2007.10.04

【研究に役立つウェブサイト】「知の無償大公開」

 若かりし頃、全く勉強しなかったなぁ・・・なんて後悔の声、周囲で良く聞きませんか?何を隠そう私もその一人、後悔を始めればきりがありません。

 でも、学びたい時が適齢期!?そんな理想の実現をサポートしてくれる環境が、東京大学にこんなにあるのです。


◆東大オープンコースウェア
 東京大学の講義資料を無償で公開するWebサイト
 http://ocw.u-tokyo.ac.jp/

◆TREEプロジェクトのTODAI TV
 東京大学の公開講座、講演などの映像・音声を配信
 http://todaitv.ep.u-tokyo.ac.jp/

◆iii online
 東京大学大学院 学際情報学府の授業配信
 http://iiionline.iii.u-tokyo.ac.jp/


 例えば、「知」の大きな体系や構造を見たかったり、自らが現在学ぼうとしていることの意義や位置付けを確認したい場合、東大オープンコースウェアの「学術俯瞰講義」がお勧めです。学部1、2年生向けのこの講義では、学術分野において世界的に著名な先生方が惜しげもなく講義を披露してくれています。


 また、自身の研究はどこに向かっているのか?学問の体系から外れてしまいそうな興味を研究としてどう成立させていけばいいのか?そんな悩みや疑問を感じたとき、iii onlineの「学際情報学概論」がお勧めです。情報学環という文理融合型の特性を生かし、先生方の研究分野を幅広く横断的に把握することが出来ます。様々なアプローチからヒントを得ることで、不安も解消できるのではないかと思います。


 学部時代のぽっかり抜けてしまった学問の基礎体力を補強しつつ、研究の面白さを感じたら、自身の興味・好奇心の芽をさらに育みたい、そんな衝動に駆られるのではないでしょうか。TODAI TV では、公開講座「ロボット新世紀」と題し、十数名の先生方が講義をしています。私自身、幼児を対象に研究を行っているのですが、教育学研究科の多賀先生の「脳と身体の動的発達とロボット」や 総合文化研究科の開先生の「赤ちゃんはロボットをどう認知するか?」 は、知的好奇心を揺さぶる起爆剤の宝庫です。


 研究に直結!というわけではないのですが、これらの環境は羅針盤を持たずに学問航海に出発してしまった私にとっての貴重な情報源であり、また、長期にわたり研究を続けていこうと考えたとき、知の自己内核融合を継続していくための貴重なリソースになるのではないかと思います。

 秋の夜長、時にはワインを片手に、あるいは襟を正して真剣に、学問の大海を漂ってはいかがでしょうか。

[佐藤朝美]

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