2012.02.26
みなさま、こんにちは。修士2年の菊池です。
今週からブログのテーマが変わり、学生がこの1年間について振り返る、【今年を振り返る】をお送りいたします。
この、【今年を振り返る】というテーマは、山内研ブログで年度の終わりに必ず扱われるテーマです。もちろん、昨年度のこの時期にも同じテーマでブログを書きました。修士1年の一年間は、自分の研究以外にも多くの授業や共同研究プロジェクトなどがあり、複数のプロジェクトを並行して進めた年でした。修士2年の今年は昨年とは大きく異なり、1つのことに集中して取り組む年となりました。
熱心に取り組んだ1つのこととは、もちろん修士研究です。「今までに、こんなに多くの時間をかけて1つのことに取り組んだことはない!」とはっきり言えるくらい、十分に時間をかけて取り組みました。
どのようなことをしたのかと言いますと、観察調査に関わる一連の手続きを最初から最後まで経験しました。具体的には、研究の目的を定め、調査の方法を決定し、会場を押さえ、参加者を募集し、調査の手続きを決め、調査を実施し、集めたデータを分析し、修士論文を執筆しました。これらのプロセスは、実際にはより小さなプロセスへと分割できますが、大枠で説明すればこのようなことを行ったと言えると思います。2年前に卒業論文を書いたとはいえ、これらのプロセスの中にあるほとんどことは、自分が今までに経験したことがないことでした。いま振り返れば、「こんなに多くのことを自分で決めて実施することができて、本当に良い経験をしたなあ。」と言えてしまいますが、実際にやっていた当時は、「これ、どうすればいいんだろう。僕にできるのかなあ。」などといったことを毎日のように考えながら、1つ1つのプロセスを自分の頭と体を最大限活用しながら進めていました。
それでは、修士論文を書き終えたいま、このような「1つのことに取り組むこと」について、僕がどのように考えているのかということを記して、この記事をまとめたいと思います。いま修士論文について振り返るとすれば、やはり先ほども書いたように、「必死に集中して取り組んでよかったな。」という思いが頭の中に浮かびます。しかし、1つのことに集中するということは、逆に言ってしまえば、他のことにはまったく集中しないということです。ほとんどのことに自分の意識を割かないという意思決定は、ある意味では立てていたアンテナを一旦すべて壊してしまうということでもあるため、怖くてなかなかできないことです。それでも、ある程度の期間を使って、1つのことを集中してやらなければできないことがあるのだということが、なんとなくですが、この1年間の経験を通してわかるようになりました。このような、1日や1週間という短い期間ではない、自分をコントロールしながら行う必要のある中長期間の集中が、物事の取り組み方に対する新たな経験を僕に与えてくれたと思います。
話は変わりますが、この記事が、僕が書く最後の山内研ブログになります。驚くほど早く過ぎていったこの2年間は、本当に多くの方々のご支援によって成り立っていた日々でした。最後に感謝の言葉で締めさせていただきたいと思います。みなさま、ありがとうございました。