2010.02.12

【ylabと私、この1年】返せない感謝!(岡本)


みなさま、こんにちは。
メンバーがそれぞれの目線で4月からの1年間を振り返るシリーズ【ylabと私、この1年】第3回目は、修士2年の岡本絵莉が担当します。

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修士課程後半の1年間はあっという間でした。
いろいろな出来事をちゃんと振り返るために、今研究室にあるポートフォーリオを見返しながらブログを書いています。
(山内研究室では、ゼミや研究相談の資料を保存・整理する"ポートフォーリオ"が個人ごとにあります。)

まず私は4月の時点で、リサーチ・クエスチョン、そして工学系研究室の対象に質問紙調査をすることは決まっていました。
それを発表した4月のオフライン発表会(学際情報学府の公式行事で、その年度に卒業予定の学生が互いの研究発表してコメントします。)で、多くのコメントをいただけました。
この時、先生方&他の学生の方からのクリティカルな質問はもちろん、「こういうのってどうなん?」「結果に興味あるわー」という感想・コメントも、自分でも意外なくらい嬉しかったのを覚えています。
当然自分が興味あるから研究するのですが、やっぱり他の人にも興味を持っていただけると嬉しい。
自分の研究を知らない人にもちゃんと伝えられるようにしよう、そして、他の人の研究も傾聴できるようになろうと決めました。

5月、6月は辛かったです。
調査対象の研究室のスケジュールを考慮し、7月に調査をしたいと決めていたのですが、肝心の質問紙づくりが進まない...。
この時は、研究室という調査対象と、理論的な枠組みをかみ合わせられず、具体的な調査項目をどう作れば良いのかが分かりませんでした。
研究室で考えていて分からなくなり、もやもやを整理できないまま研究相談に臨んでしまったり、帰ろうとしているところを「2分だけ」と引きとめて結局数時間相談に乗っていただいたり、思い出せば申し訳ないことだらけですが、特にこの時期研究の面倒を見てくださった助教の北村智さんに本当にお世話になりました。
あとは、研究室の皆様には(いつものことですが)ゼミで丁寧なコメントをいただき、京都大学や山形大学の工学系の先生・学生の皆様にも質問紙の一字一句をチェックしていただきました。
こうしたことがあって、この時期は、「私は理論的なこともよく知らないし、研究手法についても素人だし、いろんな人に迷惑をかけてばっかりだなあ...」と気持ちが停滞気味でした。
たぶんいろいろな方にこうしたことを話していたと思うのですが、おかげで、結局「自分ができることをがんばるしかない」と思えるようになりました。
また、この時期があったおかげで、「もし自分が誰かに何かを"教える"という関係になった時には、こんな風にふるまいたい」というあり方をたくさん知ることできました。

7月はいよいよ調査を開始!
私の調査は研究室単位では対象は約200ですが、個人単位では約3000の規模になりました。
大量の紙や封筒を運び、印刷し、仕分け、ホッチキスどめして、宛名印刷して、封筒につめ、発送するという一連の流れをやってみて、データを取るってこんなに大変なことなんだと実感しました。
それと同時に、同級生や後輩に発送作業を手伝ってもらったり、手続きで事務の方々にお世話になったり、いろいろな方の協力の上に研究は成り立っていることが理解できました。
今後機会があれば、他の人の研究にもいろんな形で協力しようということを決めた時期でした。

8月、9月はデータ入力&分析準備一色でした。
ほぼ毎日のように貴重なデータの入った封筒が返送されてきて、そのたびに「バンザイ!ありがとうございます!」の気持ちでした。
それと並行して、約800人の回答結果の入力作業を行いつつ、調査研究することの意味をかみしめました。
データ入力終了を報告した時の、北村さん含めスタッフの方々の「おつかれさま!」が忘れられません。

10月に入ると、データの整理や分析方針の決定も固まり、本格的な分析に入りました。
この12月に最後の分析を終えるまでずっとですが、統計に苦手意識があり2回の挫折経験がある私が、統計的な手法でデータを分析することを面白いと思うことができました。
また、仮説を検証するというより探索的な調査研究であったため、落としどころが自分でもイメージできず苦しい時も、調査に協力してくださった&結果を報告したい工学系研究室の皆様のおかげでがんばることができました。
11月以降は執筆も本格的に始まりました。
研究室内外の皆様に励ましていただき、心も体も健康に修士論文を書くことができました。
研究室の忘年会(手巻き寿司パーティ)での、後輩の「先輩がお腹痛くなったらダメなので」というもろもろの配慮に感動しました。

直接のお返しができない感謝(と恐縮)がもりだくさんの1年でした。

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修士論文を無事提出し、先日口述審査も終了しました。
ものとしての修士論文に書けたことの100倍くらい、多くのことを経験し、学ぶことができました。
その中で、このブログでは書ききれないいろいろな方にお世話になりました。
特に、日々の研究でお忙しい中調査に協力してくださった全国の研究室の皆様には心より感謝申し上げます。
そして上に書いたこと全部と書ききれないことを含むすてきな学習環境を与えてくださった山内先生、ありがとうございました。

修士課程卒業後も、研究という形ではありませんが、大好きな大学と研究者の近くでがんばっていきたいと思います。
皆様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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