2022.01.31
株式会社マイナビとの共同研究成果「活躍する若手社員をどう育てるか:研究データからみる職場学習の未来」(慶應義塾大学出版会)が出版されました。
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4766427920/7thchordjp-22/
▼活躍する若手社員=「仕事から学び、成長し続ける」若手を育てるにはどうすればいいのか?
▼マイナビと山内研究室(東京大学)の共同研究の成果と提言を発信!
▼企業の人事担当者、若手社員を指導する管理職必見!
労働環境が大きく変化するなか、20代の若手社員が日々の仕事から学び、成長し続けるために、上司、同僚、職場はどのようなサポートができるのだろうか。
本書では株式会社マイナビと東京大学大学院情報学環山内祐平研究室の共同研究によるインタビュー調査・量的調査から、若手社員の「パーソナリティ」と「行動・環境」に注目して得られた実態調査の知見とともに、3つのキー概念=「思考のモデリング」「ジョブ・クラフティング」「心理的居場所感」を用いた人材育成の方法を提案する。
【目次】
はじめに
第1部 若手社員育成の現状と調査の狙い
第1章 なぜ今「若手社員の育成」が重要なのか(田中 聡)
1. 変わる「若手社員の育成」
2. 「若手社員の早期戦力化」が求められる時代背景
3. 若手社員の育成に苦しむ日本企業――OJTの機能不全
4. 若手社員の育成に関する研究の動向
5. まとめ
第2章 活躍する若手社員の実像を探る――調査の概要(池尻良平)
1. 研究のフレームワーク
2. 各調査の概要
第2部 活躍する若手社員のパーソナリティ
第3章 若手社員のパーソナリティとは(鈴木智之)
1. 本章の問い
2. 方法
3. 結果と考察――若手社員のパーソナリティ構造の特徴
4. 人材育成に向けた提案――パーソナリティ尺度を通した若手社員の人物理解と育て方への示唆
第4章 若手とミドルエイジのパーソナリティの違い(城戸 楓)
1. 目的
2. 時代性――世代間での特徴の相違
3. 調査方法
4. 結果と考察
5. 総合考察
6. 人材育成に向けた提案
第3部 活躍する若手社員を育てるキー概念
第5章 仕事からどう学ぶのか――思考のモデリング(池尻良平)
1. 本章の背景
2. 調査結果
3. 人材育成に向けた提案
第6章 活躍につながる仕事の工夫――ジョブ・クラフティング(池田めぐみ)
1. はじめに
2. 方法
3. 結果
4. 考察
5. 人材育成に向けた提案
第7章 どうすれば離職を防げるか――心理的居場所感(池田めぐみ)
1. はじめに
2. 先行研究のレビューと仮説の提示
3. 調査方法
4. 結果
5. 考察
6. 人材育成に向けた提案
おわりに(土屋裕介)
参考文献
編著者紹介
2022.01.25
こんにちは、D2の井坪です。
今回のテーマは研究に役立つ自分なりの小さなTips、マイルールということで、私が実践しているものを2つ、ご紹介したいと思います。
1. Google Scholarのアラート機能を活用する
Google Scholarという論文検索エンジンでは、特定のキーワードを含む新着論文をメールで通知してくれる、「アラート」を設定することができます。
私の場合だと"willingness to communicate"(WTC)という概念が研究のコアになっているので、"willingness to communicate"をキーワードとして登録しておくことで、1日1回程度のペースで、新着論文のリンクがメールで送られてきます。
この分野で有名な研究者の新しい論文だ!と、推している作者の新刊が出た時のように喜ぶこともできますし、最近のWTC論文はこういう観点のものが多いなと、研究の潮流もなんとなくつかみやすくなったり、あとは日々新しい論文が出ていることを改めて認識することで、自分も頑張らなければ・・・という気持ちになるのでおすすめです。
2. コミュニティに所属し、人と話す
山内研というコミュニティでも、ゼミで研究発表をした時のメンバーからのフィードバックや、ファシリテーターと呼ばれる研究の相談にのってくださる先輩の存在(ファシリテーター制度については、こちらの記事で紹介されています)が、研究を進める上で重要な役割を担ってくれているように思います。
そして、博士課程に入ってからは、山内研だけでなく、ほかのコミュニティにも顔を出すようになりました。例えば私は、博士課程教育リーディングプログラムのひとつである、多文化共生・統合人間学プログラムに所属しているのですが、そのプログラム生が運営するライティング部というものに参加しています。
ライティング部では、2週に1度、人文社会系の博士課程に在籍する学生が集まり、お互いの書いたものを添削し合ったり、研究の進捗や悩みを共有したりする活動を行っています。ライティング部で、違う分野の人からコメントをもらうことで、角度を変えて自分の研究を眺めることができるように感じますし、お互いに励まし合うことは、ともすれば孤独な道のりになってしまう博士課程を生き抜くためにも必要な気がしています。
人と話すのがあまり得意ではないので、2については練習中という感じではありますが、これからも色々なチャンスを拾って、自分の視野を広げていければいいなと思っています。
以上、本当に小さなものではありますが、自分なりのTipsでした。
D2 井坪葉奈子