2013.11.14

【参考になった研究の方法論】質問紙法について

みなさまごきげんよう、修士2年の早川克美です。
11月も半ばとなり、なかなか追い詰められた心境の今日このごろです。苦笑。

私の研究は「ラーニングコモンズにおける大学生の学習実態についての探索的研究」というものです。リサーチクエスチョン(RQ)は「ラーニングコモンズでどのように学習が起こっているのか」。学習とは行動によって引き起こされる変化であるとして、大学生のラーニングコモンズ内での学習でどのような変化が得られたかを調査によってあきらかにすることを目的としています。大学生の学習成果とラーニングコモンズの関係について、大学生の主観的な自己報告から考察するために、調査方法は、質問紙法を用いることとしました。

今回のブログのテーマ【参考になった研究の方法論】質問紙をこの研究で初めて作成することになった私が参考にした書籍をご紹介します。
鎌原 雅彦著(1998)心理学マニュアル 質問紙法,北大路書房

この本は3部構成となっており、第1部では質問紙の作成と実施の方法や基礎知識の解説、第2部は具体的な課題を提示した実習、第3部では質問紙法の研究例が収められています。

RQ〜構成概念〜下位概念と、私は質問紙の骨格をつくるまで、非常に苦労しました。また、そこから質問項目を作成する段階になると、つい、余計な質問を入れてしまい、RQに立ち戻っては削除し、組み直す...という作業を繰り返す始末でした。
この本に書かれていた「初学者が考えるほど容易なものではない」状況を味わいながら、何とか完成させることができました。

これから質問紙調査に取り組む方には、そのスタートラインとして一読されることをおすすめします。

その他にも、小塩 真司著(2007) 質問紙調査の手順 (心理学基礎演習), ナカニシヤ出版
も参考にしました。

私はこれからデータと向き合い、RQを明らかにする段階へと向かいます。
勤務先の大学で教材開発を担当しており、教科書を一冊書き上げたところ、やっと修士研究に専念できるようになりました。山内先生、研究室のみなさんに支えられてここまで来られたことに感謝し、ご恩に報いるためにも誠実な論文を書きたいと決意を新たにしております。

急に冬が到来したかのような寒い日がつづきますが
みなさまにはくれぐれもご自愛くださいませ。

早川 克美

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