2022.03.31
D1の増田です。
研究に役立つTipsということで、これまでのみなさんがとても面白い&役立つ投稿をされており、自分が行なっていることもほぼ出尽くしたなかなのですが、最近意識していることについて書こうと思います。
私は昨年度修士課程を卒業し、今年度から博士課程に入学しました。
修士と博士で大きく変わったと感じたことは、研究のスケジュール感(規模感と言い換えてもいいかもしれません)の変化でした。修士課程は2年間という限られた期間であり、その期間でやれることは自ずと限られてきます。自分は修士課程で何度も迷子になりましたが、それでも2年間という時間のリミットが、「ここから先はもう悩んでいる時間ではない!」と拡散する思考を強制的に収束させてくれたように思います。
一方、博士課程は修士課程と違い、領域による差もありますが、何年で博士論文を提出するかというのは個々人のペースに委ねられている部分があります。それは、時間をかけて研究できるというとても自由で豊かな時間ではありますが、時にこの自由さが研究をまとめることを難しくさせているようにも思います。もともと、山内研究室の博士学生には、下記のような大・中サイクルとしての日々のマイルストーンがあったのですが、最近それよりも小さなサイクルを回そうと試みています。小さいサイクルでは、完成にこだわらない強制的なアウトプットをすることで、ちょっとずつ大きなサイクルに近づければと思っています。
⑴大きなサイクル:博士コロキウム
学際情報学府の博士課程の学生は、毎年11月に博士コロキウムという発表会に参加します。ここでは、博士論文の構想について発表し、主査の先生以外の学環の先生からも意見をいただける貴重な機会です。修士課程では、M2の際に、「構想発表会」「中間発表会」という研究進捗の報告の場が設けられていますが、博士課程では、オフィシャルに研究進捗を報告する場は1年に1回のコロキウムのみです。コロキウムはその意味で博士課程の大きなサイクルのマイルストーンの1つで、1歩ずつ博士論文の提出に近づいていることを感じたい・・・と思いならが臨みたいと思っています。
⑵中サイクル:研究室ゼミやファシリテーターの先生との相談
山内研究室は毎週ゼミを開き、持ち回りで院生が自分たちの研究進捗を報告・相談しています。研究室の人数にもよりますが、大体1ヶ月に1回は自分の番が回ってきます。ここでは、研究の流れをよく知ってくれているゼミ生や助教の先生方からアドバイスをいただき、それに対応できるよう次回のゼミ発表までに文献調査や構想を練ります。また、これは過去の記事のなかでも度々紹介されていますが、ゼミ生1人づつにつくファシリテーターの先輩との相談も行うことで、具体的なアドバイスや悩み相談にも載ってもらっています。
⑶小サイクル:少人数での研究進捗報告会
1ヶ月ごとのゼミのサイクルでも、途中期間どうしてもぼーっとしてしまう集中力のない人間であることと、ゼミは春休みなどの長期休暇は開催されず、その期間を有効活用するため、もう少し小さいサイクルを回したいと考えました。現在、博士課程の学生とOBの先輩とともに、週に1回の進捗報告会を行なっています。1週間という期間のなかなので、大きな進捗をつくるというよりは、小さいブロックを積んだり崩したりしながら、先輩たちに相談に乗ってもらっています。また、研究の辛さや行き詰まりの愚痴を吐き出す場として気持ちが楽になる場でもあります。コロナ禍でゼミ生と気軽におしゃべりできる機会が減っている中、このような少人数での気楽な会というのは、研究のペースメイキング以上に精神的な面で救われているように思います。
また新しい年度が始まりますが、良い博士課程ライフをゼミ生のみなさんと送っていきたいです。
D1 増田悠紀子