2011.03.14
みなさま、こんにちは。修士課程1年の菊池裕史です。
まず、このたびの東北地方太平洋沖地震により被災された多くの方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。被害を受けられた皆様の生活が、一刻も早く回復することをお祈りいたしております。また、今回の地震により、関東地方に住まわれている皆様にも多大な影響が及ぼされていることを、僕自身が経験することにより実感しております。今、自分自身ができることを1つ1つ積み上げていくことにより、少しでも早く、いつも通りの生活を取り戻せるようにと願っております。
さて、それでは山内研のメンバーがそれぞれの目線で4月からの1年間を振り返るシリーズ【1年間を振り返る】、第5回をお送りいたします。
一年間を振り返る
僕が大学院に進学してから、約1年が経過しました。驚くべき速さで過ぎていった1年間を、今ようやく振り返っています。びっしりと書きこまれたスケジュール帳を過去に向かって遡っていくと、様々な記憶が蘇ってきます。参加した授業もプロジェクトも、今までに経験したことがないようなものばかりでした。例えばワークショップの開催や共同研究への参加、BEATのセミナーレポートを書いたり、福武ホールのテクニカルスタッフをしました。また、2回の合宿への参加や毎月の研究発表、山内研のメンバーとして受験希望者の相談にものりました。濃密で充実した日々だったからこそ、「驚くべき速さ」で日々が過ぎていったのだいうことを、今になって実感しております。
ジェネラリストは、よりジェネラリストへ
話は変わりますが、つい先週の木曜日に、山内研・中原研(東京大学大学院学際情報学府 中原淳研究室)での合同合宿から帰ってきました。合宿初日の食事のときに、中原研博士2年の舘野泰一さんと話した、自身の成長に対する振り返りを促す面白い話題がありましたので、それについて書いてみたいと思います。「ジェネラリストとスペシャリスト」についてです。
僕が大学院に進学した理由はいくつかあります。もちろん進学を決意した1番の理由は、「研究が面白いからもっとやってみたい!」というものでしたが、それと並ぶほどのもので、「(自分だけがもつような)専門性を高めたい!」という思いもありました。今までの人生において、「なんでもそこそこできる」キャラクターであった僕は、自身の専門性を確立し、その専門性を軸として様々な活動ができる人になりたいと考えておりました。そのような思いをもちながら、この1年間を過ごしてきました。
実際の大学院での1年間がどのようなものであったかと言うと、「教育」という専門領域を軸として、様々な活動を行った1年間であったと言うことができると思います。古典と呼ばれる書籍から、最先端の論文にまでに目を通し、ラーニングコモンズやワークショップのデザインといった実践的なグループワークを行い、複数の企業との共同プロジェクトなども行いました。しかし、今自分自身に「スペシャリストになれた?」と問いかけてみても、自信をもって「なれた!」と答えることはできません。「教育分野」という桁で自分の能力を捉えたときに、専門性を高めることができた、と言うことはできると思いますが、より細かく専門性を捉えたときに、「○○についてはキクチに任せておけ!」と言われるような分野は確立できなかったかな、と思います。「なんでもそこそこできる」僕は、様々な種類の活動を経験することにより、「よりなんでもそこそこできる」人間に成長したのかな、と思っています。
ジェネラリストからスペシャリストへ
さて、4月から僕の修士生活も後半戦です。様々な活動に手を出し、「よりなんでもそこそこできる」人間に成長した僕は、今年こそ専門性を確立したいと考えています。先日の合宿の際に、中原研の舘野さんとは、「扱える範囲が広いというのも一種のスペシャリティーだよね」といったような話をしましたが、果たして僕は、今後どのような専門性を確立するのでしょうか・・。今の僕にはまだまだ1年後の自分を想像することはできませんが、日々の努力を積み重ねることにより、何らかの専門性を高めることができていればいいなと思います。また1年後に、僕がどのような専門性を確立することができたのかということを、このブログを通して報告できたらいいなと思っています。来年度も、今年度以上に積極的な態度で学問・研究に打ち込んでいきたいと思います。