2010.05.15

【今年の研究計画】映画・映像制作ワークショップにおける効果について

はじめまして、修士1年の土居由布子と申します。宜しくお願いします。
【今年の研究計画】シリーズの第7回目を担当します。

私の「研究テーマ」は「映像制作ワークショップを通した参加者への効果について」です。

日本の教育はまだ「暗記型」の教育にはない、参加者の映像における「創造力」が養われるのではないかと思い、このテーマを選びました。

最近ではFacebookやYou TubeやMixiなどで動画をアップロードし、web上で共有することが多くなってきました。
一人に一台の動画機能つきのカメラも普及し、動画を撮る習慣も増えてきたと思います。

そういった背景のもと、テレビ局のカメラマンじゃなくても、映像を撮る技術やセンスなど映像を考えつくりだす「創造力」が求められるのではないか、と思いました。

アメリカをはじめ世界で映画制作ワークショップが開催されています。
日本でも各地で映画制作ワークショップがあり、小学生から中学生が対象になっているものが多く、その種類としてはドキュメンタリーだったり、フィクションストーリーとしての短編・長編の映画制作をするものもあり、そのプログラムスタイルは様々でテーマが決まっていたり、いなかったり、進行役のファシリテーターがプロとして技術指導される場合と干渉しない場合など。大抵の場合、ワークショップ中の監督、カメラマン、音声、照明などの役割を参加者内でローテーションさせます。
このように映画(映像)制作ワークショップは協調学習として協調性を身につけることにも有効だと期待されています。

参加者の感想としては、ワークショップに参加したあと、映画を観るときに今まで意識しなかったカメラワーク(ねずみの視点から物語が始まっていたり)、場面の切り替わりの方法や頻度などを意識するようになり、「自分だったらどう撮りたいか」もイメージするようになったそうです。

また長野にある小学校の映画制作活動では、「いじめ」をテーマにした映画を制作しているとき、主人公が悩んでいるシーンについて「悩んでる時ってうずくまったり、つったっていたり、とにかく止まっているよね」「でも止まっているものを映像で撮るのってつまらない」「じゃあアニメーションを使ってバックを暗いマーブル模様で動かして、主人公の心を表現するっていうのはどう?」などと(先輩の研究ワードを使って恐縮ですが)創発的な現象も起きています。

このように様々な効果が期待されるのですが、私自身どこの焦点をしぼるかにまだ迷っているところがあります。

アメリカと日本の映画・映像制作ワークショップの事例を調べ、比較するなどして、問題や魅力を抽出し、テーマを絞っていけたらと思っています。

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