2009.03.24

【エッセイ】ワークショップの困難

先日、川口市メディアセブンで開催されたトークセッション「ワークショップのつくり方、広め方 ワークショップって何だろう?」で司会をしました。
http://www.cdc.jp/2009/02/post-43.php
このセッションで面白かったのは、青山学院大の苅宿さんと東京芸大の桂さんの話です。苅宿さんはワークショップデザイナー育成プログラムを展開していますが、桂さんは、その志を評価しながらも、他の道もありうるのではないかと提案します。話を聞く限りでは現代版の「」とでもいえるものであり、コミュニティとビジネスモデルが統合された新しい形態を考えているようです。
ふたりのアプローチの違いは、ワークショップを学びの場としてとらえるか、創造の場としてとらえるかというルートメタファーの差から来ていると思います。ワークショップにおいて学びと創造はコインの裏表のような関係ですが、この二つのキーワードをつなぐ言語体系は貧弱で、対話を成立させるのは大変であることを実感しました。これは様々な背景や文化を内包しているワークショップの本質的な困難なのでしょう。
この困難を乗り越える近道はないと思いますが、対話や活動を共有する場を地道に続けていくことがその第一歩であることは間違いないでしょう。

[山内 祐平]

PAGE TOP