2010.02.26

【ylabと私、この1年】頭の中身は人に伝わるか?

みなさま、こんにちは。
メンバーがそれぞれの目線で4月からの1年間を振り返るシリーズ【ylabと私、この1年】第5回目は、修士1年の帯刀菜奈が担当します。

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2009年4月、武道館での入学式を迎えてから季節が一周しようとしています。

思い起こせば、聖心女子大学に通っていた私が山内研に出会った最初のきっかけは、情報学環の入試説明会でした。
学年横断講義を受けている時にお知らせがあったので、ふらっと参加したのです。
まだ進路も考えていない、学部2年生の春でした。

参加者名簿に記入する時、女子大所属、しかも2年生なんてほかに見当たりません。

場違いなところに来てしまったなぁ、ちょっと参加したら早く帰ろう...と思っていました。
そんな私が工学部の地下会場で目にした情報学環のコース別研究の、なんて個性的でバラバラなこと。
なのに、どの研究も根底に流れているものはなにかつながっていて、太くて深い。
ギラリと光る刃物の先端みたいにゾクゾクさせてくれる。

休憩時間は、パンフレットをめくって...そして見つけたのが山内先生ページでした。
教育工学?学習環境デザインってなんだろう?
ふつふつ湧き上がる「おもしろそう」を抑えられなくて、帰りの電車でも、ずーっと眺めていました。
休日を使っての説明会、すぐに帰ろうと思っていたのに。

3年たった今、念願かなって今年の4月から通いだした山内研での毎日は、めまぐるしく、想像をはるかに超えた忙しさでした。
月を単位に見てみると
ゼミでの研究進捗発表、英語文献輪読。
プロジェクトベースの授業。
U-talkスタッフと、BEATのメールマガジン&セミナーレポート執筆のお仕事を通した山内研コミュニティーへの参加。
学部4年生から在籍する、情報学環教育部の実践的授業の数々。
そして学外では、習い始めて16年目のタップダンス。

実家から通う私は、毎月一度これらのやることが重なると、荷物が多くてカー付きキャリーケースで登校します。
「海外旅行?」って聞かれるけれど、まぁそんな感じ。
何をするにも要領のいいほうではない私にとって、こんなに宿題を抱えて出来るのだろうか...という不安と、
未知の領域へ挑戦してきっと好きなことが見つかるという期待は、
旅に通じるものがあるから。

さて、そんな私がちょこっとだけこの一年、山内研で変わりつつあることがあります。
いままで会話の中で曖昧な返しが多かったのですが、
山内研の研究モードの時に、そうはいかなくなったのです。
簡単にいえば「すごーい」「かわいい」って言って言葉を切るのだけれど
それってなにがすごいの?
どこがかわいいの?
って具体的に伝えることでイメージが共有できるということ。
当たり前のようですが、これがなかなか難しい。

研究発表で先輩方から
「それってたとえばどういうこと?」
誰に何をどう支援したいのか。何回も何回も問われました。
イメージの共有は、たくさんの「突っ込み」に展開し、気付かない視点を教えていただけるのです。おいしいでしょ。

―脱・曖昧―

これが一年の目標にもなり、来年度も引き続き課題となりそうです。
歌にあるけれど「言葉にできない」は、こと研究においては、ナシなのではないでしょうか。

春休みをあければ、いよいよ修士2年生になります。
ガスっと旗を立てて腰を落ち着け課題に向き合う姿勢と
説明会で感じたあのワクワク感を胸に、努力を続けてまいります。

[帯刀 菜奈]

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