2009.01.31

【クローズアップ教材】蓄積されていくコンテンツ

第7回の【クローズアップ教材】は、D2の佐藤朝美が担当いたします。
前回までは海外のコンテンツが多かったので、今回は日本に目を向けたく思います。


■School On the Internet(SOI)
http://www.soi.wide.ad.jp/contents.html
 SOIは、「世界中の学ぶ意欲を持つ人々に、デジタルコミュニケーションを基盤とした従来の制限や境界にとらわれない高度な教育と研究機会を提供する」ことを目的に1997年9月より活動を始めました。

 私は2004年5月8日の中原淳先生(当時はまだ東京大学の先生ではなく、MITの研究員として渡米されていた頃)のブログでその存在を知り、ちょくちょくのぞくようになりました。
http://www.nakahara-lab.net/2004diary0501.html

 メールアドレスとWebを見れる環境をお持ちの方ならどなたでも参加出来ます。受講をしないのであれば、登録をせずとも講義ビデオの視聴とその資料も閲覧する事が可能です。

 オンライン講義は多々見かけるようになりましたが、SOIには開講されてから10年以上、弛まず継続されてきたところに、大きな特徴と価値があるといえるのではないでしょうか?過去のコンテンツは、村井純先生の豊富な講義をはじめ、特別講演会なども公開されており、孫正義さん、シスコ取締役松本孝利さん、荒俣宏さんや大前研一さんなどのお話しも聞けます。10年前に各界のトップの方がどのように未来を見通し、どのようにビジョンを語っていたか?を見るのも興味深いモノです。「IT社会のこれから」系のテーマでは、現実となった事、実現されなかった事などがあるわけで、その原因を考えることで、今後を予測する際のヒントになる事もあるのではないかと思います。

 最近は、遠隔の講師が参加してダブルキャストで講義していたりと技術の進化が感じられます。新たな技術も取り入れつつ、でも、細く長く、これからも豊富なコンテンツを提供して欲しいと思います。


■SFC Global Campus
http://gc.sfc.keio.ac.jp/index.cgi
 こちらは慶應義塾湘南藤沢キャンパス(SFC)が、学外に向けてSFCの講義を公開しているものです。学部生が単位をもらえるe-科目制度という仕組みもあるとのことですが、一般公開のコンテンツ視聴は登録の必要がありません。

 2007年より公開されている学習環境デザインワークショップでは、SFCが提案&提供してきた新たな学びを支える学習環境についての紹介を行い、そこから学生達が次世代の大学環境を考えていくという授業を行っています。

 学際情報学府の学生や学環プロジェクト関係者には、SFC出身の方が多いのですが、一見似てると感じるSFCの授業が実際どのような展開をされているか?拝聴できるのは嬉しいです。

情報化でますますコンテンツが豊富になり嬉しい反面、新たな情報をどう把握していくか?と同時に、どのような情報を選択していくかが問われるようになると思います。人が持っている時間が限られていることを残念に思う今日この頃です。


[佐藤朝美]

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