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2025.10.30

研究生活を支えるガジェットたち(M2 山﨑聡一郎)

こんにちは。M2の山﨑聡一郎です。
今回はちょっとした「研究の小ネタ」として、私が研究時に愛用しているガジェットを紹介したいと思います。

研究活動といえば論文執筆やデータ分析など、長時間パソコンに向かう作業が避けられません。そんな日々の中で、作業環境を少しでも快適にするために導入したガジェットたちが、今では研究生活に欠かせない相棒となっています。もしかしたら同じような環境で研究されている方の参考になるかもしれませんので、恥ずかしながらご紹介させていただきます。




多ボタントラックボールマウス:狭いデスクの救世主

まず紹介したいのが、中指で操作する多ボタントラックボールマウスです。人差し指や中指でボールを転がしてカーソルを動かすタイプで、一つの指に負担が集中しにくいのが特徴です。

私の場合、手の負担を減らせるように外側に傾けて使っています。ショートカットの利用はあまりできていないのですが、長時間にわたってパソコンに向かう上では結構楽になります。手首や腕にかかる負担を軽減できるのも素晴らしいのですが、一番気に入っているのは、マウスを振るスペースが不要なので狭いデスクでも快適な点。研究室のデスクは広々としていますが、自宅のデスクは論文や資料で埋まってしまいがち。そんな状況でも、トラックボールなら本体を動かさずに使えるので、資料に囲まれながらでも作業ができます。

ボールが大きいほどテコの原理が効くので、細かい操作をするときにゆっくりボールを動かすという操作がやりやすくなります。そのため、ボールは大きければ大きいほど良いと感じています。もっとボールの大きい製品に買い換えようかと思っているところです。もうすぐブラックフライデーかあ・・・


スマートグラス:未来感溢れるモバイルワークスペース

次に紹介するのが、サングラスをかけると目の前に大きなディスプレイが広がるという未来感溢れるガジェット、スマートグラスです。

メガネ型のウェアラブルデバイスで、目の前にディスプレイを配置することで、数メートル先に大画面スクリーンが表示されているような迫力のある映像を楽しめます。研究室や新幹線移動中といった、自宅デスク外でそれなりの時間作業をするときにはこれを使って、ワイドディスプレイ+ノートパソコンのディスプレイで作業を行っています。

まだ外部ディスプレイに比べれば目が疲れますし、若干重さは感じるので、長時間の使用には向かないかもしれません。しかし、場所を問わずに大画面で作業できるのは最高です。移動中でも論文の推敲や資料の整理がはかどりますし、研究室でもわざわざ重たい外部ディスプレイを持って行ったり設置したりする必要がないので、大活躍してくれます。

欠点は、サングラスをかけて宙を仰ぐ変質者として周囲から冷たい目線を浴びることですかね。でも、作業効率のためなら多少の恥ずかしさは我慢です。あ、あとディスプレイをのぞき見される心配がないので、研究倫理の観点からも安心です←


キーボード:止まらない探求の日々

最後に紹介するのがキーボードです。論文は長時間にわたって文章を打ち込むので、今年に入ってからキーボードの沼にハマってしまいました。


自宅:メカニカルキーボード
自宅で使用しているのは、コトコトとした打鍵感が気持ちいいメカニカルキーボードです。アルミ筐体で重さが2kg近くあるので持ち運びは無理ですが、その高い質感のボディから響く音がとにかく気持ちいいので、ずっと打っていたくなる。執筆のモチベーションを上げるには最高の相棒です。


外出時:静電容量無接点方式キーボード
外出時には静電容量無接点方式のキーボードを使っています。物理的な接点を持たないため耐久性に優れており、打鍵感がよく、長時間タイピングしていても疲れにくいのが特徴です。静音性があり、メカニカル式と比較すると打鍵感は静かで、「スコスコ」という感じの打鍵音がします。カフェなどで作業するときに周りに迷惑をかけにくいのも良いポイントですね。


研究室:左右分割キーボード
研究室には左右分割キーボードを置いています。左右が分離しているので、肩を開いた姿勢でタイピングができ、体への負担が少ないんです。長時間のデスクワークでは姿勢が本当に大切だと実感しています。


最近、新しいメカニカルキーボードのクラウドファンディングに出資したり、更に小さくて持ち運びもできる左右分割キーボードを追加で購入予約したりと、完全にキーボード沼にズブズブです。


音声入力という新たな地平

そんなキーボード沼にズブズブになった昨今ですが、AIの進化に伴って音声入力ソフトが進化してきたとのことで使ってみたところ、これまた精度が高くて感動しました。

これを使ってどこまで論文を執筆するかは、書きながら記憶を整理していきたい自分にとっては未知数です。でも、大学学部時代に指導教員の先生が「最近はもう音声入力ばかり使って論文を書いていて、殆どキーボードを使わない」と言っていたことを思い出します。それを聞いたのは気づけばもう10年も前・・・最先端のはるか先を行っていた先生だなと今更ながら感じています。

キーボード沼に散財した直後に音声入力の精度向上という現実に直面して、少し複雑な気持ちですが(笑)、それでもキーボードを打つ心地よさは何物にも代え難いものがあります。用途に応じて使い分けていくのが、これからの研究スタイルなのかもしれませんね。




おわりに

以上、私が愛用している研究ガジェットの紹介でした。ちなみに今はAIボイスレコーダーと3Dプリンターが気になっています←

研究環境の改善は、小さな工夫の積み重ねだと思います。トラックボールで手首の負担を減らし、スマートグラスで場所を選ばず作業し、お気に入りのキーボードで快適に執筆する。そして、最新技術である音声入力も取り入れながら、効率的に研究を進めていく。山内研は学習環境デザインをテーマにしているだけのことはあって、結構気になるガジェットで自分の研究環境を整えている人が多い印象があります。もちろん、これらのガジェットが研究の本質を変えるわけではありません。でも、日々の作業を少しでも快適にすることで、研究そのものに集中できる時間が増えるのは確かです。

皆さんも、自分なりの研究環境を整えてみてはいかがでしょうか。意外なガジェットが、研究生活を大きく変えてくれるかもしれませんよ。

2025.10.26

学びの場にいるとき、私は研究者でいられるのか? (M2 松谷春花)

みなさんこんにちは。M2の松谷春花です。
夏が終わったと思ったら、急に寒くなってきましたね。
体調に気をつけて修論を無事に書き上げることが、個人的には目下の目標です🔥
せっかくなので、修論に取り組む中での出来事や気づきについて今回は書いてみようと思います。


【学びの場にいるとき、私は研究者でいられるのか】

私の研究では、もともと実践者として関わってきた教育プログラムを対象に、その効果や、どのような要素が影響を与えているのかを調査する形で研究を進めています。
この夏は、高校生を対象としたサマープログラムに研究者として関わりながら、同時に運営スタッフとして現場に立っていました。
学部時代からプログラムの設計やメンターとして運営に携わってきたこともあり、研究者として参加者の学びを観察し、データを収集するという立場をどう取るべきかは大きな悩みでした。
一方で、それはこれまでにない新鮮な体験でもありました。
「観察する側」と「関わる側」を同時に行うことの難しさと面白さを、日々実感していました。


【実践者かつ研究者としてどう関わるか?】
研究的な視点を持ちながら実践に関わるとは、どういうことなのでしょうか。
個人的にはその切り分けがとても難しく、今年あらためて考えさせられた大きな問いでした。

研究として参加者の行動や発言を注意深く観察し、記録を取りながら、
「今、目の前にいる生徒にはどのような学びのプロセスが生まれているのか」を捉えようとしました。
ですが、目の前の高校生たちが本気で議論し、迷いながらも自分の考えを形にしていく姿を見ていると、
ただ観察するだけではいられないという思いも次第に強くなっていきました。

私はこれまで、チームに入り議論をサポートしたり、
ファシリテーターとして介入やフィードバックのあり方を探ったりしながら、
「どうすればより良い学びの場をつくれるか」という実践的な問いを中心に活動してきたように思います。
ですので、今回は“入らないようにする”ことを意識しながら、
同時に“入りたい”という気持ちの間で大きく揺れていました。

「最高の学びの体験を届けたい」という思いと、
「研究者として距離を保ちながら現象を理解したい」という思いの間で、
心の中ではずっと綱引きをしていたように思います。
そのジレンマは正直、少し苦しかったです。
でも同時に、その緊張の中にこそ、研究と実践が交わる瞬間があるようにも感じました。

私は、実践現場を研究的なまなざしで見たい、
そして実践だけではなく、そこで何が起きているのかを明らかにしたいという思いから山内研での研究を志しました。
今回の経験を通して、ようやく実感を伴ってその難しさを知るとともに、
M2になってやっとそのスタートラインに立ったのかなという気がしました。

山内研では、教育や学習の現場で実践を行いながら、そのプロセスや効果を研究する方が多く在籍しています。
それぞれが異なるテーマや方法を通じて各々のスタイルで探究しているというのは研究室の特徴である気がします。
私自身も、その一人として実践と研究の両立に挑みながら、自分のスタンスを模索していけたらと思います!


【まとめ】
データを整理していると、あのときの参加者の表情や言葉が何度も思い出されます。
表情の変化や沈黙の時間、そしてチームの中で交わされた何気ないやりとりの一つひとつが、
今になってあらためて「学び」という現象の奥深さを教えてくれているように感じます。

ですが、それと同時に研究としての分析を進めるほどに、
現場で感じた熱量や空気を言葉にすることの難しさにも直面しています。
数値やテキストデータの背後には、
その場でしか生まれなかった関係性や感情の流れがありました。
あの時の生徒が、その瞬間にどんな表情をしていたのか、どんな感情を持っていたのか、
どんな言葉を選んで発言していたのか。
自分の記憶には鮮明に残っているけれど、データとしては残せていないことがたくさんあります。
それをどう扱い、どう伝えていくのか。
この経験を通して、改めて「教育を研究する」ということの責任と奥行きを感じています。

学びの場にいるとき、私は本当に研究という視点を持てているのか。
その問いには、山内研に応募した時から少し解像度は上がりましたが、未だ明確な答えを持てていません。
けれど、その曖昧さや揺らぎを抱えながらも、
研究でしか明らかにできないことや、果たせない社会的な意義もあると思います。
そして、研究と実践が互いに影響し合うことで生まれる相乗効果も、確かにあるのではないかと感じます。

これからも、研究者としてのまなざしと、実践者としての関わりのあいだを往復しながら、
自分なりにどのような関わり方や意義があるのかを考えていけたらと思います。
とりあえずは、修士論文として第一歩を踏み出すことに集中します!

みなさまも体調にお気をつけてこれから来る寒い冬を乗り切りましょう⛄️

2025.10.15

【お知らせ】大学院冬季入試研究室説明会

大学院学際情報学府の冬季入試の案内が学環ウェブサイトに掲載されました。
https://www.iii.u-tokyo.ac.jp/admissions#guidelines
山内は文化・人間情報学コースに所属しておりますので、受験希望の方は募集要項と入学試験案内をご参照ください。

これに伴い、研究室説明会を以下の日程で開催します。
(Zoomによるオンライン開催)

11月13日(木)16時30分から17時30分まで

16時30分〜16時45分:研究室の概要説明と質疑応答 ※1
16時45分〜17時00分:大学院生・スタッフの自己紹介
17時00分〜17時30分:大学院生・スタッフとの個別相談 ※2

※1 受験の公平性を確保するため、研究計画に関するコメントはできません。
ゼミの運営や研究プロジェクトについて質問を受けます。

※2 研究室の雰囲気や研究の内容について聞いてください。
大学院生・スタッフは審査に関わりませんので、研究計画について意見を求めてもかまいません。

参加を希望される方は、こちらからお申し込みください。

なお、山内は11月3日(月)14時より開催される文化人間情報学コース説明会にも出席します
研究室説明会のご都合があわない方はこちらへのご参加をご検討ください。

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