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2026.03.25

Utalkはどのような場か(M1 松原正典)

皆さんこんにちは。

M1の松原正典です。

今年度も残すところあと1週間ほどとなり、山内研に入らせていただいてから1年が経とうしています。思えば大きく環境の変化した1年間で、最初はその慣れなさに四苦八苦していました。しかし、山内研の皆さんのおかげでなんとか走ることが出来ています。修士課程も折り返しとなりましたが、皆さんに支えていただきながら意義のある研究に出来ればと思います。

山内研にいることで様々な場所で勉強させていただく機会もありました。今回は私もアシスタントとして参加しているUtalkについてご紹介させていただきます。

【Utalkとは?】
Utalkは東京大学大学院 情報学環 福武ホールにて毎月第二土曜日に開催している対話型のイベントです。ゲストとして東京大学で活躍されている研究者の方をお招きして、ゲストの方の研究内容について参加されている方々とカジュアルにお話を交わしていきます。

コンセプトとしては「大学の知と社会が出会う「ゆるやかな学びの場」として機能することであり、お茶をする感覚で楽しんでいただけるように運営をしています。大学で開催されるイベントでは、シンポジウムや講義のように先生方が参加者に向けて一方的に話をして、質疑応答を行う形式を想像される方もいらっしゃるのではないでしょうか。Utalkはそのような形式とは異なり、参加者を15名までの少人数制にしたり、円形での開催にして相互にお話が出来るように工夫をしています。

【Utalkの見方】
Utalkはゲストの方の研究内容をベースにテーマを設定するのですが、そのテーマへの興味と同様に「なぜゲストがこのテーマ(研究内容)にたどり着いたか?」という視点を持っているとよりUtalkがより面白く参加することができます。

先程シンポジウムや講義との比較をしましたが、テーマの情報量を比較するとUtalkはイベントの性質上、やや少なく感じられるかもしれません。そのため、Utalk内ではテーマの説明を重点的におこなうことよりもテーマに関する参加者の方の体験や、ゲストの方の体験の共有に重点を置くことがしばしばあります。この体験の共有の中で研究(テーマ)は決して空から降ってくるものではなく、ゲストのこれまでの経験の中から生まれてきたのだと気付くこともあるかと思います。

ここでコンセプトに立ち返ると、「大学の知と社会が出会う」という言葉には研究と生活のつながりが見えるということも含まれていると私は解釈しています。参加者である「私」の研究と生活のつながりを考える前に、ゲストがどのように生活と研究を結び付けてきたのかを知ることは非常に有意義な学びの場ではないでしょうか。

【最後に】
最後は宣伝にはなりますが、4月11日14時より総合文化研究科 超域文化科学専攻 准教授の針貝真理子先生がゲストで「演劇を学問するとは?ーポストドラマ演劇から考えるー」をテーマに皆さんとお話をします。Utalkのウェブサイトに参加申し込みのフォームがありますので、気になる方はお気軽にご参加ください。

Utalkホームページ
https://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/utalk/2025/06/12/17.html

みなさん、お茶しにきませんか?

2026.03.20

合宿研究会(M1 松田紀子)

 山内ゼミの合宿研究会に参加しました。今年は3月12日(木)から14日(土)までの2泊3日(もしくは3泊4日)で函館を訪れ、春から修士に進学する方々も含め、10名が参加しました。
 初日の3月12日(木)は羽田空港に集合し、飛行機で函館へ向かいました。到着後はそのまま公立はこだて未来大学を訪問しました。公立はこだて未来大学は特徴的な校舎デザインで知られており、津軽海峡を望む山上に位置しています(https://www.fun.ac.jp/)。大きなガラス面の教室や、開放的なワンフロア構造の研究室が層のように配置されており、非常に印象的な造りでした。翌日の3月13日(金)に実施されるNFES(NEXUS FIELD of EMERGING STORIES 集うところから生まれてくる学びの物語。)の文字が遠くから見え(写真1)、思わず声をあげて驚きました。文字は各窓のブラインドの上げ下げで表現されており、コンピューターで一括制御されているとのことで、その点もユニークだと感じました。

1. NFES発見!

 この日は、公立はこだて未来大学の教室をお借りして、今春修了されるお二人の修士論文発表会が行われました。研究の集大成に触れるとともに、示唆に富むアドバイスを拝聴することができ、大変充実した学びの時間となりました。夜は海鮮居酒屋で夕食をとり、その後はホテルで山内先生を囲んでの語らいの時間もあり、ファシリテーター制度の成り立ちの歴史などを教えていただき、参加者同士の交流を深める貴重な機会となりました。
 2日目の13日(金)には、美馬のゆり先生の研究室を中心に開催された学習環境デザイン研究成果発表会(NFES)および開学25周年記念講演会に参加しました。施設見学ツアーや、創設物語ダイアログ「大学創設メンバーがひらいた物語」、学習設計ダイアログ「『新版:学習設計マニュアル』成果報告会」、「遊びと学びのフィールド」と題された体験型ブース、企画展示「学びの物語:学習環境デザインのこれまで/これから」など、非常に多彩なプログラムが用意されており、刺激に満ちた一日となりました。また、すべての研究室の様子が見渡せるオープンな環境が、研究活動の活性化にどのように寄与するのかについても考えさせられました。
 「未来の学びをデザインする」と題された開学25周年記念講演会では、山内先生のご講演および美馬先生とのご対談(写真2)を拝聴しました。生成AI時代において問われているのは、何を教えるかではなく、どのような学びを設計するかであると伺い、学びをより広い視野で捉える必要性を改めて認識しました。講演会後には懇親会も開かれ、公立はこだて未来大学の方々と交流する貴重な機会となりました。その後は参加者同士でも改めて集まり、和やかな時間を過ごしました。そして、こうした場でこそ、普段は見えない一面を知ることができると感じました。
 
2. ご対談の様子

 最終日は観光が中心となり、五稜郭など函館の名所を巡りました。ゆったりとした時間の中で合宿研究会の余韻を感じながら過ごし、その後、空港へ向かい帰路につきました。本合宿研究会を通して、「学び」と「交流」(そしてほんの少し「観光」)がバランスよく組み合わさった、非常に充実した時間を過ごすことができました。企画・引率をしてくださった松原さんと飯島さんのお二人に、心より感謝申し上げます。

2026.01.14

東京大学制作展に参加してみて(M1 飯島洋輔)

皆さま、あけましておめでとうございます

M1の飯島洋輔です

早いもので今年度の授業もあと少しという時期になりました。
今回は振り返ってM1の間で特に印象が残った授業を紹介しようと思います。

学際情報学府にはさまざまな授業がありますが、印象で言うとどうしても強くなるのが「学際情報学府制作展示」です。
学際情報学府のM1の学生を中心に展示会の企画、作品の制作、運営を行うというもので、今年度は11月の13日から17日にかけてありました。趣旨としては「テクノロジーとアートの融合を探求する展覧会」でして、学内外問わず無料で見ることができます。

私は1つ作品を出させてもらった他、展覧会ウェブサイトの作成にも携わりました。この記事では、出展者側になってみての感じたことをご紹介したいと思います。

【アイデアを提案・実装する経験】
制作展では全ての履修者がチームもしくは個人で作品の制作を行います。アイデアを発想して提案を行い、作業をスケジューリングして期限内に実装するという流れを一通り経験することができます。制作期間は主に7月から11月と、展覧会運営の作業や研究と並行することもあって長いようで短いような時間です。
山内研ではM1は主にレビューに時間を割くので、修士で開発研究を行う場合は必然的に開発に費やす時間が短くなりがちです。M1のうちに技術に触れておきたい、短期間で実装をする経験を積んでおきたいという場合は、制作展は良い機会だと感じました。ですが一から展示できる制作物を作成する必要があるため、何を作りたいかのアイデアを持っておいた方が安全かもしれません。

【ネットワーキング】
制作展の履修者は作品の制作を行うだけでなく、企画・運営を行うチームにも参加します。私は展覧会用のウェブサイトを作成するチームに所属していました。チームで連携して長期間作業を進めることから、山内研以外の学生と知り合うことができる機会になります。個人で研究しているとチームでアイデアを発想・実現するという機会も少ないので、その側面でもいい経験になったと感じています。
また制作展本番では大学内外から様々な方がいらっしゃるので、自分の研究テーマに関心を持ってくれる方と繋がる機会にもなり得るとも感じました。

【「展示物」を作成する経験】
制作展ではさまざまな展示物が見られますが、基本的には来場者が短時間インタラクションするスタンドアローンな展示物が良いのではないかと感じました。来場者は次々といらっしゃるので、1人が展示物を長時間占拠することは望ましくないと思われます。また授業もあるので、制作者が必ずしも展示会場に常時いられるとは限りません。
私がそれまで作った経験のあるメディアは1人が長時間遊ぶことを前提としたシリアスゲームであったため、この制約の中で考えることは新鮮でした。学習のメディアでいうと、なんとなく博物館の展示物のデザインや工夫は参考になりそうだと感じました。私の場合は伝えたいメッセージを直接教授するものより、来場者が知見の創出に「貢献」することを許容するデザインにすることが効果的なのではないかと思い、それを念頭に参加型の展示の方向で制作を進めました。

以上、東京大学制作展に参加してみての感想となります。
研究と並行で進めるとなると、とにかく大変なので気軽におすすめできるものではないですが、特別な体験をさせてもらえる授業だと思いました。

11月の本イベントのほかに、7月にもプレイベントがあります。もし「面白そう」「参考になりそう」と感じましたら、覗いてみてはいかがでしょうか?

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