赤門(旧加賀屋敷御守殿門)、番所

本郷キャンパスの敷地には加賀藩江戸屋敷があった。
赤門は1827年、藩主前田齋泰が将軍家から溶姫を迎え入れる際に作られた。
薬医門という形式を踏襲し、将軍家から夫人を迎える場合の慣例として朱塗りとされた。
起(むく)りと反(そ)りのついた唐破風屋根も両番所の構えも10万石以上の大名にのみ許された最高の格式である。
他に同種の門は残っておらず、戦前は国宝であった。
明治末に15mほど西の現在地に移され、平成14年の周辺整備で周囲に白い砂利が敷き詰められた。
(工学系研究科 岸田省吾)