Beating 第37号
2007年度Beating特集「5分で分かる教材評価講座」
第3回:「使える知識」を身につける! −The Jasper Project−
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東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
メールマガジン「Beating」第37号 2007年6月26日発行
現在登録者1400名
2007年度Beating特集「5分で分かる教材評価講座」
第3回:「使える知識」を身につける! −The Jasper Project−
http://www.beatiii.jp/?rf=bt_m003a
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皆さまこんにちは。お元気でお過ごしでしょうか?
ようやく梅雨らしくなってきましたね。あれだけ暑い日が続いたので、多少の
うっとおしさも有難く感じてしまいます。けれど天候の変化に体調など崩され
ないよう皆さまくれぐれもお気をつけ下さい。
先日Beating号外でお知らせした通り、今年度Beating特集では、「教材評価」
に関する疑問・質問大募集!を引き続き受け付けております!
詳細は、★CONTENTS★ 2. 【募集】をご覧下さい。
皆さまのご応募お待ちしております。
それでは、2007年度Beating第37号のスタートです!
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┃★CONTENTS★
┃■1. 特集:2007年度Beating特集「5分で分かる教材評価講座」
┃ 第3回:「使える知識」を身につける! −The Jasper Project−
┃
┃■2. 【募集】2007年度Beating特集「5分で分かる教材評価講座」
┃ 「教材評価」に関する疑問・質問大募集!
┃
┃■3. 【お知らせその1】公開研究会「BEAT Seminar」2007年度第2回:
┃ 「オープンエデュケーションが切り開く未来〜
┃ −Education 2.0:OCWの次にくるもの−」〜8/25(土)開催!
┃
┃■4. 【お知らせその2】公開研究会「BEAT Seminar」2007年度第1回
┃ Webサイトのご案内
┃
┃■5. 編集後記
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■1. 特集:2006年度Beating特集「5分でわかる教材評価講座」
第3回:「使える知識」を身につける! −The Jasper Project−
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今年度のBeatingでは、BEATの研究をより理解していただくため、学習の「評
価」についてさまざまな観点から紹介し、一年間で皆さまと一緒にその秘訣を
探っていく「5分で分かる教材評価講座」を開講いたします。
昨年度までのBeatingでは、さまざまな学習理論を学び、さらにそれらを土壌
にした世界各地のプロジェクトを紹介してきました。
昨年度のBeatingバックナンバー
http://www.beatiii.jp/beating/?rf=bt_m003a
でも、いくら教材やカリキュラムを作ったとしても、それらが学習に効果的だ
と言えなければ意味がないですよね。教材開発者や教師、研究者だけでなく、
例えば企業研修担当者であれば、研修の効果は何かを受講生やその上司、経営
者に説明することが求められるでしょう。
それでは、それらが「うまくいった」と言うにはどうしたらいいのでしょう?
「僕らのプロジェクトは成功でした!」と自信を持って報告するためには、ど
うしたらいいのでしょう?そこで重要なのが「評価」なのです。今年度のBeat
ingでは、この「評価」に着目し、見事に成功しているプロジェクトを紹介し
ながら、そこで行われている評価の仕方を学んでいきます。
2007年度Beating特集「5分で分かる教材評価講座」も3回目となりました。第1
回では評価についての概要を、第2回ではセサミ・ストリートを取り上げました。
第3回目となる今月号は、世界でも類を見ないほどよく作り込まれていると言わ
れるマルチメディア教材、ジャスパー・プロジェクトを取り上げます。
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第3回:「使える知識」を身につける! −The Jasper Project−
ケーススタディ2:ジャスパー・プロジェクト【教材評価】
ポイント :"知識の活性化"、"SMART Challenges"
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■おさらい:ジャスパー・プロジェクトとは
「ジャスパー・ウッドベリーの問題解決シリーズ」、通称「ジャスパー・プロ
ジェクト」は、とても有名なマルチメディア教材開発の成功例で、BEATでも過
去に何回か紹介しました。
1.「Beating」第19号 「5分でわかる学習理論講座」
第8回:あなたの心をひきとめる。それは「アンカードインストラクション」
http://beatiii.jp/beating/019.html?rf=bt_m003
2.2004年度 第5回「モバイルする!? 科学教育」
http://www.beatiii.jp/seminar/005.html?rf=bt_m003
今回はジャスパー教材の評価に重点を置いて、少し詳しく紹介していきます。
その前に、ジャスパー・プロジェクトについて簡単にもう一度おさらしておき
ましょう。
ジャスパー教材シリーズは、1990年代前半、米国テネシー州のバンダービルト
大学で、認知科学者ジョン・ブランスフォードを中心とした約70人の研究者集
団、CTGV(Cognition and Technology Group at Vanderbilt)によって開発され
ました。
全12話からなるビデオ教材の中で、距離・速度・時間や確率、幾何などといっ
た数学の知識を、現実で起こりうるような状況で用いることによって、日常生
活の中で「使える知識」として定着させることを目的として設計されています。
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■ジャスパー教材の設計理念:知識の活性化を!
ジャスパー・プロジェクトで狙っていることは、一言で言うと「学んだ知識を
日常生活でも使えるものにすること」です。せっかく学校でかけ算や割り算を
習ったのだから、スーパーの特売でいくら安くなったのか分からなくては困る
のです。
開発者のブランスフォードは、「知識として知ってはいても、実際に問題を解
くときには使えない」状態を「不活性な知識(inert knowledge)」と呼び、知識
を活性化させるために様々な「仕組み」を埋め込んだのです。
具体的に見ていきましょう。ジャスパー教材の12話の物語は、距離・速度・時間
や確率など4つのテーマ×難易度別による3つの物語、という構成になっています。
具体的には、以下のようになっています。
易 → 難 :テーマ
1話〜3話:距離・速度・時間
4話〜6話:確率・統計
7話〜9話:幾何
10話〜12話:代数
CTGVは、このセットになっている構造が、学んだことを「使える知識」にする
ために効いていると言います。例えば、第1話の「シダークリークへの旅」
(中古のボートに乗って日没までに家に帰る物語)と、第2話の「ブーン草地での
救出(Rescue at Boon's Meadow)」(傷ついたワシを飛行機で助けに向かう物語)
は、どちらも距離や時間の計算をするという能力が求められるという点では
共通していますが、物語はもちろん、計算に必要なデータが埋め込まれた文脈
は異なります。
第1話で時間や距離、燃料などの計算を行った子どもたちは、第2話では第1話
との類似点や相違点を話し合いながら、問題を解いていきます。このように似
ているけど違う物語を比べて考えることによって、応用できるものとそこでし
か成り立たないものを見極める力をつけることを狙っているのです。
他にも、映像中心になっていることによって、文字を読むのが苦手な子どもで
も参加しやすくなっていたり、より複雑な内容を理解しやすくなっています。また、
数学だけでなく他の教科とも連結した学習ができるということも考慮して設計
されています。(「アンカードインストラクション」等の理論の詳細は「Beating」
第19号をご覧下さい。)
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■総括的評価:ジャスパー教材で本当に「使える知識」が身につくのか?
このような理念のもと開発されたジャスパー教材は、本当に子どもたちに
「使える知識」をつけることができたのでしょうか。
CTGVはこれを確かめるために、従来の数学の基礎的な知識の獲得はもちろんの
こと、その他に (1)自分で問題を生成する力の獲得、(2)数学の有用性を味わう
こと、(3)複雑な問題に挑戦する意欲の育成 という3つの観点から評価を行い
ました。
具体的には、従来型の学習をした生徒とジャスパー教材を利用して学習した生徒
に対し、
・数学の基礎的な概念に関する知識が獲得されたか
・文章問題が解けるか
・問題解決のために計画を立案できるか
・数学に対する態度が変化したか
に関してペーパーテストや質問調査を行い、上記の目的が達成されているか
どうかを確かめました。
・数学の基礎的な概念に関する知識が獲得されたか
数学の基礎的な概念知識を測るためのテストでは、授業の中でジャスパー
教材を使うことによって基礎概念を教えるための時間が減ったことや、
ジャスパー教材の中では基礎概念については直接教えていないことなどから、
従来型の学習をした生徒のほうが好成績になるのではないかと予想されて
いましたが、結果はどちらにも有意な差はありませんでした。
・文章問題が解けるか
文章問題は、子どもたちの問題解決能力を測るためによく用いられる方法で
す。ここでは、ジャスパー教材を解く上で必要となるような、1段階の計算で
解けるようなものから、複数の段階を経て問題を解決していくものまで、
3種類の課題を作って評価を行いました。結果は、すべての段階において、
ジャスパー教材を用いた生徒が優れた成績を残しました。
・問題解決のために計画を立案できるか
このテストは、複雑な問題を解決するために生徒自身が下位目標を考えてい
くといった、問題解決のための計画を立てる力がどれだけついたかを評価す
るものです。旅行のプランを立てるなどといった全体を通しての計画立案問
題や、ある計算を提示して、どうしてその計算する必要があるのかを子ども
たちに答えさせるような、下位目標の理解度を測定する問題が出されました。
ここでもジャスパー教材を用いた生徒のほうが優れていました。
・数学に対する態度が変化したか
最後に、ジャスパー教材によって、問題解決のスキルだけでなく、数学に取
り組む際の態度がどれだけ変化したかを調べました。数学に対する不安や有
効性の認識など35項目のアンケートを行った結果、ジャスパー教材を用いた
生徒は数学に対してあまり不安を感じていないこと、数学は日常生活に関連
しているという認識ができること、数学の有効性を感じていることなど、多
くの項目において変化があったことがわかりました。
これらの評価を通して、ジャスパー教材の効果として、これまでのような基礎的
な数学の知識も獲得し、さらにその知識をそれを使う場面で適切に用いること、
数学が便利であると感じられるようになることなどを明確に示しました。
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■形成的評価:SMART Challengesで子どもたちを支援する
総括的評価により効果が実証されたジャスパー教材でしたが、実際現場で使わ
れるようになると、学習後の膨大なペーパーテストにより学習目標達成度を確
認することは、子ども達の学習意欲を低減させるのではないかという批判が教
師の間から出てきました。
そこで、CTGVは、1話ごとの学習の過程で、教師や学習者がその都度フィードバ
ックを受けられるような仕組みを提供していくという形成的な評価の方法を考
えていきました。それが、SMART(Special Multimedia Arenas for Refining
Thinking) Challengesと呼ばれる取り組みです。
このプログラムの開発は、はじめは生徒たちのモチベーション持続のために
準備されたものでした。ジャスパー教材の各物語を学習した後、類似問題や
拡張問題を解いたり、遠隔会議を使って他の子どもたちと交流したりします。
このような機能だけでも生徒や教師からの反響はとても良かったのですが、
学ぶ子とそうでない子の差が大きいというデータも得られました。その差は
どうして生まれるのか?CTGVはその原因を"教師による教材の適切な与え方に
よる差"と捉え、その差を埋めるために、SMART Challengesのさらなる開発に
挑みました。
教師が生徒に適切に教材を与えていくためには、生徒の学習状況をしっかりと
把握する必要があります。適切なフィードバックを得ることは、生徒自身にも
活発な学習を引き起こします。新たなSMARTプログラムは、改善や改良の機会
を構造的に組み込む等のデザイン原則をもとに、以下の機能によって構成され
ました。
1.SMART Lab:
参加校の生徒たちの質問に対する回答結果をグラフィカルに表示したビデオ
目的:生徒たちにジャスパー教材での学習についてリフレクションを促す
2.Roving Reporter
どのように問題解決したかの方法を生徒にインタビューしたビデオ
目的:生徒の論理的思考の模範例や多様なアイデアとその対処法の情報共有
3.Toolbox
問題解決のための可視化ツールを示すビデオ
目的:生徒たちの概念的理解や問題解決方法の改善を促す
4.The Challenge
新しい課題
目的:自分たちの考えを改善できるか再考することを促す
これらの機能により、生徒が自ら学習の進み具合をモニターすることができ、
自発的な問題解決活動が促進されました。同時に教師も生徒の学習状況を確認
しながら適切に教材を与えていくことができるようになるわけです。
このようなJasper SMART challengesプログラムによる学習においても評価が
行われ、高い効果が実証されました。さらにCTGVは、その評価結果をSMART
プログラムに反映・改良していきました。つまり、学習者にとっての形成的評価
が、プログラム開発における教材の形成的評価にもなった、というわけです。
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■まとめ:理想的な問題解決者になることを目指して
Beating特集第1回でも述べましたが、「評価」という言葉の持つ意味は実に
多様です。生徒の学習度合いを確認するために教師が評価する場合もあれば、
教材を評価するために、あるいは改善するために、開発者や研究者が生徒を
評価するという場合もあります。
今回は「評価」を切り口に、ジャスパー・プロジェクトを紹介してきましたが、
まさに、その多様な評価により支えられ、進められたプロジェクトといえるで
しょう。
まず、ジャスパー教材で本当に「使える知識」が身につくのかを確かめるため
に行った総括的評価により、ジャスパー教材の有効性を示すことができました。
しかし、その膨大な量のペーパーテストは、教材そのものの評価には有効で
あったけれど、子どもたちにとって負担が大きく、学習者評価の方法としては
実用的ではないという現場の声が寄せられました。そこで、教師や生徒が学習
過程においても評価(形成的評価)していくSMART Challengesプログラムを作る
ことによって、ジャスパー教材をより実践の中で有効に使われるように発展さ
せていくことになりました。さらにこの形成的評価は、 SMART Challenges
プログラムを改良するための教材評価にもなりました。
これらの一連の流れの根底には、学んだ知識を「日常の生活でも使えるもの」
にする、そのために生徒を理想的な問題解決者になるよう導くという理念が
ありました。ブランスフォードたち自身も、ジャスパー教材を「教育の現場でも
使えるもの」にするために、問題解決をしながら開発を繰り返していったのだと
いえるのではないでしょうか。
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●参考文献
『The Jasper Project: Lessons in Curriculum, Instruction, Assessment,
and Professional Development』(1997)
Cognition and Technology Group at Vanderbilt
『学習科学とテクノロジ』(2003)
三宅なほみ・白水始、放送大学教育振興会
「教室学習文脈へのリアリティ付与について-ジャスパープロジェクトを例に-」
鈴木克明、教育メディア研究 2(1),13-27,1995
http://www.edutech.tohoku-gakuin.ac.jp/personal/suzuki/resume/
journals/1995b.html
●関連webサイト
『PeaBody College at Vanderbilt University』
http://peabody.vanderbilt.edu/
『Jasper Project Home』
http://peabody.vanderbilt.edu/projects/funded/jasper/Jasperhome.html
(特集記事担当:坂本篤郎/東京大学 大学院 学際情報学府 修士1年)
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「5分でわかる教材評価講座」次号もどうぞお楽しみに!
ご意見・ご感想もお待ちしております。
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■2. 【募集】2007年度Beating特集「5分で分かる教材評価講座」
「教材評価」に関する疑問・質問大募集!
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2007年度のBeatingでは、BEATの研究をより理解していただくため、学習の「評
価」についてさまざまな観点から紹介し、一年間で皆さまと一緒にその秘訣を
探っていく「5分で分かる教材評価講座」を開講しております。
題して「5分で分かる教材評価講座」、今年度はなんと、皆さまからの質問・
相談にお答えする「読者相談室」を企画しております。
教材評価について日頃皆さまが疑問に思うこと、教材評価講座を読んで湧き起
こった疑問・質問などを大募集します!!
寄せられた読者の皆さまの疑問・質問には、8月と12月にBeating「読者相談室」
にて、山内祐平(東京大学大学院 情報学環 准教授・BEAT併任)と北村智
(BEAT客員助教)がお答えする予定です。
このスペシャルな企画、皆さま是非有効にご活用下さい。
————————————【応募方法】————————————
下記のフォーマットを用い、メールでお申し込み下さい。
■申込先
contact@beatiii.jp
■内容
下記フォーマットをご利用ください。
--- フォーマット ---
ご氏名:
ご所属:
メールアドレス(必須):
質問・疑問内容:
*質問・疑問内容の内容に関して、担当者より連絡を取らせて頂く
場合もありますので、メールアドレスは必須でお願いします。
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■3. 【お知らせその1】公開研究会「BEAT Seminar」2007年度第2回:
「オープンエデュケーションが切り開く未来〜
−Education 2.0:OCWの次にくるもの−」〜8/25(土)開催!
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2007年度第2回となる8月のBEAT公開研究会は、
「オープンエデュケーションが切り開く未来
−Education 2.0:OCWの次にくるもの−」
というテーマで開催します。
インターネットとマルチメディアテクノロジーの普及によって、教育テクノロ
ジーや教材の公開が推進されています。しかし、これらの教育資産のオープン
化が、グローバルな「教育的な知識や経験の共有と蓄積」やローカルな「教え
と学びの質的な改善やイノベーション」に真に寄与するためには、「私たち一
人一人が、自由に教え合い、学び合うことを支援する新たな知的環境」の構築
が不可欠です。
今回のBEAT Seminarでは、世界的な広がりをみせるオープンエデュケーション・
ムーブメントを様々な視点から検証し、「テクノロジーが教育の文化やシステ
ムの変革をどのように促進できるか」という可能性を探ります。
次回 BEAT Seminar は、日程が8月25日(土)に変更になりました。お間違い
のないよう、また沢山のご来場をお待ちしております。
—————————【2007年度 第2回 公開研究会 概要】————————
■テーマ
「オープンエデュケーションが切り開く未来
—Education 2.0:OCWの次にくるもの—」
■主催
東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座
■日時
2007年8月25日(土)午後2時より午後5時まで
(9月1日から変更となりました)
■場所
東京大学 本郷キャンパス 理学部1号館内 小柴ホール
(アクセスマップ準備中)
■定員
170名(お早めにお申し込みください)
■参加方法
参加希望の方は、BEAT Webサイト
http://www.beatiii.jp/seminar/?rf=bt_m003
にて、ご登録をお願いいたします。
■参加費
無料
■内容
1. 趣旨説明 14:00-14:10
BEATフェロー 中原 淳
2. 講演 14:10-16:10(休憩適宜含む)
●開化する教育・進化する教育・深化する教育
飯吉 透 (BEAT客員教授/カーネギー財団 知識メディア研究所 )
●教育におけるオープン・イノベーション:
大学改革からナショナル・インターナショナルな教育開発まで
Dr. Vijay Kumar
(Director, Office of Educational Innovation
and Technology, MIT)
●日本の教育システムにおける諸課題とオープンエデュケーションが提起するもの
山内 祐平(BEAT併任准教授/東京大学)
3. フロアディスカッション 16:10-16:30
4. パネルディスカッション 16:30-17:00
「Education 2.0:オープン参加型の学習社会の実現を目指して」
司会: 中原 淳
パネラー 飯吉 透・Vijay Kumar・山内 祐平
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■4. 【お知らせ】「2007年度 第1回 BEAT Seminar」Webサイトのご案内
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2007年度第1回となる6月のBEAT公開研究会は、「知育玩具-創造的制作活動を
アフォードする人工物」というテーマで開催致しました。
多くの方々のご参加、ありがとうございました。
当日は、ピコクリケットの実演やクリケットを用いたプチワークショップも
行われ、盛り沢山&大盛況の内容でした。
その内容を BEAT Webサイトに本日公開いたしました。当日出席出来なかった
方、内容を振り返りたい方など、どうぞご覧下さい。
「2007年度 第1回 BEAT Seminar」〜〜6/2(土)
http://www.beatiii.jp/seminar/030.html?rf=bt_m003
今年度もさまざまなかたちで、進捗状況や成果の報告をしていきますので、
どうぞご期待下さい。
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■5. 編集後記
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Beating第37号はいかがでしたでしょうか。
子どもの普遍的な問い「何で勉強しなくちゃいけないの?」に対して、「この
程度の勉強理解してなくちゃ、将来どこの大学にも入れないわよ!!」などの
チープな応えは親としても情けない(全入時代だし...)ですよね...それが、
「日常の様々な問題を解決するため、生きていくためにも勉強しなくちゃ!!」
なんて子ども自ら思ってくれるようになったら・・・嬉しすぎます。
今号の「5分でわかる教材評価講座」−Jasper教材 は、そんな学ぶ意味につい
て、子ども自身が実感できる夢のような教材ともいえますよね。
先日、BEATフェローでもある東京大学の中原先生の授業「デジタル教材設計論」
においても「Jasper教材」が取り上げられました。
http://www.nakahara-lab.net/blog/2007/06/post_910.html
実は私もこの授業を受講させて頂いているのですが、授業では、度々「転移」
について話題が出ます。転移とは、簡単に言うと、「学習した事柄を学習した
文脈とは異なる文脈で利用すること」(教育工学事典)を指します。このような
使える知識は、身に付けさせることも大変ですが、本当に身に付いたか評価す
るのも大変です。
中原先生もブログでブランスフォードさんたちの苦労をしのばれていらっしゃ
いますが、このような教材を思い付くだけでなく、実際に開発・評価し、作り
上げていったブランスフォードさんたち、偉大ですね。
では、来月のBeatingもお楽しみに。
「Beating」編集担当
佐藤 朝美
satomo@beatiii.jp
-------次回発行は7月第4週頃の予定です。
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ご登録先は、ベネッセ先端教育技術学講座になります。ご登録にあたって、
お知らせいただいたお名前・メールアドレスなどの個人情報は、ベネッセ先
端教育技術学講座にて、「Beating」からのお知らせのためだけに使用いた
します。また、ご本人の同意なく、第三者に提供することはございません。
「Beating」はお申し込みをいただいた方々に配信しています。
無断転載をご遠慮いただいておりますので、転載を希望される場合はご連絡
下さい。
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□ご意見ご感想はコチラ
「Beating」編集担当
佐藤 朝美(東京大学大学院 学際情報学府 山内祐平研究室 博士課程1年)
satomo@beatiii.jp
□「BEAT」公式Webサイト
http://www.beatiii.jp/?rf=bt_m003b
□発行
東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
Copyright(c) 2007. Interfaculty Initiative in information Studies,
The University of Tokyo. All Rights Reserved.
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