2013.01.02

【エッセイ】専門技能の連続的習得

みなさま、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

昨年あたりから、不透明な時代状況を反映して、未来予想に関する本やイベントが増えています。その流れの中で、ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授の執筆した未来の働き方に関する「ワークシフト」という本が話題になりました。

この本の中に「専門技能の連続的習得」という言葉が出てきます。変化の激しい社会ではゼネラリストの価値が下がり、スペシャリストが評価されるようになること。また、その専門性は学習によって常に最新の状況に保たれており、専門分野を超えた人的ネットワークを構築したり、自分自身で複数の専門技能を身につける必要があることが書かれています。

一つの専門性を獲得するだけでも大変なのに、それを更新し続け、さらに複数の専門技能を身につけるのは高い目標といわざるをえません。このような高次元の専門性の学習をささえるのが、21世紀型スキルのような、高度かつ転移可能な一般能力という関係になるのでしょう。

いずれにせよ、今後求められる知識や技能は飛躍的にあがることになります。学習システムの改善なくしてこの水準の達成はありえません。このような学びを実現する環境について、研究と実践を積み重ねていきたいと考えています。

山内 祐平

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