2022.05.19
皆さん初めまして。今年の春に入学した加藤です。
まあまずは本題の前に自己紹介を。私は東京学芸大学の初等社会科選修を2017年に卒業して商社で保険の企業営業を5年していました。学部では教育や経済学、デザインに特に興味があってあれこれ手を出したものの、吸い寄せられるものに出合えず(生意気ですね)、ふらふらしている私を拾ってくれる会社に迷わず就職、そこでは本当に色々な経験をさせてくれました。今でも感謝です。
会社でもいろいろ手を出す癖が止まらなかった私ですが、いろいろな関心が共存しているのが自分の個性なのかなと思い始め、でも自分が一生かけて取り組むフィールドは決めたいなという気持ちがずっとありました。そこで出合ったのが情報学環でした。人の成長という軸はありつつも、教育=学校というイメージを壊してくれるぶっちぎりの多様性に惹かれて山内先生の研究室にチャレンジしたところ、運よく拾っていただきました。
拾われてばかりの私ですがこれからの素敵な出会い・出合いを楽しみにしつつ日々学んでいます。
さて、ここでようやく「研究に役立つウェブサイトやツール」です。研究計画書で役立った、修士論文で役立っているものをメモします。
・教育業界ニュース「ReseEd(リシード)」
https://reseed.resemom.jp/
私の場合、教育と距離のある環境で研究計画書を書く必要があったので、「教育では今何が課題になっているか」に目を向けることから始めました。いくつかニュースサイトは見ましたが、RedeEdは政府系(文科省など)と企業系(商品・サービスのリリースなど)、研究系(実態調査のリリースなど)がバランスよく載っているサイトのように感じました。
・Zotero(論文の管理アプリ)
https://www.zotero.org/
研究計画書を書いている1年前の自分に教えてやりたい、というアプリです。皆さんは論文を読みためているうちにパソコンのフォルダがいっぱいに、フォルダ分けしようにもカテゴリに悩むにという経験はないでしょうか。このアプリだと論文から書籍のメモまでまとめて一つのフォルダに保存、検索でき、一つのファイルを複数のカテゴリに分類することができます。ファイルによっては自動で論文情報を登録、参考文献の書式で出力してくれるので、参考文献を手打ちしていた私にとっては感動でした。似たようなアプリはいくつかあるようですので使いやすいものを選ばれることをおススメします。
2022.05.11
お久しぶりです。修士二年の早川裕貴です。
案外ブログ記事を読む人が多いことを知ったので今回は真面目に書こうかなと思います。
今回のテーマは「研究に役立つツール」なので、最近使って便利だったツールを紹介します。
Zapier
アンケート調査を行うにあたり、煩雑な操作を自動化するために各種webツールを用いています。
特にZapierは特定アクションに対して、連続する操作を設定することができる便利なウェブアプリです。
例えば
・グーグルフォームに回答があったら、その回答者にメールを送る
・回答に対して乱数を生成して、アンケートに埋め込んで送信するとか
・未回答者に対して定期的にDMを送る
などの作業を自動で行うことができます。
Slack sdkというAPIを利用してbotを作れば、Personalizedした研究フォームをDMすることもできます。
縦断調査にはもってこいですね。
無料かつノーコードなので(slack sdkは別)気軽に使える点が魅力です。
なので研究のみならず、趣味や仕事など様々な場面で役立てることができます。
遊び半分でツールを作るのが好きなので心に余裕ができたらYlabのslackで、
「研究室にある書籍を呟くbot」とか
「卒業生の修論のどこか一節を脈絡なく呟くbot」とか
作ってみたいと思ってます。
おまけコーナー【先輩への手紙編】
Wさん、お元気ですか
私も春からM2になり、同時に新しいM1が入学してきました。
去年の自分とは比べ物にならない優秀な方々で面食らいまくっております。
私が入学した当初は右も左もわからず彷徨っていましたが、ようやく先輩方が言っていたことがわかるようになってきました。
M1の研究を見て「これめっちゃいいな…」的な魅力を感じられるようにもなってきました。
Wさんは去年の同じ時期、テーマが定まらない自分を目にかけてくださりました。
それによって救われていた自分がいるのも事実です。
最終的な研究スケジュールはWさんと同じには絶対になりたくないのですが、後輩に安心感を与えられる良きM2としての姿勢はWさんから学び、体現できるように努力していきます。
素敵な後輩より
2022.04.22
5月15日(日)より、山内研究室が所属する大学院学際情報学府の入試説明会がオンデマンド形式で開催されます。
詳細は決まり次第こちらのサイトに告知されますので、受験をお考えの方はご確認をお願いします。
大学院学際情報学府の入試説明会に引き続き、研究室説明会を以下の日程で開催します。
(Zoomによるオンライン開催)
5月26日(木)15時から16時まで
15時00分〜15時15分:研究室の概要説明 と質疑応答 ※1
15時15分〜15時30分:大学院生・スタッフの自己紹介
15時30分〜16時00分:大学院生・スタッフとの個別相談 ※2
※1 受験の公平性を確保するため、研究計画に関するコメントはできません。
ゼミの運営や研究プロジェクトについて質問を受けます。
大学院生・スタッフとの相談
※2 研究室の雰囲気や研究の内容について聞いてください。
大学院生・スタッフは審査に関わりませんので、研究計画について意見を求めてもかまいません。
参加を希望される方は、こちらからお申し込みください。
2022.04.14
こんにちは、修士2年の菊池ゆみこです。
新年度、新学期!春ですね〜〜〜。
私も2年次に進学いたしまして、丁寧にしかしスピード感とアツい気持ちは失わずに研究していこう、と心持ちを新たにしております。
さて今回のターンは「研究に役立つウェブサイトやツール」をテーマに、山内研所属メンバーがブログを執筆いたします。
このタイトルでの記事は過去2007、2012年にも書かれていたのですが、装いも新たに2022年バージョンとして情報をお届けできればと思います。
では早速参りましょう!今回私からは2件、研究に役立つウェブサイトをご紹介いたします。
①博士論文に頼ろう!
ProQuest Dissertations & Theses Global
海外の博士学位論文の検索サイトです。
研究を始めるにあたってはまずは先行研究をレビューし、自分の研究対象となる分野を概観する必要があるのですが、Google scholarでキーワード検索をしてみても期待していたような文献が見つからないこともしばしば。そうなるとそして研究群の概観もなかなか掴めない…
(Google Scholarで検索して、偶然面白い論文が見つかる瞬間も好きですが)
そこで広い学術の海にこぎ出す海図の一つとして頼りにし始めたのが博士論文です。2012年の記事で池尻さんも言及されていますが、博士論文は前半部分に先行研究のレビューがあるので、その箇所を読んだり、参考文献リストからさらに他の文献を辿ったりしています。また私はタイトルの付け方をバーッと見て、自分の研究分野においてどのような問いの立て方がありうるのかを考えたりすることもあります。
そして個人的に、自分の研究対象となる分野に多くの先達がいることに勇気づけられたりもしています。
②おもしろ記事だって研究の肥やしだ!
デイリーポータルZ
急に方向転換しまして、こちら老舗のおもしろ記事サイトです。息抜きに読むことがあるのですが、それぞれの記事に研究に通じるものを感じることがあります。例えば「メガネ」というキーワード一つとっても、メガネ屋さんの名前を収集しておもしろがる記事から、メガネ職人の専門学校に体験入学する記事、わざと斜めにずれ落ちるメガネを工作する記事といった具合に各記事の切り口がユニークかつシャープでバラエティに富んでいます。しかも、記事の構成もかっちりしていて、イントロダクション⇨リサーチクエスチョン⇨手法⇨結果⇨考察、と、論文に近い構成になっているではありませんか。何よりニッチなテーマを扱っていても、記事構成や文章力、そして説得力ある情報・データを用いてあらゆる読者に興味を持たせ、わかりやすく伝えきるという意味では、大いに修士論文の参考にしたいところです(していいのかしらん?)
これらのサイトをうまく使いながら、引き続き研究がんばろうと思います!
では今回は、この辺で・・・・。
(M2 菊池ゆみこ)
2022.04.06
東京大学大学院情報学環 山内研究室はNPOカタリバと連携し、文京区青少年プラザ(b-lab)において中高生の興味喚起を目指したデザイン研究を開始いたします。ユースセンターという中高生にとっての第三の居場所(サードプレイス)の可能性をさらに引き出せるよう、興味研究や学校外学習研究の知見を活かしながら実践的な研究を進めて参ります。
【研究概要】
期間:
・2022年4月1日(金)~2023年3月31日(金)
研究員:
・研究責任者 山内祐平(東京大学大学院情報学環 教授)
・研究従事者 杉山昂平(東京大学大学院情報学環 特任研究員)
研究目的:
・b-labの日常空間のなかで中高生の興味を喚起し、新しいことをやってみたいと思えるような仕掛け方をデザインすること。
・興味を喚起する立場として専門分野を持った東京大学の若手研究者・大学院生に参画してもらうことで、大学で取り組まれている専門分野への興味を刺激すること
研究方法:
・学習科学における興味論や学校外学習論の知見をもとにデザイン研究を行う。b-labスタッフの方々と協力しながら興味を喚起するための日常空間における「仕掛け方」を設計する。
・デザインした仕掛けを実践に移し、参加した中高生に得られた体験を尋ねることで、興味が喚起できたか効果検証を行う。効果検証をもとにさらなるデザインの改善案をまとめる。
研究結果の公表方法:
・日本教育工学会をはじめとする学会での発表・学会誌への投稿を予定。
課題意識などの詳細についてはNPOカタリバによるリリースもご覧ください。
https://www.katariba.or.jp/news/2022/04/06/37111/
本リリースに関するお問い合わせは以下にご連絡ください。
東京大学大学院情報学環 山内研究室
担当:杉山 昂平 (iiiylabcontact[atmark]gmail.com)
2022.03.31
D1の増田です。
研究に役立つTipsということで、これまでのみなさんがとても面白い&役立つ投稿をされており、自分が行なっていることもほぼ出尽くしたなかなのですが、最近意識していることについて書こうと思います。
私は昨年度修士課程を卒業し、今年度から博士課程に入学しました。
修士と博士で大きく変わったと感じたことは、研究のスケジュール感(規模感と言い換えてもいいかもしれません)の変化でした。修士課程は2年間という限られた期間であり、その期間でやれることは自ずと限られてきます。自分は修士課程で何度も迷子になりましたが、それでも2年間という時間のリミットが、「ここから先はもう悩んでいる時間ではない!」と拡散する思考を強制的に収束させてくれたように思います。
一方、博士課程は修士課程と違い、領域による差もありますが、何年で博士論文を提出するかというのは個々人のペースに委ねられている部分があります。それは、時間をかけて研究できるというとても自由で豊かな時間ではありますが、時にこの自由さが研究をまとめることを難しくさせているようにも思います。もともと、山内研究室の博士学生には、下記のような大・中サイクルとしての日々のマイルストーンがあったのですが、最近それよりも小さなサイクルを回そうと試みています。小さいサイクルでは、完成にこだわらない強制的なアウトプットをすることで、ちょっとずつ大きなサイクルに近づければと思っています。
⑴大きなサイクル:博士コロキウム
学際情報学府の博士課程の学生は、毎年11月に博士コロキウムという発表会に参加します。ここでは、博士論文の構想について発表し、主査の先生以外の学環の先生からも意見をいただける貴重な機会です。修士課程では、M2の際に、「構想発表会」「中間発表会」という研究進捗の報告の場が設けられていますが、博士課程では、オフィシャルに研究進捗を報告する場は1年に1回のコロキウムのみです。コロキウムはその意味で博士課程の大きなサイクルのマイルストーンの1つで、1歩ずつ博士論文の提出に近づいていることを感じたい・・・と思いならが臨みたいと思っています。
⑵中サイクル:研究室ゼミやファシリテーターの先生との相談
山内研究室は毎週ゼミを開き、持ち回りで院生が自分たちの研究進捗を報告・相談しています。研究室の人数にもよりますが、大体1ヶ月に1回は自分の番が回ってきます。ここでは、研究の流れをよく知ってくれているゼミ生や助教の先生方からアドバイスをいただき、それに対応できるよう次回のゼミ発表までに文献調査や構想を練ります。また、これは過去の記事のなかでも度々紹介されていますが、ゼミ生1人づつにつくファシリテーターの先輩との相談も行うことで、具体的なアドバイスや悩み相談にも載ってもらっています。
⑶小サイクル:少人数での研究進捗報告会
1ヶ月ごとのゼミのサイクルでも、途中期間どうしてもぼーっとしてしまう集中力のない人間であることと、ゼミは春休みなどの長期休暇は開催されず、その期間を有効活用するため、もう少し小さいサイクルを回したいと考えました。現在、博士課程の学生とOBの先輩とともに、週に1回の進捗報告会を行なっています。1週間という期間のなかなので、大きな進捗をつくるというよりは、小さいブロックを積んだり崩したりしながら、先輩たちに相談に乗ってもらっています。また、研究の辛さや行き詰まりの愚痴を吐き出す場として気持ちが楽になる場でもあります。コロナ禍でゼミ生と気軽におしゃべりできる機会が減っている中、このような少人数での気楽な会というのは、研究のペースメイキング以上に精神的な面で救われているように思います。
また新しい年度が始まりますが、良い博士課程ライフをゼミ生のみなさんと送っていきたいです。
D1 増田悠紀子
2022.03.04
東京大学大学院 情報学環 山内研究室では、世界140ヶ国以上でSTEAM教育ソリューションを提供する Makeblock Co., Ltd. からご支援いただたき、2020年4月1日より2年間、STEAM教育に関する研究プロジェクトを進めてきました。
このたび2年間の研究プロジェクトのまとめとして、「第2回STEAM教育シンポジウム」を開催することになりました。本プロジェクトを通して見えてきたSTEAM教育の目標や、開発・実践した授業「身体と触覚でコンピュータを介したコミュニケーションを考える」をご紹介します。
さらにゲストとして、授業の実施に際してご協力いただいたドルトン東京学園の荒木貴之校長、およびメディアアートに造詣の深い東京大学大学院情報学環の筧康明准教授をお招きします。現場でのSTEAM教育の実践方法と可能性についてお二人からお話・コメントをいただきます。
以下の要項を確認いただき、ぜひリンク先のフォームからお申し込みください。
https://forms.gle/L2ta8Q7EPtKCf1ck8
✨️ ✨️ ✨️
日時:2022年3月30日(水)17時~18時30分
場所:Zoomを利用したオンライン開催(アクセス方法を追ってご案内いたします)
対象:STEAM教育に関心のある教育関係者(教職員、研究者など)
定員:300名
参加費:無料
内容:
・ドルトン東京学園におけるSTEAM教育について(ドルトン東京学園 荒木貴之校長)
・STEAM教育研究プロジェクトの流れと授業実践「身体と触覚でコンピュータを介したコミュニケーションを考える」報告(東京大学大学院情報学環・学際情報学府 杉山昂平、矢作優知、和田夏実、久保田愛海)
・指定討論(東京大学大学院情報学環 筧康明准教授)
・パネルディスカッション(司会:東京大学大学院情報学環 山内祐平)
✨️ ✨️ ✨️
これまでの開催イベントに関する情報は下記からご覧になれます。
STEAM夜話 Vol.1 「アメリカのSTEAM教育」
STEAM夜話 Vol.2 「韓国と中国のSTEAM教育」
STEAM夜話 Vol.3 「『未来の教室』事業のSTEAM教育」
STEAM夜話 Vol.4 「STEAM教育指導案の実践報告 ロボットプログラミング×工作」
STEAM教育シンポジウム「日本の学校でSTEAM教育をどう展開するか」
2022.02.08
D5の平野です。大学院生が研究に役立つ自分なりのTipsを紹介するシリーズとのこと、私の最近のルーティンは散歩、と思ったのですが、修士課程の渡辺さんに紹介されてしまいました。役に立つかわかりませんが、コロナ禍で約2年間封印中の研究メソッドを紹介したいと思います。
それは、「スーパー銭湯で研究する」です。
私は社会人大学院生なので、日々の仕事を離れて研究に取り組む日をつくることが何より重要です。以前にも、研究を一気に進めるために、一人で近場の温泉宿にこもって、1泊2日で原稿執筆を進める「ひとり文豪ごっこ」を不定期で実施していました。これまでに行ったのは、湯河原温泉、野沢温泉、福島・飯坂温泉など。「スーパー銭湯で研究する」は、それの日帰りバージョンという感じです。
最近のスーパー銭湯は、無線LAN完備で、コワーキングスペースを備えているところもあります。朝一で入館し、ひとっ風呂浴びたあとに、コワーキングスペースで研究し、お腹が空いたら館内のレストランで食事を取り(勢い余ってランチビールを頼まないよう注意)、ふたたび研究作業に戻ります。煮詰まってきたときには、お風呂に入って、交互浴でととのいます。1日中たっぷりいて、ランチ代を含めて3000円ぐらいです。来たからには元をとらなければと、しっかり研究を進めようという気持ちにもなるので、おすすめです。岩澤さんも書いていましたが、研究せざるを得ない環境に自分を置くことがとても大事だと思います。最寄り駅までバスの送迎もついていて、至れり尽くせりです。
私はこの方法で、博士研究の執筆・投稿と、博士論文に向けた2つの実証研究データの再分析までを行うことができました。コロナ禍が長期化し、「ひとり文豪ごっこ」はもちろん、スーパー銭湯にもなかなか行けていません。博士論文の仕上げに向けて、引き続き研究日確保のための新しいスタイルを模索したいと思います。
(平野智紀)
2022.01.31
株式会社マイナビとの共同研究成果「活躍する若手社員をどう育てるか:研究データからみる職場学習の未来」(慶應義塾大学出版会)が出版されました。
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4766427920/7thchordjp-22/
▼活躍する若手社員=「仕事から学び、成長し続ける」若手を育てるにはどうすればいいのか?
▼マイナビと山内研究室(東京大学)の共同研究の成果と提言を発信!
▼企業の人事担当者、若手社員を指導する管理職必見!
労働環境が大きく変化するなか、20代の若手社員が日々の仕事から学び、成長し続けるために、上司、同僚、職場はどのようなサポートができるのだろうか。
本書では株式会社マイナビと東京大学大学院情報学環山内祐平研究室の共同研究によるインタビュー調査・量的調査から、若手社員の「パーソナリティ」と「行動・環境」に注目して得られた実態調査の知見とともに、3つのキー概念=「思考のモデリング」「ジョブ・クラフティング」「心理的居場所感」を用いた人材育成の方法を提案する。
【目次】
はじめに
第1部 若手社員育成の現状と調査の狙い
第1章 なぜ今「若手社員の育成」が重要なのか(田中 聡)
1. 変わる「若手社員の育成」
2. 「若手社員の早期戦力化」が求められる時代背景
3. 若手社員の育成に苦しむ日本企業――OJTの機能不全
4. 若手社員の育成に関する研究の動向
5. まとめ
第2章 活躍する若手社員の実像を探る――調査の概要(池尻良平)
1. 研究のフレームワーク
2. 各調査の概要
第2部 活躍する若手社員のパーソナリティ
第3章 若手社員のパーソナリティとは(鈴木智之)
1. 本章の問い
2. 方法
3. 結果と考察――若手社員のパーソナリティ構造の特徴
4. 人材育成に向けた提案――パーソナリティ尺度を通した若手社員の人物理解と育て方への示唆
第4章 若手とミドルエイジのパーソナリティの違い(城戸 楓)
1. 目的
2. 時代性――世代間での特徴の相違
3. 調査方法
4. 結果と考察
5. 総合考察
6. 人材育成に向けた提案
第3部 活躍する若手社員を育てるキー概念
第5章 仕事からどう学ぶのか――思考のモデリング(池尻良平)
1. 本章の背景
2. 調査結果
3. 人材育成に向けた提案
第6章 活躍につながる仕事の工夫――ジョブ・クラフティング(池田めぐみ)
1. はじめに
2. 方法
3. 結果
4. 考察
5. 人材育成に向けた提案
第7章 どうすれば離職を防げるか――心理的居場所感(池田めぐみ)
1. はじめに
2. 先行研究のレビューと仮説の提示
3. 調査方法
4. 結果
5. 考察
6. 人材育成に向けた提案
おわりに(土屋裕介)
参考文献
編著者紹介
2022.01.25
こんにちは、D2の井坪です。
今回のテーマは研究に役立つ自分なりの小さなTips、マイルールということで、私が実践しているものを2つ、ご紹介したいと思います。
1. Google Scholarのアラート機能を活用する
Google Scholarという論文検索エンジンでは、特定のキーワードを含む新着論文をメールで通知してくれる、「アラート」を設定することができます。
私の場合だと"willingness to communicate"(WTC)という概念が研究のコアになっているので、"willingness to communicate"をキーワードとして登録しておくことで、1日1回程度のペースで、新着論文のリンクがメールで送られてきます。
この分野で有名な研究者の新しい論文だ!と、推している作者の新刊が出た時のように喜ぶこともできますし、最近のWTC論文はこういう観点のものが多いなと、研究の潮流もなんとなくつかみやすくなったり、あとは日々新しい論文が出ていることを改めて認識することで、自分も頑張らなければ・・・という気持ちになるのでおすすめです。
2. コミュニティに所属し、人と話す
山内研というコミュニティでも、ゼミで研究発表をした時のメンバーからのフィードバックや、ファシリテーターと呼ばれる研究の相談にのってくださる先輩の存在(ファシリテーター制度については、こちらの記事で紹介されています)が、研究を進める上で重要な役割を担ってくれているように思います。
そして、博士課程に入ってからは、山内研だけでなく、ほかのコミュニティにも顔を出すようになりました。例えば私は、博士課程教育リーディングプログラムのひとつである、多文化共生・統合人間学プログラムに所属しているのですが、そのプログラム生が運営するライティング部というものに参加しています。
ライティング部では、2週に1度、人文社会系の博士課程に在籍する学生が集まり、お互いの書いたものを添削し合ったり、研究の進捗や悩みを共有したりする活動を行っています。ライティング部で、違う分野の人からコメントをもらうことで、角度を変えて自分の研究を眺めることができるように感じますし、お互いに励まし合うことは、ともすれば孤独な道のりになってしまう博士課程を生き抜くためにも必要な気がしています。
人と話すのがあまり得意ではないので、2については練習中という感じではありますが、これからも色々なチャンスを拾って、自分の視野を広げていければいいなと思っています。
以上、本当に小さなものではありますが、自分なりのTipsでした。
D2 井坪葉奈子