2009.08.24
オンラインで学習すること自体は特別なことではなくなりましたが、未だに対面学習に比べて効果を疑問視する声があるようです。
先日アメリカ合衆国教育省から出された報告書は、こうした疑問に答える研究レビューになっています。
http://www.ed.gov/rschstat/eval/tech/evidence-based-practices/finalreport.pdf
報告書のExecutive Summaryから主要な知見を引用します。
・対面状況よりも、一部または全てオンライン学習を受講した学生の方が成績が高い。
・オンラインと対面を組み合わせた教授は、対面だけ、オンラインだけよりも効果が高い。
・オンラインが対面よりも効果が高い理由は、学習時間が延びたからである。
・効果は内容や学習者の特性に依存しない。
オンライン学習の効果が確認されたことも大きいですが、その主要因が学習時間であるという知見は、今後の教育システム開発に大きな影響を与えそうです。より学習時間を担保するために、学習文脈をどう作るかということが課題になるでしょう。
[山内 祐平]