2009.07.28

【エッセイ】SETI@homeと想像の共同体

SETI@homeとは、地球外知的生命を探査するために、アレシボ天文台によって収集された宇宙から届く電波を解析し、人為的に発信されたと思われる信号を検出するプロジェクトです。
電波の解析には膨大な計算が必要なため、専用のソフトウェアをインストールした家庭用コンピュータをインターネットで連結し、分散コンピューティングの原理によってスーパーコンピュータ以上の演算能力を生み出しています。
このプロジェクトは1999年に始まり10年間発展し続けてきました。現在ではSETI@homeだけでなく、環境問題の研究など様々なプロジェクトに計算資源を「寄附」することができるソフトウェアが開発されています。
学習と直接関係するものではありませんが、インターネットによってつながった想像の共同体が持つポテンシャルをよくあらわしています。時間や資源を少し出してもよいという人が膨大な数集まり、学習を支援するプロジェクトに貢献できる仕組みが作れれば、世界を変えるための力になることでしょう。

[山内 祐平]

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