2014.08.17

【助教の方々へインタビュー】一色さんにインタビュー


夏真っ盛りですね!世間はお盆ですが...研究あるのみですね(笑)
さて、今回のブログテーマ「助教の方々へインタビュー」も最終回! 今回は、M2の青木智寛が一色裕里さん にインタビューをさせていただきました!


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- 一色さんの今のお仕事を簡単に教えていただけますか?
 - 東京大学情報学環の特任助教としてMOOC、特に今秋から公開予定のedXの授業(吉見俊哉教授による" Visualizing Postwar Tokyo")の仕事をしています。

- 現職までの経歴を簡単に教えていただけますか?
 - 学部時代は慶応義塾大学SFCの環境情報学部で学んでいました。卒業してから3年ほどSEとしてシステム構築の業務をした後、テクノロジーを教育の現場に活かしたいと思い、ハーバード大学の大学院(教育学)に留学しました。そこで、一般的な教育学やテクノロジーを教育に活かす方法論などについて学ぶと同時に、途上国での教育についても学び、UNESCOのバンコクオフィスでインターン等もしました。1年で卒業した後、学位取得者のビザを利用して、スタンフォード大学のラーニングラボ(Stanford Learning Lab.:SLL)で1年ほど働きました。インターネットなどのテクノロジーを使った学習はまだ歴史が浅い頃でしたが、そこで遠隔地間の教育をネットワークを用いて実現することに関わっていました。そんな中、当時メディア教育開発センターで働いていらっしゃった東大の中原淳先生(現:東京大学大学総合センター)がSLLを見学にいらっしゃることがあり、情報学環・学際情報学府、そして山内先生の存在を知りました。SLLは1年の勤務と決まっていたので、その後の進路についてどうするか悩みましたが、最終的には学府の試験を受け、日本でもう一度修士号を取ることを決断しました。

- 学府ではどのような研究をされていたのですか?
 - インターネットを利用した遠隔地教育に文化の違いがどれだけ影響するかということに関して、実際にシステムを開発し、プロジェクトを実践する研究を行いました。もともと留学時に遠隔地教育に興味があったこともあり、研究テーマはすぐに決まりました。ちょうど修士1年で入学した当時、学環の須藤研のメンバーとAEN(アジア・e-ラーニング・ネットワークプロジェクト)に携わることになり、その流れで自身の研究テーマも自然と決定していきました。

- 修士研究では3カ国間(日本・中国・シンガポール)の3カ国の学生をつないで実践をされていますが、参加者を集めるのは大変でしたか?
 - そうですね、日本に帰る前にUNESCOに関わっていたので、そこで知り合った方々がプロジェクトに協力していただけるといったこともあり、ありがたいことに参加メンバーは集まりましたね。

- 修士研究で他に印象に残っていることはありますか
 - やはりプロジェクトには自分以外にも多くのメンバーが関わるので、そのような複数のメンバーでコンセンサスを取るためにミーティングを重ねなければならなかったことが印象に残っていますね。あと、研究の助成を国から受けていたので、プロジェクトが終わった後で大量の報告書を作成しなければならないことも大変でしたね。

- なるほど。そこから、現在の情報学環でのお仕事に至るまではどんな経緯があったんですか?
 - 一緒に実践に参加してくれたシンガポールの大学の教授の方の紹介で、シンガポールのe-Learningの開発をする企業の、日本支社の立ち上げに関わることになり、そこで2年前までずっと働いていました。そこでは主に企業のコンプライアンスを学ぶためのe-Learning教材の開発を行っていました。そこが2年前に日本から撤退することになったのですが、同タイミングで山内先生からオファーがかかり、現在の仕事へ転職して今に至ります。

- すごいつながりですね...^^ いろいろな場所を渡り歩いて、さまざまな経験をされていらっしゃるのですね。 今までの研究を含めたお仕事には、どのような思いで接していらっしゃいますか?
 - そうですね、いろいろな場所で働いてきていますが、地理的に離れた学習者をテクノロジーでつないで教育するという軸は、ありがたいことに一貫して持って仕事ができていると思います。そういう意味では、自分の関心に合致した場所で働けているので、やりがいを持って仕事に接することができていますね。

- なかなかできないことですよね! 最後に、山内研の修士生になにかメッセージがあればお願いします。
 - 月並みですが、今しかできないことをやってほしいと思います。社会に出れば、修士生だからこそできたことというものを実感することが多いです。研究はもちろんですが、他のことも含めて、今できることを精一杯取り組んでもらいたいです。


- ありがとうございます!修士生活精一杯頑張ります!

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普段、山内研の学生として、一色さんとお話をさせていただく機会があまりなかったので、どのようなお話をお聞きできるか楽しみにしていましたが、実際、非常にバラエティに富んだお話をお聞きできて、予定していた時間を大幅に延長してお話させていただきました(笑)個人的には、僕は修士生を終えた後は、社会人として歩んでいく予定なのですが、一色さんとのお話の中で、自分の今できることを見極めて、いろいろな方々とのつながりを大切にしながら、ときに大胆に行動していくことも必要なのではないかと感じました。 一色さん、お忙しい中お時間いただきありがとうございました!


来週からは新テーマ...です!

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