2008.10.15

【エッセイ】多様化する開発研究

10月11日から13日まで、上越教育大学で開催された日本教育工学会に参加しました。
BEAT客員助教の松河さんが論文賞を、修了生の酒井さん、博士課程の森さんが研究奨励賞を受賞され、うれしいニュースが続いた学会になりました。
教育工学会は、名前が示すとおり、開発研究の多い学会です。新しい教育に関するアイデアを形にし、実践現場の中でその役割を確かめるという発表がこの学会の研究の典型といえるでしょう。
今年、プログラムを眺めながら気がついたのは、開発研究の対象が多様化しているということです。従来は、コンピュータを用いた教育システムの開発がほとんどだったのですが、それ以外にコンテンツや教育プログラムから人と人のつながりまで、さまざまなものが開発の対象になっています。
開発研究の対象の多様化は、教育や学習の支援対象が広がるということですので、実践に有用な研究が増えることになるでしょう。ただ、研究の方法は、従来のシステム開発研究を下敷きににしているものが多いので、若干無理がでているように思います。やわらかい対象をデザインする場合にも妥当性を担保できる方法の検討が必要になっています。
来年度の教育工学会は、9月19日(土)20日(日)21日(月)の日程で、東京大学本郷キャンパスで開催されます。ぜひご参加ください。

[山内 祐平]

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