2008.05.15
皆様こんにちは。東京大学本郷キャンパスにこの春新しくオープンした福武ホールを利用する私たちが,福武ホールのちょっと気になるところをご紹介する「福武ホールの歩き方」第3回です。
本当はですね,福武ホールの七不思議とか,知られざる秘密部屋とか,そういう話をすると面白いんですが,今回はシンプルに福武ホール・グルメ情報をお届けします。
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東京大学には,教職員・学生がキャンパス内で支障なく研究活動を継続できる環境を提供するため,生協を始めとした様々な店舗が営業しています。キャンパス内には某コンビニもありますし,某コーヒーチェーンや某サンドイッチチェーンもあります。印刷屋さんも旅行代理店も,そして理髪店もあります。
福武ホールにもカフェが入りました。「UT Cafe BERTHOLLET Rouge(UTカフェ ベルトレルージュ)」です。といっても今回はUT Cafeのご紹介ではありませんので詳しくは書きません。表参道にあるCafeが東大にやってきたという風な程度で留めたいと思います。
UT Cafe BERTHOLLET Rouge
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/facilities_inside-ut_cafe.html
それにしても「カフェ」であります。この洒落た空間で味わうことのできる品々は,これまで大学で提供されていたものと明らかに異なります。そして私たちは思い出すのです。知的な社交場には,それにふさわしい料理も用意されなければならないということを...。
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そして,今回是非オススメしたいのが,ここの「ポムフリ」です。
え?フライドポテトじゃないかって?そうです。フライドポテトです。ポムフリといいます。
しかし皆さん,ただのフライドポテトだと侮ってはなりません。ここのポムフリは絶品です。フライドポテト愛好家の私が言うんだから,間違いありません。
ご覧ください,この香ばしいポムフリの姿を。写真は二人前(1,000円)です。
揚げ立てのポムフリは,カリッとした食感と,厳選されたソルトをまぶしてキリッとした塩味を効かせています。一口食べれば,思わず次の手が出てしまう美味しさ。女性陣も「これならいくらでも食べられそう」と申しております。そして,普通なら冷めてしまうと食べられたものではないですが,このポムフリは冷めても美味しい!
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かつてファーストフード業界におけるフライドポテト戦争は熾烈でありました。確かにフライドポテトはサイドメニュー。主役のハンバーガーの陰に隠れて,あまり目立ってはいませんでしたが,そこには各社の試行錯誤の歴史があったのです。
ハンバーガーチェーンといえばマクドナルドかロッテリアと考えられていた頃,フライドポテトの王者は「マックフライポテト」であったことにそれほど異論はないでしょう。その後,ロッテリアはフライドポテト試行錯誤時代を迎えます。太さを変えたり,味を変えてみたり。そこから生まれたのは「ふるポテ」であり,商業的なヒットとなったわけですが,いわば飛び道具を使うその攻め方に,ピュア・フライドポテト派の評価は厳しかったわけです。
しかし,王者「マックフライポテト」も安泰ではありませんでした。牛肉ショックとヘルシー時代の到来です。マックフライドポテトのうまさの秘密は,動物性油を使った調理法にありました。しかし,世間を騒がせた牛肉問題と健康問題への関心の高まりのダブルパンチを受け,植物性油へと切り替えることにしたのです。
こんな歴史を経て,いまではフライドポテトも主役級の商品として単独のCMが製作されるようになっています。もっとも,こうしたファーストフードで食べられるフライドポテトの多くはイモを粉状にしてから出来上がったもの。調理による誤差は激しく,最良の状態のものを得るのは一種のくじ引きのようなところもあります(マニアはどういう条件で注文すると揚げ立てを獲得できるか研究しているようです)。
フライドポテト。それは小さな幸運と不運が同居する不思議な食べ物なのです。
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しかし,もし皆さんが,幸せのフライドポテトを確実に味わいたいとお考えなら,行き先の一つは東京大学福武ホールのUT Cafeでしょう。これからの夏。UT Cafeのポムフリをつまみに一杯やりたいと,本気で思います。なにしろこのポムフリを味わう度,幸せな笑みをこぼしてしまいそうになりますから。
福武ホールにお越しの際は,是非ともポムフリをご堪能ください。ちなみにテイクアウトもできますし,山内研ではポムフリの差し入れを常時受け付けております。
[林 向達]