2008.08.21
山内研に来るまでの軌跡を振り返る【山内研と私】も一回りし、
今週から新しいシリーズが始まります。
新シリーズは、題して【突撃!隣の研究者】。
研究領域がお隣だったり、実際に物理的にお隣だったりと、
山内研究室のまわりでいつもお世話になっている方々を紹介していきます。
「山内研ってこんな人とつながっていたんだ」
「こんな領域にも関わっているんだ」などなど、
新たな発見が見えてきたらおもしろそうですね。
第1回目は、いつもの通りM2の坂本が担当いたします。
坂本がご紹介させていただく方はメディア教育開発センターの 堀田龍也先生 です。
(堀田先生のブログ:「メディアと教育を考える」http://horitan.net/)
堀田先生は、多くの小中学校の先生方や企業の方々とご一緒に初等中等学校の教育の情報化にご尽力されており、現場の先生方のファンもとても多い実践的な研究者です。
先生のご経歴や研究分野はすでに多くの媒体で紹介されていますので、簡単に触れる程度にして、堀田先生が山内先生を初めとした研究室のメンバーとどのように「隣り合っている」のかについて、ご紹介していきたいと思います。
■ご経歴
堀田先生は、もともとは都内で小学校の先生をされていました。
5年間ほどの教員生活の後、西東京科学大学理工学部の助手になられ、社会人学生として電気通信大学で修士号を取得され、富山大学教育学部、静岡大学情報学部などを経て、現在に至ります。
ご自身が小学校の先生をされていた頃からコンピュータの教育への可能性を感じて実践を進めていらして、多くの先生方のサポートするという立場から、ICTを使って教育をより良くしていこうと志し、研究者の道に進まれたそうです。
■研究分野
研究の分野は多岐にわたり、実物投影機やフラッシュ型教材とプロジェクタを使って教材を大きく写しながら確かな学力の定着をはかったり授業の効率化をはかるといった、授業でのICT活用に関する研究や、テレビやインターネット、携帯電話などの「メディアとのつきあい方学習」や情報モラル教育など、情報教育に関する研究にも携わっていらっしゃいます。
文部科学省でお仕事をされるようになってからは、学習指導要領の改訂に携わったり、それを現場の先生方にわかりやすく解説するため多くの講演をされていらっしゃったりもします。
■山内研との「お隣」具合
堀田先生は、山内先生や大阪教育大学の木原先生、奈良教育大学の小柳先生とご一緒に教師教育や授業研究、メディア・リテラシーに関する共同研究をされています。
また、情報学環ベネッセ先端教育技術学講座BEATのフェローをされていたり、山内先生が代表を務めるNPO法人 Educe Technologiesの理事をされていたりと、非常に山内研と接点の多い先生です。一昨年まではBEATの客員助教授として東京大学で教壇に立たれていたこともありました。
堀田先生ご自身、教師だったこともあり、人を育てることに関して非常に強いこだわりと熱い想いを持っていらっしゃいます。また、教育現場に根ざした視点やコトバも持ち合わていらっしゃるので、山内研の学生も堀田先生には様々なアドバイスをいただいています。博士課程の佐藤さんや森さんも修士論文を書く際に多くのご助言をいただいたそうです。
教育の情報化や教師教育、メディア・リテラシーなどの研究分野はもちろん、情報学環の組織や学生とも、多くの点で「お隣り」の先生です。
僕が堀田先生と出会ったのは、静岡大学情報学部の3年生の時でした。僕は、静岡大学堀田研の最後の学生の一人でもあります。当時から、本当なら重なることのない先輩方と交流する機会をいただいたり、現場の先生方や企業の方々から学ぶ機会をいただいたりと、研究はもちろんのこと、様々な場面で支えていただいています。僕にとって堀田先生は、山内先生や中原先生、静岡大学の大島律子先生・大島純先生と同じく、感謝してもしきれない偉大な先生の一人なのです。
関連リンク
メディアと教育を考える
http://horitan.net/
メディア教育開発センター
http://act.nime.ac.jp/activedb/program/researcherhp.php?disp_user_id=146
東京大学情報学環ベネッセ先端教育技術学講座 BEAT メンバーページ
http://www.beatiii.jp/members.html
著書
『メディアとのつきあい方学習―「情報」と共に生きる子どもたちのために』,2004,ジャストシステム
http://www.amazon.co.jp/dp/4883092623/
『わかる・できる授業のための教室のICT環境』,2008,三省堂
http://www.amazon.co.jp/dp/4385363617
『情報化時代の学校変革力 オピニオンリーダーからの提言』,2008,高陵社書店
http://www.amazon.co.jp/dp/4771108684/
ほか多数。