2009.05.01

【今年の研究計画】学習を目的としたワークショップにおける参加者の変容プロセスに関する研究

みなさまこんにちは。はじめまして。
4月から修士課程に進学しました、安斎勇樹と申します。

【今年の研究計画】シリーズ第4回は、M1の安斎がお送りします。

まだ入ったばかりで具体的な計画はほとんど何もありませんが...、
修士課程で何をしていきたいのか、考えを書き殴ってみたいと思います。


■一言で言うと...

私がしたい研究は、一言で言ってしまえば

ワークショップだからこそ起きている「学び・変容」を明らかにしたい!

というものです。


■そもそもワークショップってなんじゃ?

ワークショップとは、元々は「作業場」を意味する言葉ですが、
現在では参加体験型の新しい学びのスタイルとして注目されています。

ただ教師の授業を"聞く"という知識伝達の場ではなく、
ファシリテーターの進行のもと、参加者が主体的に活動に参加し、
他の参加者と対話をして、相互に学び合うような場のことです。

実はきちんとした具体的な定義や要件は無いのですが...、
なんとなくワークショップのイメージはもって頂けたでしょうか。


■ワークショップの可能性

安斎は、学部時代、ワークショップという新たな学びのスタイルに魅力を感じ、
中学生と大学生の固定参加者を対象とした連続ワークショップを実施してきました。
ゲストを招いて毎回違ったテーマで、毎月1回開催しており、現在も継続中です。

※MindsetSchool
http://mind-set.jp/

こうした実践活動を1年間続けてみて、大きな手応えを感じました。
勉強が大嫌いだった子どもたちが、活き活きとした表情で活動に取り組んでいる。
参加者だけじゃなく、その保護者の方々も、とても喜んでくれている!
特に、参加者の中で、「変容」がたくさん起きていた!...気がする。


私は、知識やスキルが身につくような学習よりも、
自分の「ものの見方」や「信念」が変容した時の方が、
学んだ!成長した!と感じることが出来ます。
「学ぶことは変わること」...これが私のモットーです。

そしてワークショップは、単に知識やスキルを習得するのではなく、
体験や対話を通して「ものの見方」が変容したり豊かになる場として
可能性を感じるのです。


■問題意識・研究の目的

私だけでなく、ワークショップに対して魅力や可能性を感じている人はたくさんいるはずです。近年では実践活動も増え、これから学校教育においてもこうしたスタイルが増えていくでしょう。

しかし、ワークショップで何が起きているのか。
参加者の評価に焦点を当てた研究はありません。


それゆえ、

「ワークショップっておもしろいけど、本当に意味あるのか怪しいよね〜」
「ワークショップはその時は学んだ気になりやすいんだよね〜」

そんな意見も耳にします。


そこで私は、ワークショップの参加者に焦点をあてて、

ワークショップ参加者にはどんな学び・変容が起こってるのか?
ワークショップだからこそ起こりやすい学び・変容はどんなものなのか?
ワークショップに出来ること(効用)、出来ないこと(限界)は何なのか?

そんなことを明らかにしたい!と考えております。



対象は誰?変容って何を指してるの?どうやってそれを調べるの?

そんなツッコミが飛んできそうですが...

それはこれからじっくり考えていきます。


まだまだ考えがふわふわぼんやりとしていますが、
なんとか形にし、良い研究が出来ればと思っています。


[安斎 勇樹]

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