2018.05.17

【研究計画】学習者の自己評価と他者評価の折衝過程に関する調査

こんにちは、M2の根本です。
新年度が始まったと思ったらあっという間にGWが明け、いよいよ大学は五月祭ムードになってきました。本郷キャンパスは普段、夜中は静かなのですがこの時期になると心なしか人が多いように感じます。

ということで、新年度が始まってじわじわと考え進めている私の研究テーマをご紹介します。
昨年段階では「自己評価の変化」に関心を持っていたのですが、自己評価の変化が起きるのは、自己評価と他者評価の衝突の場面なのではないか?と考え、ではそこで何が起こっているのかが気になるようになってきました。


■自己評価
自己評価(Self-Assessment)とは、学習者が自身の学習や成果について評価することを言います。「今日の〇〇は何点だった?」というように点数をつけるものもあれば、「今日の良かったところ悪かったところを挙げましょう」と文章で回答するものもあります。
自己評価を行うと、成績が上がる・自分で学習ができるようになるといった効果があるとされ、どのように自己評価をするか、どうやって自己評価する力を高めるかという研究がなされています。


■自己評価する力の高め方
自己評価する力を高めるための代表的な方法は、指標となるもの(ルーブリックなど)を使って、自己評価するトレーニングを行うことです。学習者が「正確な」自己評価を行うことは難しいため、ツールを用いて自己評価を行うことを繰り返して自己評価のトレーニングをする方法が検討されています。


■自己評価と他者評価の衝突・差異
自己評価が変わるきっかけの一つとして「他者から自分が思っていたのと違う評価を受ける」ということがあります。「できた!」と思っていたのに「全然違う」、「できなかった」と思っているのに「それで良いんだ」、「え、ここ言われるの?」など...
自己評価のトレーニングも重要ですが、そういったきっかけで何が起きているのか、そういったきっかけで変化する人としない人がどのような異なるのか、という点に興味を持っています。


■差異をどう受け止めるか
差異の受け止め方は人それぞれなはずです。びっくりする人、そういうものかと思う人、「あの人はそうだから」と受け流す人、「あの人はどう考えているんだろう」と考える契機にする人...そういった受け止め方がどのようになっているのか、またその違いが自己評価のあり方、ひいてはその後の学習成果にどう影響を及ぼすのかを調査しようとしています。


文献を読んだりして見たいものや考えたいものを浮かべるのは楽しいのですが、実際の調査・研究計画に落とし込んでいくところに苦戦中です。これから頑張っていきたいと思います。

【根本紘志】

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