2009.05.25

【今年の研究計画】問いかけ・協同・理解をつなぐ支援とは


みなさまこんにちわ。

【今年の研究計画】シリーズ第7回はM1の伏木田稚子(ふしきだわかこ)がお送りします。
自分に問いかけながら,そこにある壁と超えたい壁という視点でまとめてみました。


◆ 自分への問いと応え

「わからないことがわからない」とはどういうことか。どうすれば,「わからないことがわかる」ようになるのか。
教育を幅広くとらえ,多種多様な視点から学習を考えていきたいという私の気持ちを支えているのが,この2つの問題意識です。
学生としての自分自身の経験だけでなく,予備校バイトや教育実習などを通して感じたのは,どうすれば多くの人がわかる楽しさに気付き,積極的に学びを進めていくことができるのかということでした。
様々な先行研究をじっくりとレビューしながら,この素朴な疑問についてより深くより広く考えていくことが,当面の私の目標であり課題だと考えています。


◆ 向き合う壁

「わかること」「わからないこと」について現時点で把握できているのは,研究をする上で問題の切り取りがとても難しいということです。
そもそも,「わかる」と「理解」は区別が必要だと主張する研究者もいれば,思考の結果全体を理解として捉えた研究も数多くあります。
さらに,理解は手続き理解と意味内容の理解の2つから成るという定義がある一方で,理解は知識の網の目の拡大であるという見解も示されています。
このように理解に関する研究は多岐に渡るため,直接的に「理解」に切り込んでいくのは,容易でないことが予想されます。
そこで,何か別の視点を導入し,理解と背中合わせにある別事象を追究することで,最終的に「理解」へと戻ることができればと考えています。


◆ 乗り越える壁

学習理論をはじめとする認知プロセスから切り込んでいくか,それとも,他者との関わりを軸とする協同ベースの活動に焦点を当てるか。
しばらくは問題の切り取り方を模索する日々が続きますが,私の興味は,理論の発見や検証ではなく,いかに日常生活に適用していくかというところにあることだけはクリアです。
例えば,私が日々大切にしている「問いかけ」をキーワードに,理解を支援しうる活動や学習の環境を提案できればと思っています。


***

これからの2年間,大切にしたいのは,自分の心を占めているキラキラしたものです。
今は...

◇ 人を笑顔にする場と空間のデザイン ◇

どういう瞬間に楽しいと感じ,うれしさ・幸せに満たされるのか。
日々の暮らし,環境,学びなど,広く深く考えていけたら幸せです。
まだまだふわりとしていますが,研究をはじめとする私自身の学びにおいて,大きくモノゴトをとらえていけたらと思っています。

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