Beating 第11号
2005年度beating特集
「5分でわかる学習理論講座」開講!
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東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
メールマガジン「beating」第11号 2005年4月27日発行
現在登録者510名
2005年度beating特集「5分でわかる学習理論講座」開講!
http://www.beatiii.jp/
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いよいよ今週末からゴールデンウィークに突入ですね。ご予定はもう立てられ
ましたか?
BEATでは、5月7日(土)に公開研究会を開催いたします。ゴールデンウィー
クのしめくくりに、ゴールデンな体験(?)ができるような内容を準備してお
りますので、みなさん是非ご参加ください。お待ちいたしております。
では、beating第11号のスタートです!
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┃★CONTENTS★
┃■1. 特集:2005年度beating特集「5分でわかる学習理論講座」
┃ 次号より開講!
┃
┃■2. 【お知らせ】公開研究会「beat seminar」2005年度第2回
┃ 5/7(土)開催!
┃
┃■3. 「紹介したいこの人この1冊。 オススメお蔵出し!」
┃
┃■4. 編集後記
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■1. 特集:2005年度beating特集「5分でわかる学習理論講座」
次号より開講!
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BEATの活動も2年目に入り、そろそろ研究が実質的に進行してきました。
これからさまざまなかたちで、進捗状況や成果の報告をしていきますので、
みなさんどうぞご期待ください。
今年度のbeatingでは、BEATの研究をより理解していただくために、背景と
なっているさまざまな学習に関する理論を、一年間でみなさんとともに学ぶ
講座を開講いたします。
名づけて、「5分でわかる学習理論講座」!!。
たとえば『BEATのセミナーで、「それは、○○論の△△という知見に基づ
くと・・・」って聞いたけど、それってどんなこと?』という疑問にズバリ
おこたえし、BEATにおける「学び」を、このbeatingを通じて支援してい
きます。
仕事の合間に、デートの待ち時間に、食前食後(?)に、ちょっと目を通す
ことで、BEATの研究の背景となっている理論がよくわかる。さらに年間を
通して読み続けると、学習研究のトレンドを支える理論体系がすっきりと腑
に落ちる!楽しく読めて身にも付く、そんなおトクな内容を準備しています。
次回より、一ヶ月にひとつずつすぐに応用可能な理論・方法を中心に、情報
技術を用いた学習環境に関する注目理論・キーワードについて解説していき
ます。
【テーマ予定】
・認知的徒弟制
・相互教授法
・ジグソーメソッド (jigsaw method)
・ゴールベーストシナリオ (goal based scenario)
・アンカードインストラクション (anchored instruction)
・実践共同体
…などなど。ご意見・ご希望も募集中です!
この講座をきっかけにもっと深く学びたいぞ、という方のために、参考図書
も積極的に紹介していきますので、どうぞご期待ください。
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ここで、この講座をよりよく理解するための、課題図書ともいうべき一冊を
ご紹介しておきます。
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『「未来の学び」をデザインする』
美馬のゆり・山内祐平(著)
東京大学出版会
http://www.utp.or.jp/shelf/200504/053078.html
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特に、巻末の参考文献リストは、これからこの講座で紹介していくさまざま
な学習理論の参考図書がよくまとまっています。
では、次号より開講のBEAT発「5分でわかる学習理論講座」、どうぞお楽し
みに!
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■2.【お知らせ】公開研究会「beat seminar」第2回 5/7(土)開催のご案内
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2005年5月7日(土)、「BEAT」では、2005年度第2回目の公開研究会を開
催します!
「BEAT」の研究内容や、教育に関するIT技術利用に関する最新動向などをテ
ーマにした公開研究会です。開催情報は、今後も公式Webサイト、メールマ
ガジン「beating」でご案内を差し上げます。
2005年度の公開研究会は、「デジタル教材の系譜・学びを支えるテクノロ
ジー」と題し、古今東西のデジタル教材をレビューすることによって、みな
さまと一緒に教育を支える新しい人工物の姿を考えていきます。
この公開研究会でレビューした教材を中心に、来年次のような本の出版を予
定しています。
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「デジタル教材の系譜・学びを支えるテクノロジー」(仮称)
2006年春出版予定
ベネッセ先端教育技術学講座(編著)
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第2回目となる今回は、1990年にNHKとアップルコンピュータジャパンが共
同で制作した「人と森林」、NHKスペシャル「驚異の小宇宙・人体」をCD-
ROM化して1996年に発表された「マルチメディア人体」をレビューします。
みなさまご期待ください。
—————————【第2回 公開研究会 概要】————————————
●テーマ
「デジタル教材の系譜・学びを支えるテクノロジー」
第2回:「人と森林」「マルチメディア人体」
●日時
2005年5月7日(土曜日) 午後2時〜午後5時
●場所
東京大学 本郷キャンパス 情報学環暫定ANNEX 2F教室
http://www.beatiii.jp/images/sem09-map.gif
●定員
40名(お早めにお申し込みください)
●参加方法
参加希望の方は、BEAT Webサイト
http://www.beatiii.jp/seminar/
にて、ご登録をお願いいたします。
●参加費
無料
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■3. 紹介したいこの人この1冊。 オススメお蔵出し!
今回は・・・
多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科教授 須永剛司先生
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広く教育やメディアの研究に携わる研究者から、「オススメ本」を、お友達
紹介形式でお伝えする「紹介したいこの人この1冊。オススメお蔵出し!」
のコーナーです。
第9回目となる今回は、須永剛司先生に「オススメ本」をご紹介して頂きま
した。
須永剛司先生(多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 Webページ)
http://www.idd.tamabi.ac.jp/faculty.html
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いま僕たちは、十勝の農家がつくる未来農業集団といっしょになって、食と
農をテーマにしたミュージアムづくりを進めています。食事、料理、店、流
通、農、それらを実践する人々が記す豊かな日々の物語を集積すること。物
語を書いた人々自身がそれらを読み合うこと。そこに、これまでつながって
いなかったコミュニケーションのリンクが編み直されていくこと。それがこ
のミュージアムの目的です。
情報デザインとよぶこの仕事は、20世紀のデザインである人工物の構想・造
形・設計を、コミュニティの生成という21世紀のデザインへと進化させるた
めの実験です。デザインの貢献先を、産業資本にとどめず、現実の社会と生
活まで拡張すること。つくる側にあったデザインを、つかう側にまで拡張す
ること。そしてデザインの対象課題を、客体としての人工物から、自分たち
もその中にいる出来事まで拡張すること。このミュージアムづくりには、そ
んなデザインの進化が意図されています。
食と農のミュージアムづくりは、2001年3月、十勝の農家と農業試験場研究
者との出会いに始まりました。子育てネットなど多才な地域の人々と行政を
巻き込みながら、東京、神奈川のスーパー経営者、その顧客である都市生活
者へと、デザインのネットワークは緩やかに広がっています。そこに生まれ
るさまざまな「生の」出会いと対話のリンクを美しく整えるデザインが、
ミュージアム情報システムのデザインと不可分の仕事であることに、今、僕
たち自身が気づきはじめているところです。
これから紹介する3冊は、このような僕たちの活動をがっちりと支えてくれて
いるありがたい本です。
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1)『インターネットについて』
ヒューバート・L・ドレイファス(著)、石原孝二(訳)
産業図書
(『On the Internet』Hubert L. Dreyfus,Routledge)
著者は「身体をもつ人間」という観点から技術的な解としてのネットの限界
を論じている。いや、むしろネットの中にもうひとつのすばらしい世界があ
るという「宣伝」に対し警鐘をならす。ネットが私たちにとっての本物の道
具となるためには、私たち自身が私たちの身体を基盤とし生活していること
を前提とするデザインが必要であり、その可能性がここに示されている(須
永)。
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2)『コンピュータと認知を理解する』
テリー・ウィノグラード、フェルナンド・フローレス(著)、平賀譲(訳)
産業図書
(『Understanding Computers and Cognition - A New Foundation
for Design』Terry Winograd, Fernando Flores, Addison-Wesley)
この書物の底に流れている著者たちの思い、「インタラクションの学問」を
つくるという意志を受けとることができる。このインタラクションの学問こ
そが、デザインの重要な基礎になると僕は確信をもっている(須永)。
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3)『世界内存在−「存在と時間」における日常性の解釈学』
ヒューバート・L・ドレイファス(著)、門脇俊介(監訳)
産業図書
(『Being-in-the-World; A Commentary on Heidegger's Being and
Time』Hubert L. Dreyfus, Routledge)
この書物を読んで、僕は自分たちが開拓している21世紀のデザイン、活動を
基盤とするデザインとよぶアプローチの意味をはじめて言葉で理解すること
ができた。つまり、デザインとは人工物が人に意味を開示するための可能性
を設計すること。その可能性の存在論的条件は、人工物とその人為的環境に
与えられる分節構造の中に潜んでいる(須永)。
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次号は、独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 横山和成先生
の登場です。
須永先生から横山先生への紹介メッセージです。
横山さんは、早春の十勝芽室町で出会った農業試験場研究者(今は試験場で
はなく研究センターですが、わかりやすく)。日本、中国、アルゼンチンを
股にかけ、食と農 の未来づくりを実践されています。上に紹介したミュージ
アムは、彼と未来農業集団の皆さんと描きだした構想。
このbeatingのコンテクストである、教育、メディア、情報、はもちろん僕
のやっているデザインに結びつき、そこからさらに広がり、教育・メディア・
情報のコンテンツそのものを紡ぐ横山さんへとつながります。さて、何がで
てくるでしょう?
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■4. 編集後記
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最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
beating第11号はいかがでしたでしょうか。
5月5日、こどもの日ですね。「♪屋根よ〜りたか〜い鯉のぼり〜」というの
はもはや歌だけで、実際、屋根より高い鯉のぼりはほとんど見かけなくなっ
てしまいました。
急流の滝をたくましく登っていく鯉のように、子どもたちに人生の困難に立
ち向かって欲しいという願いのもと、鯉のぼりは、江戸時代に盛んに立てら
れるようになったそうです。
しかし、未来への希望を抱え大空を登っていく鯉のぼりは、今やアパートや
マンションのベランダから慎ましくひっそりと空を見上げているに過ぎなく
なってしまいましたが、子供たちに願いはしっかり届いているでしょうか?
昔の人々が鯉のぼりに託した、明るい希望にみちあふれた子どもたちの未来
の姿を、私たちBEATはさまざまな観点から考え、実現していきたいと思っ
ています。
次回からはじまる「5分でわかる学習理論講座」、お楽しみに!
「beating」編集担当
八重樫 文
kazaru@beatiii.jp
-------次回発行は5月第4週頃の予定です。
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「beating」編集担当
八重樫 文
(福山大学 人間文化学部 人間文化学科
メディアコミュニケーションコース 専任講師)
kazaru@beatiii.jp
□「BEAT」公式Webサイト
http://www.beatiii.jp/
□発行
東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
Copyright(c) 2005. Interfaculty Initiative in information Studies,
The University of Tokyo. All Rights Reserved.
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