2009.05.07

【今年の研究計画】社会科・歴史教育におけるメディアの活用

山内研ブログへようこそ。
はじめまして。
修士課程1年生、帯刀 菜奈(おびなた なな)と申します。
【今年の研究計画】シリーズ第5回は、M1の帯刀がお送りします。

私の研究は
テレビの歴史番組制作の手法を学校における歴史教育の場に用いると、
生徒の学習への新たなる動機付けとなりうるか、
もしくは更なる歴史への興味を喚起することが出来るかを検証する
・・・というところに目的をおいています。
今回はなぜ、そしてどんなふうに研究を進めていきたいのか書いてみたいと思います。

さて。
私には中高社会科の先生になるという夢があります。
現代人としての生徒は、歴史から何を学び、自分の生活にどう生かしていくのか、
これを考えるのが教師としての目的です。

一方、大学で歴史上の日本の教育制度を勉強するなか、
「情報」というキーワードにぶつかりました。
歴史の中において「情報」は大切な要素であり、その情報を理解できないと、
間違った歴史観を持ってしまう危険があるのです。

さらに、情報ネットワークが飛躍的に進化する現代では、
膨大な情報から的確に選択、判断する能力がなければ、
その情報を教育に生かすことはできません。

学校をそれ自体啓蒙主義的な「メディア」として機能している空間だとするなら
教師を目指す私は、学校というメディアの中の、歴史分野における情報の送り手になるわけです。

一般的な授業は、教育という目的から、先生と生徒間でしか情報の伝達がありません。

ここにメディアの概念を導入してみます。

メディアの代表にテレビがあります。
NHKなどの歴史教育番組には高い評価を得るプログラムが多くあります。
歴史を視聴者に対していかに興味を持たせるか、さまざまな工夫が盛り込まれているのです。
そしてその評価は視聴率という形で現れます。
このときのキーワードは、「エンターテイメント」です。

そこで私の研究方法は授業を番組としてとらえます。約50分の番組制作です。

①どのような場面で、どのような手法を使うと有効か
②その手法をどのように使うと結果が出せるか
③その方法をどのように操作するのか
④どの点が優れており、どの点に限界があるか

生徒に番組企画書を作成させることを通して、以上の4点を明らかにします。

情報提供者の表現の仕方や知識の深さを問題にするのではなく、
伝えようとする情報の伝わり方、興味の喚起の仕方に着目したいと思っています。

まだ方法など、探し始めたばかりで定まっていませんが・・・

これから自分の足でたくさん動いて研究を形にしていきたいです。

帯刀菜奈

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