2008.12.21

【クローズアップ教材】各大学のOCWと私の歩き方

【クローズアップ教材】第2回目は、修論まっただなかの牧村がお送り致します。
各自が使っているサービスをご紹介するということになっていますが、実のところ私はオープン・コンテンツ初心者です。
初心者の視点から、どんな楽しみ方があるのかを探ってみたいと思います。

現在日本の多くの大学にも広まっているオープンコースウェアですが、MITで始まったそうです。
ということで、MIT OpenCourseWareを覗いてみます。

まず最初に、利用者や講義をする先生、学生など、OCWを取り巻く人達の一言が紹介されているのが目につきます。
利用者の一人は、「OCWは自分が将来何を学ぶかを決断するための大きな助けになる」と言っています。
そのような利用者の立場は容易に想像がつきますが、学内の人にとってはどうでしょう。
学生の一人は、「OCWを通して、私は教育を世界に向けてオープンにするムーブメントの一部になる」という風に意識しているようです。
また、ある先生は、「自分の講義の質を保つために重要なこと」と述べています。なるほど。
別の先生は「教育的であることと同時に、楽しめるものになるよう、努力している」ということです。

学内の人、学外の人、どちらにとっても、良いもののようです。
使わない手はないですね!
以前このブログでも、【役に立つウェブサイト】(佐藤朝美さん)として紹介されていましたが、もちろん東大にもあります。

最近、私は修士論文提出が近くなるにつれて、これが終わったら大学を出なければならないということをとても寂しく感じています。
在校生、卒業生、学外を問わず、「学びたい」人に開いているOCWは、卒業後も強い味方になりそうです。

...とはいえ初心者の私は、情報の波の中、何から始めれば良いのかわからなくなります。
そこで、JOCW(日本オープンコースウェア・コンソーシアム)を見てみると、各大学の人気コースが紹介されています。
人気のあるものから、次第に自分の興味へと深めていくのもよいかもしれません。

他にどんな楽しみ方があるかなぁと想像していたところ、先程のMIT OpenCourseWareの中で、Architecture and Planningのコースにある、"Experiencing Architecture Studio"を発見しました。
講義ノートはもちろんですが、スタジオでの学生の作品も公開されています。
2008年度後期、山内研究室では、Donald A. Schonの"Educating the Reflective Practitioner"を輪読しています。
その中には、建築や音楽、精神分析などの分野において、指導者と学生がどのようなやりとりをしているのかということが詳細に書かれています。
でも、実際に体験したことがない人に取ってはなかなか想像するのが難しいものです。
本の中では建築学科のスタジオでの、スタジオマスターと学生のやりとりもいくつか紹介されていますが、その様子を想像し、より深く理解するために、OCWで公開されているスタジオの様子を参考にするのも良いかもしれません。

こんな風に、組み合わせて使うことも、学びを深める、そして楽しむために、有効なのではないでしょうか。
学びは学生だけのものではありません。
学校や先生からもらうだけのものでもありません。
自分で自分の学びをデザインするために、OCWは宝の山ではないかと思いました。

[牧村真帆]

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