルバムを開いて】は、博士課程の佐藤朝美さんです。お楽しみに〜
【池田めぐみ】
2015.09.24
こんにちは。M1の杉山です。ここしばらく山内研ブログでは【学びのアルバムを開いて】をテーマに、学生たちの学びの経験を振り返っています。今回は、私の学びのアルバムを開いてみます。
私が高校生のとき。神戸の中高一貫校に通っていた頃を振り返ってみると、あらゆる生活が学校の中で完結していたように思います。毎日朝に登校して、日が暮れるとまっすぐ家に帰る。週に2回バドミントン部の活動はあるけど、ほかの部活ほど練習がたくさんあるわけでもない。なまじ進学校だったので、塾に行かなくてもなんとかなりそうだ。街にくり出すような友達がいるわけでもない。そういう状況だったので、むかしを振り返ろうとしても、どうにも中身が薄いなと思わざるをえないところがあります。くそ真面目だったなって、今になって気づきます。
大学に入って東京に出てみると、みんな何かしら「自分の活動」をもっていることに驚きました。スポーツや芸術活動に打ち込んでいる人もいれば、国際交流やビジネスに入れ込んでいる人もいる。「意識高い(笑)」なんて嘲る向きもありましたが、自分の大半の時間をかけてまでやりたいことがあるというのは、素直に羨ましいと思いました。それに加えて、彼らとしゃべってみると、みんな高校生のころから、やっていたことがあると言うのですね。中高の同級生と会ったときに聞いてみても、やっぱり、こういうことをやっていたと話してくれる。旅をしたり、古着屋に通いつめたり。それを聞いて、自分の高校時代って何だったのだろうという気分になります。
だから、学びのアルバムを開こうとしたら学校の話になるのだろうか、と考えるのですが、しかしそういう気にもならないのです。今でこそ山内研という学習をテーマにした環境に居ますが、学校に特段の思入れがあるどころか、関心があるのは、学校外の学びです。そうなるのは、自分が学校外の活動をしてこなかったぶん、今になって求めているからという気もします。でもどこかで、自分にとっての学校の外の学びのイメージがあるからこそ、こんな関心をもつのではないかとも思います。
そこで、はたと気づいて、アルバムをめくるわけです。私が高校生のとき、当たり前のように通っていて、ことさらに意識していなかった場所があることを。それが、口笛文庫でした。
そこは通学路の途中にある古書店で、いかにもな古い本から最近の絵本まで置いているのですが、どこかスタイリッシュな佇まいです。知的だけど、厳めしくない雰囲気に惹かれた私は、下校途中に、あるいは休日に、口笛文庫に通っていました。
古い本を読み漁ることを通じて、私は色んな時代を旅していたという感覚があります。明治や大正期の小説を読んで、その時代の人々の暮らしぶりに思いを馳せたり、昭和の本から、自分が今生きている世界が、どんな時間の積み重ねの上に成り立っているのかを発見したり。50年前、100年前に出版された本をこの手にとれる(しかも小遣いの範囲内で!)ということは、私にとって世界の深さを身をもって体験できることを意味していました。
口笛文庫に通うようになって、ひたすら本を読みました。相変わらず家と学校を往復する日々でしたが、本を携えてどこまでも行っていたのかもしれません。私にとって、古い本に埋もれた経験は、ある意味での学びであったという気がします。特に何かを得たり、勉強に生きたりしたとは思いませんが、でも、世界とは多少ながら出会えていたなと、思います。
大学・大学院と東京で過ごして、今は直接世界と関わる必要性を痛感していますが、あまり活動的ではなかった自分にとって口笛文庫の存在は、間違いなく学びのアルバムの1ページでした。
次回のブログもお楽しみに。
【杉山昂平】