2010.11.20

【山内研の秘密】ゼミ合宿

みなさま、こんにちは。
修士1年の土居由布子と申します。
山内研究室にある、ちょっと意外で便利な道具や文化をご紹介する
【山内研の秘密】
シリーズの7回目をお送り致します!

今回は「ゼミ合宿」をご紹介!

山内研は春と夏の年2回、中原研と一緒にゼミ合宿をします。今回は特に夏合宿を紹介したいと思います。
夏のゼミ合宿は、普段クラスや研究で忙しい院生が「教育の古典から学ぶ」ことが主旨となっています。
レクリエーションや親睦会もあります。
山内研と中原研の修士一年生が協力して準備から当日の学習プログラムの進行までを担当します。
それぞれの担当の割り振りはその代によって多少変わりますが、大体は以下のような担当があります。

●しおり係:決まったこと、合宿のプログラムやスケジュールなどの詳細を記載し、全員に配布・送信する。
●宿係:合宿先について全員に希望を取ったり、宿先への連絡、プログラム後の懇親会の幹事、会計報告等。
●学習プログラム係:3日間の学習プログラムを先生方、先輩方から意見をもらいつつ、デザイン、準備し当日はプログラムの司会進行もする。

2010年の夏は、群馬県の伊香保で2泊3日の合宿に行ってまいりました。
私は学習プログラムを担当しました。

夏合宿の学習プログラムの内容は大きく2つに分かれます。(学習プログラムは毎年検討され、変更されることがあります)

一つは古典的教育論の学者についての「ポスターセッション」、二つ目は発表された全学者(今回は9名)の教育論についての関係性をまとめた「マップ」づくりとその発表です。

ポスターセッションは、まず合宿の数ヶ月前にくじ引きで、二人一組で古典的教育学の学者一人を担当するように割り振り、各ペアはその学者の教育論について文献を読んでA1サイズのポスターに(合宿までに)まとめます。合宿ではそのポスターを用いて発表しあいます。(学者:デューイ、レイヴ、エンゲストローム、レヴィン、ブラウン、ヴィゴツキー、ピアジェ、スキナー、など)

               <<<1日目>>>

合宿1日目の午後からさっそく発表です。宿泊先の会議室で二手に分かれて二者が同時に発表するのを他の院生が聞きに行くというスタイルでやりました。同じ学者を担当したペアは同じポスター(合宿前に事前に作っておいたもの)を使いますが、同時に発表するのではなく、別々にやります。二手にわかれるものの、全員が9名の学者の発表を全部聞けるよう発表は自分が発表するのをあわせて9回あります。1回の発表は質問時間等をあわせて20~30分ですが、9回分を一気に一日でやるわけではありません。初日の午後は4人の学者の発表だけです。

各発表後の質問時間とは別に、学者4名分の発表が終わるごとに「なりきりタイム」があります。
そこでは、各発表者4名がファシリテーターとなり、他の院生は自分が聞いた発表者(ファシリテーター)のもとに集まり、4グループに分かれます。
各グループのメンバーが一人ずつ5~6枚の「質問カード」(学習プログラムが事前に準備)をひいてその学者になりきって、答えます。
例えば、「今だったらどのような教育をしたいですか」や、「自分の考えにそぐわない学者は誰ですか」などの質問に対し(ピアジェグループであれば)ピアジェになりきって答えるというのを一人ずつ回していくといった感じです。

各発表、そしてなりきりタイムでは各学者の写真のお面を発表者が頭にかぶることになっています。なりきりグッズです。少しでもなりきってもらうためのちょっとした仕掛けです。

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▲9学者のお面たちです

               <<<2日目>>>

午前のポスターセッションが終わったあと、レクリエーションを挟んで夕方に「マップづくり」をしました。
個人制作のマップづくりでは、各学者の小さな顔写真を貼り付けながら、聞いた発表と配布資料をもとに、独自の観念や、自分の研究の立ち位置も踏まえつつ、各学者間の関係図を書いてもらいます。
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▲個人で制作したマップ例

               <<<3日目>>>

書き終わったものは三日目の朝に会議室で展示されるので、そこで他の人が描いたマップを閲覧します。
そのあと、グループ分けがあり、大体4~6人で1グループになってもらいます。
そのグループ内で自分が描いたマップについて説明しあってもらったあと、グループでオリジナルのマップを作ってもらい、発表です。

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▲グループでマップを作成している様子。

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▲グループで制作したマップの一つ「ヴィゴツ木ー」

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▲グループのマップを発表している様子。演劇風に各学者になりきりながら説明してくれました。

これで学習プログラム終了となります。

合宿中間にあたる二日目の昼ごろ、伊香保のグリーン牧場に合宿メンバー全員で訪れ、バーベキューを思う存分食べたあと、動物たちと触れ合いました。

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▲伊香保グリーン牧場

良いリフレッシュになったと思います。このように夏合宿ではレクリエーションも取り入れています。

学習プログラムについては合宿後様々な課題が浮かび上がってきました。
より良い学習プログラムを合宿で行っていくため、今後改善していきたいと思います。

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