Beating 第64号
2009年度Beating特集「突撃!隣の○○科研」
第6回:突撃!隣の黒田科研(佛教大学教育学部/黒田恭史研究室の巻)
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東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
メールマガジン「Beating」第64号 2009年9月29日発行
現在登録数 2,203名
2009年度Beating特集「突撃!隣の○○科研」
第6回:突撃!隣の黒田科研(佛教大学教育学部/黒田恭史研究室の巻)
http://www.beatiii.jp/?rf=bt_m064
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みなさま、こんにちは! だんだん秋らしくなってきましたね。そして、今
月はシルバーウィークということばも定着しつつある大型連休がありましたが
いかがでしたか?
今年度は、科学研究費補助金(科研費)を利用して研究をされている先生方
に直撃取材をしていますが、5人目の取材になります。今回は近年非常に注目
を集めている脳科学と教育について研究をされている黒田恭史先生に直撃です。
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┃★CONTENTS★
┃【特集】2009年度Beating特集「突撃!隣の○○科研」
┃ 第6回:突撃!隣の黒田科研(佛教大学教育学部/黒田恭史研究室の巻)
┃■お知らせ・2009年度 第2回 BEAT公開研究会 Webサイトのご案内
┃■お知らせ・「UTalk 正しく使って上手に育てる−お薬の情報学」のご案内
┃■編集後記
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┃特集┠───────────────────────────────
┗━━┛ 2009年度Beating特集「突撃!隣の○○科研」
第6回:突撃!隣の黒田科研(佛教大学教育学部/黒田恭史研究室の巻)
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黒田先生は、2007年度〜2008年度の2年間にわたり基盤研究(B)として「脳内
生体情報を用いた計算・図形処理過程における学習モデルの構築」という課題
の研究に取り組まれました。学習方略という考え方をご存じでしょうか。辰野
千壽先生の『学習方法の心理学』(図書文化、1997年刊)によれば、学習方略は、
「学習を促進する効果的な学習法・勉強法を用いるための計画・工夫・方法」
と説明しています。
黒田先生のご研究では、脳内血液量のヘモグロビン濃度の変化を測定すること
で、学習者が学習方略を習得する瞬間が分かるそうです。では、早速お話をお
伺いしましょう。
■被験者に負担のない光計測装置で脳活動の状態を探る
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┌─┐
│Q│早速ですが、先生が科研で行った研究の概要を教えていただけますか?
└┬┘
│
│ 算数の学習を行っているときの脳活動を計測し、その特徴を解明すると
│いうのが今回の研究の目玉です。今回は、計算問題を行っているときと図
│形の問題を行っているときでは、脳活動のデータがどう違うのか、また、
│学習行動との照合を行うことで、計測によって得られるデータの特徴を見
│出し、その特徴に対して、教える側はどうアプローチしていけば適切に教
│えることができるのかを明らかにすることを目指して研究を進めています。
┌─┐
│Q│どのような装置で脳活動の計測を行っているのですか?
└┬┘
│
│ 脳活動の測定には、NIRS(Near Infrared Spectroscopy;近赤外分光法)
│による光計測装置を用いています。この装置では、照射プローブという部
│分から近赤外線の光を照射し、脳内の毛細血管に到達します。そこでヘモ
│グロビンに当たると、特定の波長の光が吸収されるのです。そして脳内で
│散乱して戻ってきた光を受光プローブでキャッチします。
│
│ ヘモグロビンには、酸素を持ったオキシヘモグロビンと、酸素を放出し
│てしまったデオキシヘモグロビンがあり、それぞれ吸収される光の度合い
│がちょっと違います。そこで、3種類の波長の光をパッパッパッと出して、
│どれだけ返ってきたのかを計測するのです。あとは計算でそれぞれのヘモ
│グロビン濃度が上がったか下がったかということを導き出します。脳活動
│が活発なときには、オキシヘモグロビンの濃度が上がり、デオキシヘモグ
│ロビン濃度が下がるので、脳活動の状態がわかるのです。
│
│ この装置の利点は、非常に装着が容易で子どもにも使用できることが最
│大の利点です。一方、計測できるのは脳の深さ2,3センチのレベルまでに
│留まり、奥深くは見られないことが弱点といわれています。近赤外線はあ
│まり照射を続けると人体に影響もあるものの、この研究では赤い光が人の
│目で見えてしまう程度の弱さなので問題ありません。
│
│ この研究で使用した光計測装置は、浜松ホトニクス社製のNIRO-200とい
│う装置で約400万円しました。科研費の3分の2くらい掛けていますね。
┌─┐
│Q│小学生の児童に対してもこの装置を利用することは可能でしょうか?
└┬┘
│
│ 小学校で十分適応可能です。実際に小学生にもいろいろな実験を、この
│光計測装置を使ってやっていますので、小学校にも知見を活かせると思い
│ますし、むしろ大学生よりも小学生の方が有効だと思います。
│
│ それはなぜかと言うと、小学生は「なぜわからないの?」と聞いても、
│たぶん何も言えません。わからないからわからないのです。児童のわから
│ない状態をこちらがうまく読みとる必要があります。そこで脳活動が1つ
│の大きなファクターになるわけです。
│
│ 大学生であれば、実験中の心の機微を言葉にできます。ここがわからな
│かったとか、途中でやる気がなくなったとか教えてくれるのです。そこで
│私たちは、最初に大学生に対して基礎実験をして、感想を全部聞き出して
│から、実際に小学生で実験をするという2段階の方法をとっています。た
│だ、大学生は基本的には実験の問題に対して記憶を呼び出しながら解きま
│す。それに対して小学生は、一度も学んだことがない問題に出会うわけで
│すからデータに違いが出てきます。ここに注意をする必要があると考えて
│います。
■光計測装置で学習者が方略を獲得した瞬間が手に取るようにわかる!
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┌─┐
│Q│どのように計測ができるのか実際に見せていただけますか?
└┬┘
│
│ では、被験者の方にご協力をお願いしましょう。
│
│ 今回は、数列の問題に取り組んでもらいます。画面上に1,2,□,4の
│ように問題が表示されます。□に入る数を答えます。今回は3が正解です。
│法則性をみつけてあてはまる数を入力してもらうことを続けます。その際、
│光計測装置から得られるデータを見ていれば「わからなくて考えている瞬
│間」と「わかった瞬間」が手に取るように見えるのです。
│
│ この実験では、難易度の高い問題と低い問題が交互に折りまぜられてお
│り、それぞれ、解くときの方略が異なります。違う方略を使って解かれば
│ならない問題に直面した時に、いつ方略を獲得できるようになるのか、ま
│た、方略が獲得できていない時の脳の活動がどうなるのかを調べているわ
│けです。
│
│(実験終了)
│
│ お疲れ様でした。被験者の方は見事方略を獲得された瞬間がありました
│ね!
│
│ 実は、脳活動のデータを見ると、方略を見つける前は、すごくオキシヘ
│モグロビンの値が上がり、方略を獲得すると、すっと値が下がるというよ
│うな動きを一般に見せるのです。
┌─┐
│Q│脳活動のデータから学習者の特徴は分かるのでしょうか?
└┬┘
│
│ では、科研で行った課題で説明します。課題は2種類あります。ひとつ
│は虫食い算になっている割り算の課題で、もうひとつはタングラムという
│図形のパズルの課題です。それぞれの課題に取り組んでいる時の脳活動を
│計測していきます。学習者はそれぞれ3問の問題に取り組んでいくと、脳
│活動の変化にパターンが現れてくるのです。
│
│ 虫食い算の問題についてもう少し説明をします。通常の割り算を使わな
│い最大の理由は、記憶に頼るような習熟レベルの学習を見たかったわけで
│はないからです。虫食い算だと、どこから手をつければいいのか最初分か
│らないのですよね。そこで学習者は色々と方略を考えていく。この中で脳
│の活動にどう影響が出てくるのかを見ようというわけです。ディスプレイ
│上に30秒ずつヒントが出てくる仕組みになっています。そのヒントが問題
│解決の糸口になるようになっていて、これを手がかりに計算していけば解
│けるようになっています。一般には、1問目、2問目、3問目と進むうちに、
│学習者の解答所要時間が減ります。
│
│ 実験の結果、学習者は3つのタイプに分かれるということがわかりまし
│た。
│
│ 1つ目は最初から解法がわかっていたタイプ。最初からわかっている子
│どもは最初からオキシヘモグロビンの数値も上がらないのです。
│
│ 2つ目は、うまく方略を獲得できたタイプ。
│
│ 3つ目はヒントに依存してしまって最後まで方略を獲得できなかったタ
│イプ。そういう子どもの場合は最後までオキシヘモグロビンの値が上がっ
│たままの状態になってしまいます。
■脳科学と教育研究はどうつながるのか?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┌─┐
│Q│得られた知見はどのように教育現場に活かすことができるのでしょうか?
└┬┘
│
│ この研究の大きな目標としては、学習者がすでに学習したことを間違え
│ないようにすることがあります。分数の計算でいいますと、小学校では、
│1/2+1/3という異分母分数の足し算を習った後に、1/2×1/3という分数の
│掛け算を学習します。掛け算の考え方は足し算より難しいのですが、操作
│としては簡単です。ところが、分数の足し算の後、掛け算を習い、足し算
│が総合問題などでもどってくると、学習者の多くは混乱してしまうのです。
│これは、「負の転移」といわれるものです。この負の転移のメカニズムと、
│それを回避するための方法、そして躓いてしまった状態の生徒達をひき戻
│すにはどうすれば良いかを教育の中では考えていかなくてはなりません。
│
│ 今回の実験で用いた数列の問題でも、3種類の異なる規則の数列を交互
│に出していった場合、最初は解けていた数列のパターンでも、難しいパタ
│ーンのが間に挟まると、混乱をきたすということがあります。また、ヒン
│トが定期的に出される虫食い算の課題でも、ヒントの位置が、学習者が欲
│しているところと異なる場合、だんだんとストレスが高くなったり、混乱
│したりするようになるので、そうした点で負の効果が生じます。
│
│ こうした負の効果の場面では、脳活動はかなり活発となり、事態の収拾
│につとめようとします。今回の科研では、こういった負の効果に対応する
│ための基礎データを収集しているのです。
┌─┐
│Q│脳科学と教育研究とのかかわりについて先生はどのようにお考えでしょ
└┬┘うか?
│
│ 脳自体を解明するというのが脳科学の目標です。どう知見を活かすかよ
│りも、「これだからこうでしょ」と誰に対しても説明のつく課題を掲げま
│す。しかし、教育研究では、さまざまな情報が渦巻く中、学習者が徐々に
│情報を整理し、解決するプロセスを見ようとします。
│
│ そうすると、脳科学研究者による実験課題の環境と、教育学の研究者が
│つくろうとする実験環境はだいぶずれてきます。ですから、つながりとい
│う意味では違いをうまくすり合わせるというところでしょうか。今回の科
│研の課題に対しても、教育研究者だけでなく医学関係の研究者に協力を仰
│ぎつつ研究をする必要があると考えています。
■科研費で研究のスピートが大幅アップ!
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┌─┐
│Q│科研費を利用することの最も大きなメリットはどんなことでしょうか?
└┬┘
│
│ 実験には、まず10人ほどの被験者を集めなければなりません。実験装置
│を科研費で買うまでは、他大学まで被験者とともに行き、機材があいた時
│間に使わせていただいていました。しかし、科研費で装置を買うことがで
│き、日常的に大学内で実験することができるようになりました。この結果、
│大幅に研究のスピードが変わりました。
│
│ また、訪問される方に対して装置を使ってリアルタイムに実験を見せる
│ことができるようになり、説得力が増したというメリットもありますね。
■教師の脳活動の解明が今後の課題!
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┌─┐
│Q│最後に、黒田先生のご研究の今後の展望をお聞かせいただけますか?
└┬┘
│
│ 今までは学習者を被験者としていましたが、教師の分析もするというこ
│とが今後の展開です。大事なことは、「教える側がうまく学習者に応じて
│教えることができるかどうか」ですよね。教育というのは、どのレベルで
│どのようなサポートをすれば、うまく解決にたどり着くようサポートでき
│るかということだと思います。ある子どもが1問目、2問目は解けて、3問
│目が解けなかったとします。その時にどの時点で子どもに対して声をかけ
│ようとするかいうようなデータを脳活動から見るのです。
│
│ また、教える側が子どもに声をかけたときに、子どもの脳はどう動いた
│かというデータをとりたいと思っています。私が児童だったころに経験が
│あるのですが、教室で机間巡視で「おまえ、これまちがっているよ」って
│言われたことによって逆に緊張し、「わー、自分はまちがっているんだ!」
│と混乱することがあります。よかれと思って先生が行ったことが、マイナ
│ス効果になってしまう場合があるのです。このように、どのようなかかわ
│りが学習者にとって良い効果をもたらすのかを、脳活動のデータとして出
│していきたいと考えています。良いかかわりの特性が見られたら、教師に
│フィードバックすることで、よりよい指導につながるのではないかと思っ
│ています。
______________
] インタビューを終えて [
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8年間小学校教師をなさっていた先生に、脳科学とはいつ出会われたのか伺
いました。
黒田先生「2001年から阪大の社会人ドクターコースにいたところ、東工大か
らいらした前迫先生に、光計測装置を教えてもらったという出会いがありまし
た。2002年に、この研究がはじまるまではまったく脳科学の研究はしていませ
んでした。この装置に遅く出会ってよかったと思っています。もっと早い段階
でしたら教育の問題をあまり見ずに脳活動の方を見てしまう。私は授業や教室
をすごく意識して、研究のデザインを組む習慣があります。まずはしっかりよ
く観察する段階があり、それを光計測装置で測ったらどのような知見が出るか
という、現場ありきのスタートでした。」
何がわからないのかをわかるようにする、という先生のご研究は、現場での
ご自身の児童・生徒とのかかわりから生まれたのだと知ることができました。
光計測装置を前に、他の研究者の方から「電子レンジみたいですね」との声
が上がると、「そうでしょ。でも料理はできないんですけどね(笑)」とユー
モアたっぷりお答えになる黒田先生でした。貴重なお時間を本当にありがとう
ございました。
※残念ながら、Beating紙面だけでは、黒田恭史先生の研究の魅力はお伝えし
きれません。そこで、実験の写真などをBEATブログに掲載いたしましたので、
宜しければご覧ください!
Beating 第64号:取材ノート (佛教大学教育学部 黒田恭史先生)
http://blog.beatiii.jp/beating_64.html
◎特集記事協力◎
帯刀 菜奈/東京大学 大学院 学際情報学府 修士1年
______________
] 次回の直撃取材は ? [
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
次回は、子どもたちに分かりやすい説明とは何かを研究されている東京学芸
大学教育学部の岸学先生を直撃の予定です。お楽しみに!
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┃お知らせ│BEAT Seminar┠──────────────────────
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2009年度 第2回 BEAT公開研究会 Webサイトのご案内
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2009年6月6日(土)に、2009年度 第2回 BEAT Seminarとして特別セミナー
「日本の教育×オープン・イノベーション:世界に貢献できる人財づくりと教
育富国を目指して」を開催し、たくさんの方々にご参加いただきました。あり
がとうございました。
セミナーでは、BEAT客員教授・MIT教育イノベーション・テクノロジー局上
級ストラテジストの飯吉透先生、そして、招待講演として立命館副総長(新戦
略・国際担当)の本間政雄先生のお二人にご講演頂きました。
そして、指定討論として、京都大学教授・高等教育研究開発推進センター長
の田中毎実先生からお話を頂きました。その後、参加者によるグループディス
カッションならびにパネルディスカッションに遷り、活発な意見交換が行われ
ました。
その内容を BEAT Webサイトに本日公開いたしました。当日出席出来なかっ
た方、内容を振り返りたい方など、どうぞご覧下さい。
http://www.beatiii.jp/seminar/039.html?rf=bt_m064
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┃お知らせ│ UTalk ┠────────────────────────
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「UTalk 正しく使って上手に育てる−お薬の情報学」のご案内
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UTalkは、様々な領域で活躍している東京大学の研究者をゲストとして招き、
毎月開催するイベントです。カフェならではの雰囲気、空気感を大切にし、気
軽にお茶をする感覚のまま、ゲストとの会話をお楽しみいただける場となって
います。
みなさまの身の回りにあるお薬、あるいは名前を聞いたことのあるお薬、い
ったい何種類ぐらい思い当たるでしょうか?現在、医師から処方されたり薬局
で買い求めたりできるお薬の種類は30,000種にもなるそうです。みなさまの健
康を守り、病気やケガを治すことができるお薬も、飲み方や組み合わせなど、
正しい使い方をしなければ、十分な効果がなかったり、場合によってはむしろ
健康を損ねてしまうことすらあります。そうしたことを防ぐには、お薬につい
ての正しい情報が広く知られることももちろんですが、間違いを起こしにくい、
より使いやすいお薬に育てていくことも大切なのではないでしょうか。
10月のUTalkでは、お薬についての情報をまとめ、スムーズに流通させるこ
とで、お薬を「正しく使って上手に育てる」取り組みをしておられる、堀里子
さん(情報学環・薬学系研究科准教授)に、お薬の情報学をめぐるお話をして
いただきます。みなさまのご参加をお待ちしています。
日時:10月10日(土)午後2:00〜3:00
場所:UT Cafe BERTHOLLET Rouge
(東京大学 本郷キャン パス 赤門横)
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/access.html
料金:500円(要予約)
定員:15名
申し込み方法: (1)お名前(2)ご所属(3)ご連絡先 (4)このイベントをお知りに
なったきっかけ、をご記入の上、utalk2009@ylab.jp までご連絡ください。
※申し込みの締め切りは 10月2日(金)までとします。
なお、申し込み者多数の場合は抽選とさせていただく場合がございます。
ご了承ください。
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┃│ 編 集 後 記 ┠──────────────────────┤
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黒田先生のお話をお伺いしているわれわれは脳科学についてはまったくの素
人でしたが、脳科学でここまで分かるんだという新鮮な驚きで、ある種のカル
チャーショックを受けたような感覚になりました。将来的にも発展性が期待さ
れる内容で今後が非常に楽しみです。また、光計測装置を使った計測の実際も
みせていただき、本当にありがたい1日でした。
ところで、黒田恭史先生のお名前をどこかで目にされた方もいらっしゃるか
もしれません。そうです、映画化もされた『豚のPちゃんと32人の小学生-命の
授業900日』(ミネルヴァ書房、2003年刊)の32人の子どもたちの担任をされ
ていたのです。当時の黒田先生の熱心の指導が今の研究にも生きているのだな
ぁと痛感した取材でした。
それでは、次号でまたお会いしましょう!
ご意見・ご感想をお待ちしております。
「Beating」編集担当 御園 真史 (みその ただし)
-------次回発行は10月26日の予定です。
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ベネッセ先端教育技術学講座にて、「Beating」からのお知らせのためだけに
使用いたします。また、ご本人の同意なく、第三者に提供することはございま
せん。
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ご遠慮いただいておりますので、転載を希望される場合はご連絡下さい。
□登録アドレスの変更、登録解除などは
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□ご意見・ご感想は…
「Beating」編集担当 御園 真史 misono@beatiii.jp
(東京大学大学院情報学環ベネッセ先端教育技術学講座 特任助教)
□「BEAT」公式Webサイト http://www.beatiii.jp/?rf=bt_m064c
□発行:東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
Copyright(c) 2009. Interfaculty Initiative in information Studies,
The University of Tokyo. All Rights Reserved.
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