2015.11.29
こんにちは。
山内研M2の松山です。
いよいよ修士研究も佳境ということで、毎日胃を痛めながら過ごしています。
さて、今回のブログテーマは「私の20%の過ごし方」ということですが、思い返せば私は、大学院に入ってから山内研以外の研究会やイベントにほとんど参加していませんでした。
そんな非アクティブ人間の私ですが、M1のときに積極的に取り組んでいたことがあります。
それが「オンライン学習」です。
ここ数年で様々なオンライン学習サービスが注目を集め、仕事で忙しい人が空き時間に少しずつ学んだり、私のようなインドア派の人が自宅で学んだりすることも増えているように感じます。
ひとくちに「オンライン学習サービス」と言っても、学習内容や講義形式、ユーザ層などは多種多様なのだろうなと思い、それぞれの特色が知りたくなっていろいろ試していました。
というわけで今回は、私が利用していたオンライン学習サービスを学習体験とともに紹介していこうと思います。
gacco
大学の講義が無料で受けられるウェブサービス。
講座一覧をざっと見ると、かなり幅広い分野の講義があることがわかります。
私が最初に受講した講座は、武蔵野美術大学の「カタチで意味を伝える ピクトグラム」。
この講座は受講者同士が作品を相互評価するというシステムだったので、自分のつくったものに対して他の方にコメントしてもらえるのがいい刺激になっていました。
また、gaccoには「ディスカッション」という掲示板機能があるのですが、70代や80代の方が積極的に学習し書き込みされているのが印象的でした。
そして、修了条件をクリアすると修了証がもらえるのもgaccoの特徴のひとつ。
上の写真は私が提出した課題と修了証です。
学位や資格とちがい、就職などに有利になるものではないのですが、修了証がもらえることで達成感がうまれ次の学習のモチベーションにつながりました。
レアジョブ
Skypeを利用したオンライン英会話サービス。
M1の後半は、ほぼ毎日レアジョブで学習していました。
恥ずかしながら私は英語で話すことがほとんどできないのですが、知っている単語をつないでなんとか話そうとしていると、講師の方が「あなたの言いたいことはこう?」とSkypeのチャットボックスに文章を書き込んでくれたので、うまく言えなかったことの伝え方がわかりとても勉強になりました。
私のように「英語を読むことはできるけれど会話は苦手」という人に特におすすめです。
schoo
スキルが身につく講座中心のオンライン学習サービス。
プログラミング、デザイン、英語、マーケティングといった、今の学生や社会人のニーズに合わせたラインナップが特徴的です。
動画を使ったオンライン学習というと、「いつでも、どこでも」が最大のメリットだと思っていた私ですが、schooの良さは「生放送」にあると感じました。
もちろん録画授業もあるのですが、生放送では講師の方に質問できたり、他の受講者とディスカッションしたりできるため、よりライブ授業に近い感覚で学ぶことができます。
schoo上での自分の所属学部を決めるシステムも、学生として参加している実感をもたらす効果がある気がします。
ドットインストール
初心者向けのプログラミング学習サービス。
私は修士研究の一環として、Androidアプリの開発に取り組むことになったので、開発の基礎の部分をこのサービスを使って学びました。
Androidアプリは学部2年のときにも開発したことがあるのですが、もう4年も前のことですっかり知識が抜け落ちていたので、環境構築から学べるという点からドットインストールを学習方法に選びました。
動画を見ながら学ぶので、どこをクリックしたら次の画面に移動できるのかもわかりやすく、初心者にやさしいつくりになっていると思います。
ひとつの動画時間が3分程度と短くさくさくと次のレッスンへ進めるのも、初心者に向けた「進んでる感」の演出なのかなあと感じました。
BenePa
ベネッセがリリースした、コンビニで買えるオンライン学習プログラム。
これは自分の学習のためではなく、研究の参考にするために買って試したものです。
通信教育として有名な「こどもチャレンジ」や「進研ゼミ」の内容がコンビニでワンコインで買えるという点が斬新でおもしろいと感じました。
こういった新しい形のサービスが今後も出てくるかもしれないと思うと、とても興味深く楽しみですね。
いろいろなオンライン学習サービスを試してみて感じたのは、初心者向けのサービスが非常に多いということです。
オンライン学習には強制力があまりないので、「どう継続させるか」が重要なのかと思っていたのですが、そもそも初心者向けサービスは「基礎の部分だけ」と割り切っている印象を受けました。
学習者側も、「基礎をオンラインで身につけて、応用は対面授業や専門書で学ぶ」というような使い方をする人が多いのだろうなと思います。
学習内容の区切りを細かくしたり、学習期間を短めに設定したり、初心者が基礎で躓かないような工夫が重要なのだと感じました。
個人的には、「上級者が応用的な内容をどうやってオンラインで学ぶか」ということにも興味があるので、上級者向けのオンラインサービスも試してみたいなと思っています。
大学院生活は忙しいですが、M0やM1の人は時間があるときにオンライン学習サービスを利用してみると、専門以外の興味が広がったりして楽しいと思うのでぜひ!
それでは、次回のブログもお楽しみに。
【松山彩香】
2015.11.22
こんにちは。M2の逆瀬川です。
冬の気配が近づくと共に、修論も追い込みの時期に入って参りました。
さて、前々回からお送りしているブログのテーマ【私の20%の過ごし方】ですが、修士生が研究活動以外の時間をどのように使っているのか、大学院受験を考えている方がイメージするのにお役に立てればと思います。
山内研究室では、研究室関連で行っているプロジェクトやお仕事をバイトのような形でお手伝いする機会が結構あります。
今回はその中でも、NPO法人EduceTechnologiesと丸善株式会社の共同プロジェクトで行われていた、都内にあるx大学でのアカデミック・ライティングの授業(契約上の取り決めにより固有名詞は伏せさせていただきます)のTAをしていた時のお話をしたいと思います。
この授業は、初学年教育の一貫で、アカデミックライティングの習得を目的としており、最終的には学生個人が設定したテーマで4000字のレポートを書き上げます。
最後のレポートを書くまでに、文献の読み方から、テーマの設定方法、参考文献の検索・引用の仕方など、段階に分け丁寧な指導が行われています。
大学の授業としては、結構ハードなので、学生のモチベーションを保つため、要所要所で、ペアワークやワークショップ形式の授業などが取り入れられています。
私はTAとして、学生の出席・提出物の管理、授業中にSAと一緒に学生とコミュニケーションをとったり、時には授業の進行を一部を任せていただいたりしました。
私のクラスの講師の方は、どんな時でも優しく一人一人に誠実に向き合うという姿勢を一貫して見せていました。
最初の授業では、ほとんど授業に関心を見せていなかった学生でしたが、だんだんとこちら側の問いかけにも反応してくれるようになり、アクティブラーニング型の授業では、学生とのラポール形成が大切なんだなということを学びました。
この人の授業では、こんなことを自由に話していいんだという安心感をクラスで共有することで、グループワーク中の学生の発言量は多くなり、講義中の反応も大きくなっていくという変化を実感した半年間でした。
昨今、アクティブラーニングの手法が数多く取り上げられていますが、プログラム設計やテクノロジーの利用以外にも、教員側の地道な雰囲気づくりや文化づくりが大事な要因なのだと改めて考えさせられました。
私は、M2の夏以降から研究対象である高校の授業見学にたくさんの学校を訪れましたが、それぞれのクラスで先生の哲学があり、教室の文化があり、授業が形成されていました。
今、振り返ってみると、半年間ずっと同じ対象を見続けることのできるTA経験が、授業を見学する際の生徒や先生を見つめるための物差しを形作ってくれたように思います。
とてもありがたい機会をいただいたことに感謝しています。
さて、次回は、松山さんの担当です。
お楽しみに。
2015.11.20
日経BizGateにインタビュー記事が掲載されました。
「人工知能に負けない子ども、どう教育するか」
http://bizgate.nikkei.co.jp/article/93793217.html
【山内 祐平】
2015.11.12
こんにちは、随分と寒くなってきましたね。
私も先日、体調を崩してしまいましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
M2の青木です。
今回のテーマである「私の20%の過ごし方」ですが、
私は、学部のときから行っている学習支援活動について書かせていただこうかと思います。
私の場合、学部時代は、児童養護施設で生活している中高生、大学院の現在は、高校を中退して高卒認定を目指している子たちの勉強をみています。
ですので、学習支援活動といっても、家庭教師や塾の講師とは違い、いわばボランティア的な関わりをしていました。
勉強をみているといっても、系統だてて勉強し成果を重視する学習塾とは違い、
おしゃべりすることを通して関係性をつくったり、テスト前などには一緒に勉強したり、体育祭前には一緒に運動したり、、、そんな感じで楽しくやっています。
現在の研究と、この活動は、ある意味乖離があるようにみえるかもしれませんが、
根底にある考えとしては通じるものがあると思っています。
学部時代に一緒に勉強していた子に言われた言葉で、印象に残っているものがあります。
「なんで、お金ももらえないのに毎週ここに来ているの?」
ボランティアにせよ、教育にせよ、教える側と教えられる側という構造、つまり、どちらかが受益者であるという構造があります。そのことを敏感に感じ取った一言なのでしょう。
ボランティアや教育はかくあるべし、ということは言うつもりはありませんが、
この構造を子どもが感じ取ってしまうのは少し寂しいな、とも思います。
個人的には、子どもも大人も楽しいと思える時間を共有できればいいな、と思っています。
そんな空間の共有からできた人と人とのつながりが、いつか困ったときに助け合うことに繋がるかもしれない。
(それを人はボランティアと呼ぶのかもしれない。)
そんな空間の共有からできた人と人とのつながりが、人生の学びとなっていくかもしれない。
そんな福祉や教育も、あってもいいのではないかな、と思ったりします。
この考え方は一般的な子ども全体に通用するものではないのでしょうが、そんな環境もあってもいいと思います。
そしてこの考えが今の研究にもつながっているのだと思います。
今でも、この言葉を思い出すと、こんなことを言わせてしまった自分の力不足が嘆かわしくなりますが、
その現場での反省もいかしつつ、自分にできることとして、研究をしっかり頑張っていきたいと思います。
それでは、次は逆瀬川さんです。
ごきげんよう。
【青木翔子】
2015.11.02
【私の20%の過ごし方】研究対象者に近づいてみる
こんにちは。M2の池田です。
段々寒くなってきましたね。2015年もあと2ヶ月。。
今回からのBLOGのテーマは、私の20%の過ごし方です。
山内研究室は自分の自由に使える時間の20%を利用して、研究会やイベントに参加することが推奨されています。
そこで、「この20%の時間をどのように利用しているのか」について院生それぞれが書いて行くということになりました。
そんなわけで、【私の20%の過ごし方】シリーズ第一回目の今日は、"研究対象者に近づいてみる"というタイトルで書かせていただこうと思います。
20%ルールのなかで行なっていた印象的な出来事のなかに、
大学で行なわれていた正課外プログラムへの参加があります。
私は、大学の授業以外の場でも意欲的に行動している大学生や、行動するなかでの学びに興味を持っています。
そんな私の研究としてフォーカスをあてていきたい人物でもあった、授業以外の場でも様々なことを学び成長している友達が、学生時代に一番成長できた活動だったわーといってあげていた活動が
、たまたま参加者を募集していました。そこで、そういう学生が参加している活動はどのようなものなのだろうか、自分が行なってきた活動だけではサンプルが少なすぎる、もっと色んな活動を知りたいと思い、M1の秋に私もその正課外プログラムに参加しました。
活動に参加してみるなかで、研究の対象としたい人物を近くで観察するなかで、興味はどんどん広がったり、気になることが増えて行きました。
なぜ、この人たちは活動に参加するのだろう。参加するのに不安などはなかったのか。参加するなかで特に成長しているひとと、そうでもない人にはどのような差があるのか。活動のどのような部分が学生の変化にとくにきいているのか。
活動を通じてやっていたことは、社会貢献プログラムを考えるといったもので、私のいたグループは食物アレルギーをテーマに扱っていたため、研究には直接関係があったわけではありませんでしたが、
自分が研究対象として興味のあった活動やその活動の参加者と関わることは、研究を進めて行くうえでの刺激となりました。
M1のあの時期に20%でやっていたことは、今の研究にも大分つながってきたきがするな〜。なんだかおもしろいですね。
次の担当は青木さんです。
【池田めぐみ】