2019.05.07

【研究計画】興味の深まりを支援する越境的学習環境(M1 渡辺拓実)

こんにちは。山内研M1の渡辺拓実です。
昨年度に東京大学教育学部を卒業し、今年度からは山内研究室で学んでいます。

人の「やりたいこと」はどのように育まれていくのか?

ということについて関心があります。

「やりたいこと」と言われても、
それは、今この瞬間やりたいことなのか、それともこの先やってみたいことなのか、どれくらいやりたいのか
色々あるかとおもいます。

自分が具体的に興味を持っている「やりたいこと」は具体的には以下のようなものです。

1.いくつかの選択肢がある中で、それぞれの選択を吟味した上で決定している
2.自分の生活のほとんどの時間を割くようなもの、もしくは自分でそれほどの価値があると感じているもの
3.比較的長い時間取り組み続けたい、もしくは取り組んでいること

ここでいうやりたいことが学術的に何に当たるのか、自分でもまだ完全には見えていないのですが、「興味」というのが少し近いのかなという風に考えています。
興味には「深まる」という考え方があり、これは僕の言葉でいうと「やりたいことが明確になっていく」ということに近いなという風に解釈しています。

1例を紹介してみたいと思います。
Hidi & Renninger(2006)は興味の深化(develop)には4つの局面があると述べています。

1. 誘発された状況的興味/Triggered situational interest
環境や課題の特徴によって一時的に感情や認知プロセスに変化が引き起こされることによって生じる興味
2. 維持された状況的興味/Maintained situational interest
課題の意義を感じたり積極的参加を行うことを通じ,持続的に注意が向けられたり取り組んだりする状態のこと
3. 発現した個人的興味/Emerging individual interest
特定の内容に対し、繰り返し取り組みたいと長期的に望む初期の興味
ポジティブ感情、知識の蓄積、価値の認知を伴う
4. 深化した個人的興味/well-developed individual interest
より多くの知識や価値の認知を伴い,特定の内容のに対して,繰り返し取り組みたいとより長期的に望む興味

例えば、この4つの局面に合わせて、人の「やりたいこと」を段階別に分け、各段階で「やりたいこと」を育みやすい環境を考えることができるかもしれません。

そして、僕自身の実体験がベースでもあるのですが、この興味の深まりは、異なるバックグラウンドを持つ個人や異なる組織に所属する個人同士が、対話や実践を行う越境的な環境下で起こりやすいのではないかと考えています。

自分の知らない新しい場に出向くことや経験をすることで、自分の中で「これをやってみたい!」と感じた経験があるのではないでしょうか?

読まなければならない先行研究や理論などは山積みです。
自分の妄想に、少しづつ現実味を持たせることに、悩み、楽しみながら一歩づつ取り組んでいければと思います。

渡辺拓実

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