2012.11.24

【研究発表のこだわり】構造的に見せるデザイン

みなさまごきげんよう.修士2年の早川克美です.

修士2年のこの時期,みな修論執筆の大詰めに差し掛かっています.
私は...というと,4月から勤務を開始した大学で来春開講予定の新学科開設準備との調整が難しく,修論提出を1年延ばすお許しをいただき,少し研究活動からは離れた同期とは異なるリズムの日常となっております.

さて,今回のお題は「研究発表のこだわり」.

山内研究室では月に1回研究の進捗を報告することとなっています.
社会人院生である自分にはその1ヶ月の過ごし方が難しく,ずっと頭の片隅にありながら...発表1週間前に資料化に着手するという正直,悪循環となっています.
そんな状況の発表ですが,私にもこだわりはあります.

私のこだわりは「視覚的に構造がみえる」資料を作成し,ラボのメンバーに伝え,ご意見をいただくことです.できているか?というとまだその域に達していない状況.(これは何より私自身の脳内が構造化されていない状況で資料化にのぞんでいることに問題があります)
...と自省ばかりしていても記事が進まないので,どのように準備して資料化に至っているかをご紹介します.

◯準備段階
 参考文献のマークしたポイントを最初はポストイットにメモ書き,
 その後,Pagesにテキスト化して書き溜めます.
 出典もテキスト化しておくと後の整理が楽になります.

◯ページネーション
 資料の構成をどのように表すか?の台割をノートに書きます.章立てに近い作業.
 前回のふりかえり,今回の課題,進捗,今回までの到達点,参考文献リスト.

◯レイアウト・フォーマット
 私は発表資料をすべてIllustratorで作成しています.(良し悪しですね)
 台割を美しくまとめるグリッドを,白紙のベースにミリ単位で置いていきます.
 どんな資料でもこのグリッドが決まっていると見え方が違ってきます.

◯文字の設定
 研究発表では皆A4横位置を半分に分割して2ページ見開きで作成しています.
 そこで読みやすい文字の設定をルール化します.
 大タイトルは新ゴM12pt, 見出しは新ゴM10pt, 本文は筑紫明朝L8pt,
 図版はボリュームによって新ゴMor見出しゴmin4.75pt〜max8pt,
 文字は大抵ベタで組み,行間は文字高の1.25倍を目安にします.

 基本は3種類,それ以上の文字(太さ・大きさを含む)を使わない.

◯カラー計画
 特に議論・ご意見をいただきたい箇所に使用するキーカラーの設定.
 この色は大抵鮮やかな色を使います.
 これに対し,本文説明段階での注視ポイントに使うサブカラーは無彩色で.
 基本はキーカラー・サブカラー・本文の3色. 

◯図版の作成
 私はデザイナーであることもあり,山内先生から理解したことをインフォグラフィック化するようにご指導いただいています.その時点での自分の理解を,テキストのみではなく,図示する作業は自分の能力には向いていると思い,ありがたく挑戦しています.

◯完成後は共有していただくためにPDF化


多分,以上はポスター発表の際にも参考になるかと思います.
サイズが異なるのでただ等倍にすればいいというものではありませんが.
(ポスターの場合はさらに強弱の度合いを高めると明快になります)

他のメンバーとはちょっと異なるデザインの視点でのこだわりをご紹介しました.
同期のがんばりを目に焼きつけて,早く研究活動に復帰し,最初にも書きましたが本来の目的である「研究を構造的に見せる」ステージに進まねばと思っています.

今年の冬はかなり寒いそうです.
みなさま,ご自愛くださいませ.

ではまた.
拙文におつきあいいただきありがとうございました!

早川 克美

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