2010.02.18

【ylabと私、この1年】最高の学習環境で、あれもこれも・・・!

みなさま、こんにちは。
メンバーがそれぞれの目線で4月からの1年間を振り返るシリーズ【ylabと私、この1年】第4回目は、修士1年の安斎勇樹が担当します。

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大学院に進学してから約1年が経ちました。この1年間は、一言で言えば「最高の学習環境で、様々なことにトライした1年」でしょうか。

学部時代からはガラリと生活が変わり、授業、研究、実践など、様々な「新しいコト」が始まりました。

それぞれ、簡単に振り返ってみたいと思います。


■授業
大学院に入ってまず衝撃を受けたのが、「授業のハードさ」と「面白さ」です。

授業のコマ数自体はたいしたことがないのですが、大半の授業がグループワーク中心の実践的な授業のため、授業時間外でかなりの時間ミーティング時間を確保しなければなりません。

例えば、前期に履修した「研究法Ⅲ(山内先生・水越先生)」では、多様な研究室のメンバーとグループを作り、ワークショップを実際にデザインし、広報し、参加者を集め、実際に2回実践→評価する、という授業です。価値観の違うメンバーと協働でWSをデザインするのは初めてで、なかなかHard-funだった記憶があります。※その際に実践したワークショップはこちら

後期の「基礎Ⅲ(同じく山内先生・水越先生)」では、ある大きなテーマに関してグループで「大づかみに調査し、まとめる」という授業です。今年のテーマはサイバーパンク、視聴覚教育、構造主義、東京大学新聞研究所、の4テーマで、それぞれの班が何十冊と書籍や論文をレビューし、まとめました。非常に苦しい過酷な授業でしたが笑、これまた多様な領域のメンバーと協働でレビューをする中で、学問によるパースペクティブの違いや、歴史をおさえる重要性を実感し、自分の「血肉」となった授業でした。

他にも、学習環境デザインに関する理論を元に学びが起こるミュージアムを企画してコンペ形式で発表する「学習環境デザイン論(山内先生)」や、様々な職種の人にインタビューをして熟達化プロセスを理論化する「組織学習システム論(中原先生)」などなど・・・

毎日何かしらのミーティングが入り、とにかくひたすら「忙しい」のですが、実践的で、面白く、深い学びが得られる授業ばかりで驚きました。学部時代はあまり授業に出ていなかったので、こんなに授業に真剣に取り組んだのは初めてかもしれません(笑)


■研究
M1の間は授業だけでも大変なのですが、あくまでメインは「修士研究」ですので、研究もしっかり進めなくてはいけません。特に山内研究室は1ヶ月弱に1回ペース(本当にあっという間!)で研究発表が回ってくるため、気が抜けませんでした(笑)

M1の前半は研究計画も何も無い段階なので、とにかく沢山関心領域をレビューして、「テーマ探し・問題探し」の日々が続きました。ワークショップに関する先行研究はほとんどありませんので、関連しそうな「メタ認知」「リフレクション」「フロー理論」「素朴理論」「変容的学習理論」「自尊感情」「ジグソーメソッド」など、関連文献を沢山読んで、先行研究をレビューしていきました。僕は工学部出身で基礎知識が全く無く、しかもInputよりも実践重視で生きてきたので笑、レビューはなかなか苦労しました。

山内研の特徴は、この段階のレビューを「じっくり」やらせてもらえる点だと思います。もちろん研究は全体のロジックが重要なのですが、M1の前半はロジックを立てるよりも、本当に自分がやりたい研究をするためにたっぷりと文献レビューに時間を使うのです。一見遠回りで気持ちが焦ることもあるのですが、ひとつひとつ丁寧にレビューしたことが徐々に繋がっていき、関心が明確になり、見えている世界が広がっていく感覚でした。

M1の後半は、レビューの量も減り、いよいよ研究計画を立てる段階になります。この時に大事なのは、先行研究から知識を獲得する作業ではなく、先行研究に「書かれていない問題」を引っ張り出してくることです。僕の場合はワークショップの実践経験があるので、過去の実践経験を思い出したり、実践を観察する中で問題や仮説を見つけることをやりました。これがとても難しいのですが、問題や仮説が見えてくると同時に「実践の見え方」も変わり、実践観察が楽しくなっていきます。いま現在は、テーマがほぼ決まったので、これまでのレビューや実践を振り返りながら研究計画や仮説をより精緻化させている段階です。


■実践活動
授業に研究・・で、本当はこれだけでお腹が"破裂寸前"なほど満腹なのですが、欲張りな僕は実践活動も数多くこなしてきました。

学部時代から継続している連続ワークショップ実践「MindsetSchool」も月に1回ペースで実践をしてきましたし、今年は森さんの「EduceCafe」や中原先生の「Learning bar」などにも積極的にスタッフとして関わってきました。

森さんの紹介で、中西紹一さんの広告デザインワークショップや、上田先生と宮田先生の中京大学での3日間のワークショップなどにも関わらせて頂きました。エキスパートの実践にスタッフとして参加出来たのは非常に貴重な経験になりました。

更に、ワークショップ部としても、HappyHour、15の夜ワークショップ、Learning bar-X(インプロWS)サードプレイスコレクション2010など・・あれもこれもとワークショップに留まらない場作りにトライしてきました。

・・・と、振り返ってみると「俺、よく生き延びたなぁ」と思うほど色んなことを経験し、学んだ1年間でした。

そうした「学習活動」は、福武ホールにある研究室や学環コモンズなどの「空間」や、山内研・中原研・助教の方々で構成される「コミュニティ」に大いに支えられているからこそ成り立っています。

振り返ってみて、改めて学習環境の重要性を確認し、恵まれた環境を手に入れたのだなぁと実感しています。

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さて、もうM1も終わろうとしています。M2になったら、あれもこれも・・はもう終わり。少しでも良い修士研究をするために、研究に力を注ぎます。せっかくの素晴らしい学習環境をフル活用して、良い研究が出来るように頑張りたいと思います。


[安斎 勇樹]

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