2011.06.16

【エッセイ】Social Learningの訳語としての「社交的学習」

ここ数年、ソーシャルメディアで人々がつながることによって起きる学習が "Social Learning" と呼ばれるようになっています。

この言葉を日本語でどう訳すかはなかなか難しい問題です。素直に訳せば「社会的学習」になりますが、この言葉はカナダの心理学者Albert Bandulaが提唱した、他者を観察・模倣することによって学習が起こるという「社会的学習理論」とかぶります。観察や模倣はソーシャルメディアによる学習の中でも見られる重要なプロセスですが、ソーシャルメディアによって今までつながらなかった人の間に関係ができるという意味が欠けています。

仕方がないので今まで「ソーシャルラーニング」と表記してきたのですが、先日ふと「社交的学習」であればこの語感が出せることに気づきました。ソーシャルメディアによって人のつながりを積極的に開拓し、他者の行為や発言から学ぶことが、これからの時代の学習スタイルなのかもしれません。

山内 祐平

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