2015. 7.25 開催
第4回 公開研究会

学習テクノロジーの未来

FLIT Seminar

質疑応答
テクノロジーを導入する際の教師の役割とは

山内 テクノロジーを上手に設定することで学習が促進されるということでしたが、その時の教師の役割とは何でしょうか。

シュワルツ 感情的なところや、学習したことをどう生活に反映させていけば良いのかなど、テクノロジーではできない部分を教えていくことだと思います。

白水 ジグソー法で説明すると、先生が子どもたちのサポートをしすぎると「先生が答えてくれる」と待ってしまうので良くありません。それよりも先生たちがやるべきことは、今回の失敗を生かして、次回のジグソーの中身や課題の出し方などの準備をすることだと思います。

人工知能の可能性は

山内 ロボットの研究で、人工知能を使う余地はありますか?

白水 ロボットが学習に介入するときは、自然なインタラクションが起きなければならなりません。そこで、素早く音声認識をして文字に起こしたり、それを記録にのこしてリコメンドをしてくれたり、たくさんの学生の会話を元に事前にインタラクションを予測してリコメンドしてくれたりするような機能があれば良いなと思います。

評価方法のポイントは

山内 現場の先生や企業で教育サービスに関わっている人に向けた評価方法について、何か提案はありますでしょうか。

シュワルツ まず、生徒がどういう学習を求めているのかを知らないと正しい評価はできません。ですから、授業のコンテンツだけではなく、どういう学習成果が重要なのかということについても考えていく必要があると思います。また、多くの先生の評価はパフォーマンスの評価になっていて、生徒の隠れた能力は評価できていません。重要なのは生徒の力を最大限に発揮させることであり、強みを引き出していくことなのです。弱点ばかりを見るのではなく、生徒の強みを評価に反映させるべきだと思います。

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