2025.06.01

M1の時間の過ごし方 —— 授業・研究・健康管理のバランスを意識して(M2 李佳誠)

こんにちは。山内研究室M2の李佳誠です。
今回は、「大学院生活M1の時間の使い方」について、自分の体験をもとに綴ってみたいと思います。

大学院に進学すると、学部時代とは異なり、時間の使い方に対してより強い自己管理能力が求められます。研究や授業に加え、就職活動やアルバイト、健康管理といった課題もあり、限られた時間をどう使うかによって、日々の充実度や学びの深さが大きく左右されると感じています。

授業と研究は日ごとに分けて取り組む

M1では、主に大学の授業の履修と文献レビューを中心とした研究活動に時間を使っています。私の場合、授業と研究の効率を高めるために、「授業を受ける日」と「研究に集中する日」とを明確に分けて過ごすようにしています。

授業日には、2限から4限まで隙間なく授業を詰め込み、移動や空き時間のロスを最小限に抑えるよう心がけています。そして、授業の後は無理に研究を詰め込まず、身体を休める時間やリフレッシュの時間として活用します。たとえば、ジムに行って筋トレをするなど、体力の維持・向上のための活動を取り入れています。

健康管理は意外と見落とされがちですが、大学院生にとっては極めて重要な課題だと実感しています。心身の状態が安定していなければ、研究のパフォーマンスにも影響が出ますし、長期的に持続可能な学習・生活リズムを築くうえでも、体調管理は欠かせません。

授業はM1のうちに取り切るのがオススメ

私は、授業の単位はM1のうちにすべて取得することを意識して履修計画を立てました。というのも、M2になると、研究が本格化するだけでなく、就職活動や進学準備などの課外タスクが一気に増えることが予想されるからです。

M1の段階で授業を集中して履修しておくことで、M2では研究やキャリアに集中でき、スケジュールにも精神的にも余裕を持つことができます。私自身、先輩方のアドバイスを参考にしながら、早い段階でこの方針を決め、実践してきました。

研究日は朝から夕方まで、文献レビューを軸に

授業がない「研究日」には、朝9時から夕方6時ごろまでを研究にあてています。特にM1の段階では、文献レビューが研究活動の中心となります。私の場合、研究日は以下の4つの段階に分けて作業を進めています。
1. 文献の方向性決定
2. 文献探索
3. 文献読解
4. 文献整理

最初のステップである「文献の方向性決定」では、自分の関心だけでなく、これまでの研究発表でいただいたコメントや、ファシリテーターからのフィードバックを参考にして、一日のテーマや観点を設定します。この段階がしっかりしていないと、文献探索に無駄が出てしまうので、地味ですが非常に重要なプロセスです。

次に文献探索では、大学の図書館や学術データベースを活用して、キーワードを頼りに関連資料を収集します。その後の読解フェーズでは、抽象的な概念や理論的背景を理解するために、時間をかけてじっくり読み込みます。

文献整理の失敗から学んだこと

文献整理については、私自身、最初はあまり意識せずに進めていました。その結果、読んだことを忘れて同じ文献を何度も読んでしまったり、どの観点で読んだかを記録しておらず、必要な文献をすぐに見つけられなかったりといった問題に直面しました。

この経験を通して、現在では、文献ごとに要約・キーワード・評価・引用箇所などを整理したノートやデータベースを作成し、レビューの効率と質を高める工夫をしています。文献整理は、研究の「地図」をつくるような作業です。時間はかかりますが、長期的に見ると極めて重要なステップだと実感しています。

最後に:時間の使い方を通して、自分を知る

大学院での時間の使い方は、単に「忙しさをどう乗り切るか」だけでなく、自分の価値観や研究観と向き合う営みでもあると感じています。「何に時間をかけるか」「どの時間帯に集中できるか」「余白をどう使うか」などを考えることで、自然と自分のスタイルが見えてきます。

M1の一年は、自分自身のリズムをつくるための大事な準備期間です。これから大学院に進学する方、あるいは研究生活に悩んでいる方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

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