2014. 5.24 開催
第2回 公開研究会

反転授業のデザインと評価手法
先駆者に聴く、反転授業の概念と実践事例

FLIT Seminar

質疑応答

反転授業について、うまくいかなった事例はあるのでしょうか?

あらたに反転授業を導入したことで、逆に上手くいかなくなったというケースもあります。例えば、そもそも授業において、知識伝達のための講義を行っていなかったときです。そのような場合は、説明部分をビデオにすることで、生徒が内容を理解しづらくなることもあるでしょう。そのため、それぞれの特性にあわせて反転授業を考えていくことが重要です。

特別な支援が必要な生徒に対するサポートとして、どのようなことが考えられますか?

実際に、特別な支援が必要な生徒を担当していたときに、他の子と比べて書くスピードが異なることがしばしばありました。そのような場合は、講義をいつでも停止したり、繰り返しをしたりできるビデオ視聴は有効だと考えています。

企業での人材育成として反転授業はどうでしょうか?

実際に、企業の人事部などからの依頼はきており、講演をしたこともあります。新人研修などで能力にばらつきがある場合は、タスクの期日だけを定めて、ビデオで必要な研究内容を提供し、自分の好きな時間に効率よく学習できるのはメリットになるでしょう。また、ヘアスタイリストのように実習が大切な職業であれば、ビデオで技術を学び、実習に多くの時間を費やすことができるのは素晴らしいと思います。

反転授業の評価方法にはどのようなものがありますか?

これはいい質問ですね。一般的な評価の方法には2つ代表的なものがあり、ひとつは形成的評価、もうひとつは総括的評価と呼ばれています。反転授業に関して言えば、生徒がどういうプロセスを経て内容を理解していったのかを把握できるような方法がよいでしょう。私はグループ活動をしている生徒たちに、「これはどのようにして解いたのですか?プロセスを説明してください。」と問いかけて、どこまで理解しているのかを会話を通じて確認します。そうすることで、教室内での支援も可能になるからです。

【参考】http://bit.ly/dvsflip(Flipped Learning Resources by Dan Spencer)

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