2011.04.09

【今年の研究計画】小学生のデジタル英語学習教材使用時における親のフィードバックに関する研究

みなさま、こんにちは。修士2年の菊池裕史です。
今年度も昨年度と同様に【あるテーマ】を設定し、そのテーマに沿って研究室のメンバーが順番に記事を書いていく形式でblogの更新を行っていきます。第1回目のテーマは例年通り【今年の研究計画】です。各学生が現時点で考えている研究計画をご紹介いたします。

研究テーマ
「小学生のデジタル英語学習教材使用時における親のフィードバックに関する研究」

研究の背景
既にご存じの方も多いと思われますが、小学校学習指導要領の改訂が2008年に告示され、公立小学校に「外国語活動」科目が新設されることになりました。小学校「外国語活動」の目標にはコミュニケーション能力の素地を養うことが明記されています。
また、第二言語習得の分野において、様々なICTを活用した研究・実践が行われています。たとえばマルチメディア教材を含むデジタル教材を利用した研究や、携帯電話やスマートフォンといったモバイル機器を利用した研究などが挙げられます。また、今後情報化が進むに連れ、多様なデジタル教材を利用した、家庭での英語学習の機会が増えることも予想されます。そのような家庭学習の場では、教材を利用して英語学習を行う子どもを支援する立場としての親の役割が重要になってくることが考えられます。

研究の着眼点
このような背景を踏まえ、本研究では家庭学習の場における親のフィードバックに注目します。今までに行われたフィードバックに着目した研究としては、授業の場面で教師が児童に行うフィードバックを観察した研究などがありますが、それらの研究は当然教師と児童という一対多の関係の中で行われるフィードバックに着目した研究となります。親と子という一対一の関係の中で行われているフィードバックに注目している研究は数多くありません。

研究の目的
そこで本研究では、児童がデジタル教材を利用して英語学習を行う場面での親のフィードバックを観察し、そこで行われる親のフィードバックの傾向を明らかにしたいと考えています。また、それらのフィードバックが子どもの情意面に与える影響を明らかにしたいと考えています。

研究の方法
親子でデジタル教材を利用して英語学習を行う際の発話や行為を(ほとんど介入無しで)観察したいと考えています。また、子どもと親の両方に対して質問紙調査を行う予定です。具体的な調査対象やスケジュールについては現在検討中です。

今後に向けて
まだまだ研究方法や期待される結果には不明瞭なところが数多くありますが、一歩一歩着実に研究を進め、子どもの英語学習のために貢献できるような、価値ある研究にしていきたいと思います。
今年度も引き続き、よろしくお願いいたします。

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