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Beating 第5号
「モバイルメディアとインストラクショナル・デザインの邂逅」

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東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
メールマガジン「beating」  第5号       2004年10月28日発行
                         現在登録者244名
  「モバイルメディアとインストラクショナル・デザインの邂逅」
            http://www.beatiii.jp/
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ここ数日、朝夕が急に冷え込んで街中を歩く人もコートを着る人が増えてき
ました。

今月の第3回beat seminarは、台風22号が関東に迫り来る中開催されたにも
かかわらず、多くの方々に足を運んでいただきました。

お陰様でこのbeatingも着々と登録者が増え、250名に迫る勢いです!

今月は、モバイルメディアにふさわしいコンテンツを開発するにはどのよう
なデザイン原理が必要か、を改めて考える特集を組みました。

今回のbeatingは、来月11/7日曜日開催の「beat seminar第4回」との連動企
画です。インタビューにお答え頂きました鈴木克明先生のご希望で、皆様か
ら、次回のbeat seminarで聞いてみたいお話のリクエストを大募集!

モバイルメディアとインストラクショナル・デザインの出会いの場、
beating第4号へようこそ!

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┃★CONTENTS★
┃
┃■1.特集:岩手県立大学 ソフトウェア情報学部 鈴木克明教授インタビュー
┃「学習に納得感を! インストラクショナル・デザイン入門!!」
┃
┃■2.お知らせ:「beat seminar」第4回 11/7(日)開催!!
┃
┃■3.「紹介したいこの人この1冊。 オススメお蔵出し!」
┃
┃■4.編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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■1.特集:岩手県立大学ソフトウェア情報学部 鈴木克明教授インタビュー
「学習に納得感を!インストラクショナル・デザイン入門!!」
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今月のbeat seminar「ヨーロッパ・m-learningの現在」で取り上げたように、
各国のm-learningへの取り組みでも、独特なコンテンツを、モバイルメディ
アに載せて配信している事例が、数多く見られました。

※beat seminar 第3回の模様はコチラから
http://www.beatiii.jp/seminar/003.html

そこで、今回のbeatingの特集は、教材や教育プログラムの設計原理として、
近年、特にe-learningの分野との関わりで注目を集める「インストラクショ
ナル・デザイン」についてフォーカスしました。

・モバイルメディアはどのような学習に向いているのか?

・どのようなコンテンツを開発すべきなのか?

・それを用いてどのように教えていったらよいのか?

モバイルメディアの教育利用という新たな課題を前に、インストラクショナ
ル・デザインの研究知見は、私たちにどのような示唆を与えてくれるのでし
ょうか。

インストラクショナル・デザインの基本について、岩手県立大学の鈴木克明
先生にお話を伺いました。


■鈴木 克明(すずき かつあき)
岩手県立大学ソフトウェア情報学部 教授
インストラクショナル・デザイン研究の第一人者。
主著に『教材設計マニュアル—独学を支援するために』
(北大路書房)

岩手県立大学ソフトウェア情報学部 鈴木克明研究室
教育情報システム学講座
http://www.et.soft.iwate-pu.ac.jp/

★鈴木先生がインストラクショナル・デザインについてのホットな最新情報
を毎月お届けするメールマガジン
「IDマガジン」の登録はコチラから
http://www.et.soft.iwate-pu.ac.jp/ ̄id_magazine/

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□1.ID:インストラクショナル・デザインとは?
…………………………………………………………………………………………
最近、e-learningの分野などで、「インストラクショナル・デザイン」と
か、「インストラクショナル・デザイナー」という言葉を耳にします。教育
用コンテンツを作ることに関わりがあるのかな?と思うのですが、具体的に
はどのようなものなのでしょうか?

Instructional Design(以下、IDと略)は、カタカナでは、インストラクシ
ョナル・デザインと訳されますが、日本語では、教授設計学とでもいいまし
ょうか。インストラクションというのが「教授」、デザインが「設計」です
ね。企業の方々には教育設計と呼ぶ人もいます。広く、現代的な教育方法学
のようなモノです。ほら、「Plan-Do-See(計画−実行−評価)」というの
があるじゃないですか。そういうシステム的なアプローチを利用して、授業
なり、教材なりをどういう風に準備していくか。プロセスの設計技法を集め
たものです。

一般的に、人に何かを教えるという時には、「誰に」、「何を」教えるかを
考えなくてはなりませんね。「誰に」、「何を」というのは、入り口と出口
のようなものです。分析をしながら、まず、ここを決めていくわけです。そ
して次に、じゃあ、どういう風に教えていくのかを考える。そういう風に設
計をして、必要な教材を開発して、使ってみて、それが実際に上手くいった
かを評価する。インストラクショナル・デザインとは、この「分析−設計−
開発−評価」を回していく一連のプロセスを指し示すのです。

これは根源的で、広範囲に適用できる概念で、アメリカの教育工学では、イ
ンストラクショナル・デザインは、一番コアな部分で、中心的な関心領域な
んです。

インストラクショナル・デザイナーとは、どのような人たちなのでしょうか。

アメリカと日本では、事情が随分と違うんですね。
アメリカでは数多くの人がインストラクショナル・デザイナーとして働いて
いる一方で、日本ではまだごく一部に限られた職業です。アメリカでは、教
育工学の修士課程、博士課程を卒業した人々のほとんどは企業に就職し、い
わゆる、「エデュケーショナル・テクノロジスト」とか「インストラクショ
ナル・デザイナー」という称号で呼ばれている。最近では、「パフォーマン
ス・テクノロジスト」という言葉が当てられますね。要するに、企業内教育
の教育設計をできる人たち、というのが、いわゆるインストラクショナル・
デザイナーなんです。アメリカの場合には、専門職としての地位が確立して
いると言えますね。

しかし、一方で、日本では、その部分がすっぽり抜け落ちてしまっている。
インストラクショナル・デザイナーと呼ばれる人がほとんどいない。
教育に携わる人を育てるというと、まず、教育学部をイメージしますが、日
本の教育学部は、基本的に学校教員養成が目的なんですね。企業内教育を担
当する人間を養成するという視点はほとんど無いんですね。

でも、実際には、企業の中や職場の中で教育の専門家として働いている方が
いる訳です。e-learningのプログラムを作ったりしなくちゃならない。研修
用のワークショップや講座を作らなくてはいけない。そこのギャップからニ
ーズが生まれて、最近、IDが日本でも急速に注目されてきているのだと思い
ます。

僕は昨年、e-learningファンダメンタル※というIDを、「大学院レベルで教
えるとすればどう教えるか」という講座を試験的に作ったんですね。そうし
たら、200人位から反響があったんですが、6割が社会人の方でした。作る側
は悩んでるんですね。どうやって作ったらいいのか、とか。一方で、ユーザ
サイドもどういう教材が良いのか悩んでいる。教材を見る目がないと、ヘン
なものを掴まされても困るわけです。そして、それをどう使ったら自分の仕
事や会社の利益に繋げていけるのかも考えていかなければいけない。e-lear
ningはもてはやされたけど、もう、右肩上がりではない。質が問われる時代
になってきた。その時にIDの研究知見は有効だと思います。それはモバイル
メディアに載せるコンテンツを開発するときにも、また、選ぶときにも、大
切なことだと思います。

※eラーニング・ファンダメンタル
http://www.et.soft.iwate-pu.ac.jp/eLF/


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□2.アメリカ留学、そして軍のプロジェクトへ参加
…………………………………………………………………………………………
先生は早くからアメリカに留学されていた訳ですが、もともとIDを学ぶた
めに留学されたのでしょうか?

当時はIDというより、漠然と教育工学という分野で選んだのですけれどもね。
僕が留学していたフロリダ州立大学のようにガニエ・ブリックスといった日
本で教科書を通して、慣れ親しんでいたID研究の巨人達がいましたからね。
やっぱり、直接、教われるというのは魅力的じゃないですか。もともと留学
したいと思って大学に入りまして、奨学金を貰って当時、IDで有名だったフ
ロリダ州立大学に留学しました。1年で帰ってくるつもりが、ひょんなこと
から米軍のプロジェクトに参加することになりまして結局4年もいました。

米軍のプロジェクトというのは、アメリカ陸軍の新兵の基礎教育のためのも
のでした。それまで集合教育で行われていたものをコンピュータ化するプロ
ジェクトだったのです。当時、アメリカは景気が良くて、優秀な学生がどん
ど企業に流れていった。軍としては、優秀な人材を企業に採られてしまって、
新兵の学力低下の問題に直面していたのです。例えば地図の読み方、X軸、Y
軸といった座標軸、分数小数の理解というような基礎学力的なものから、ラ
イフルの組み立て方といった仕事直結のものまで、新兵に要求される学力を
どう保証するかが、課題だったのです。

そこで、新兵に要求されるタスクを分析して、その分析結果を元にして300
位のレッスンを作りました。僕は、300のレッスンの目標に基づいて、実際
にどういう風な画面をパソコンに表示して、答えたらどういう画面に進んだ
らいいか、という教材開発の前行程のデザイン部分を担当していました。
後半では、デザインするものが終わってしまったので実際にプログラムに携
わったりもしました。アメリカの大学院というところは、大学院生を集める
ために、外からプロジェクトを持ってきて資金を調達して、アシスタントを
雇うということが重要な案件になっているんですね。実際に勉強しているこ
とをプロジェクトでそのまま応用できて面白かったですね。大規模なプロジ
ェクトでしたよ。


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□3.モバイルメディアとインストラクショナル・デザイン
…………………………………………………………………………………………
モバイルメディアの教育利用を考える時、どのようなコンテンツを載せて
いくかは大きな課題です。モバイルコンテンツの開発にIDはどのように活用
できるのでしょうか?

IDは、どんな教育の方法にも適用が可能なものなんですね。モバイルにしろ、
生身の人間がやる一斉授業にしろ、どうやって学習を支援していくのか、と
いう観点から見ていく訳です。

2年くらい前に僕の研究室で、携帯電話に載せるコンテンツの研究をやって
いた学生がいました。市販の漢字とか英単語の学習ソフトがありますでしょ
う?その中から、比較的良くできているものを探し出してきて、どうやって
これを改善していくことができるのかを考えました。IDの知見を利用したら、
現在流通している携帯電話での学習支援のあり方が良くなるかを考えたわけ
です。

選んだのはドリル型の教材でした。ドリル型の教材というのは不思議なんで
す。色んなところで、かなり研究されているにもかかわらず、研究の成果が
あまり使われていないんですね。単語であれば、一度にどれくらい覚えるの
が良いのか。既に覚えたものと、覚えにくいものをどうやって区別するか。
どう復習に繋げていくか。また、復習するタイミングはいつが良いのか。か
なり詳しく研究されているんですけれども、それが備わっているドリル教材
というのを僕はあまり見たことが無いんですよね。その携帯電話の研究の時
には、そうした知見をちょっと加えてみると良いのではないかと考えたんで
す。学習スケジュールを決定して、曜日毎に異なるドリルが配信されるよう
にしたら良いのではないか、とか。そういうものを作るときにもIDというの
は使えると思いますね。


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□4.「何時になっても、誰も、何もやらない」を克服するには
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IDで教材、教育プログラムの設計工程を考えるということは、人の学びを
どう充実させるか、ということを考えることでもあるのですね。

e-learning全般に関して、また、このモバイル・メディアでも言えることで
すが、「いつでも、どこでも、誰でも」ということは、下手をすると、「何
時になっても、誰も、何もやらない」ということになってしまう。

学習を支援するメカニズムをどうやって提供するか、やる気をどう誘発させ
て、維持していくか。最期まで面倒を見るためにはどうしたらいいか。でも
、面倒を見すぎると何時までも依存心が強すぎて自立できないという問題を
どう解決するか。考えなくてはいけないことが沢山ありますね(笑)

学習の意欲、動機付けを考える手がかりとして、例えば「ARCSモデル(アー
クスモデル)」というものがあります。ARCSというのは、Attention(注
意)、Relevance(関連性)、Confidence(自信)、Satisfaction(満足
感)の頭文字をとったものです。この4点で動機付けを抑えていくと、魅力
的な教材や授業ができるというものです。これは膨大な心理学研究の成果を
「えいや」っとまとめたものなんです。学習の動機とか、やる気にまつわる
研究は沢山あるんです。でも、あまりにも、沢山ありすぎて、何をどう参考
にしたらいいか、ということが解らない。そこで実際の教材を設計するとき
の悩みを解決する手がかりがこのモデルなんですね。

要するに、結局、子供だましはダメなんですよね。いかにハデに教材を作っ
て見せたところで、「これを学んでいったい何の役に立つの?」「キャリア
アップにどう繋がるの?」、「これを知ってどう得になるの?」という疑問
が生じるのは、ごく自然なことです。特に社内の研修等の場合に、やらされ
感があるのは当たり前なんですね。仕事だからやらなきゃいけない、って決
まってたりするわけです。

だけどね、それを納得感にどう変えていくかが大事なんですよ。「やらなき
ゃならない・・・」というのを、「自分にとってどうプラスになるか」と捉
え直すようなことができればだいぶ違ってくると思うんです。「これは自分
の問題なんだ」と思えばね。

学びの動機を、どうポジティブなところに変換していくか。生きる知恵に、
活力に変えていくためには、どう支援したら良いかを考えていかなきゃいけ
ないんですね。「どうやって学習者をサポートしていくのか」、という根源
的な問題は、まさにIDの関心事なんです。


…………………………………………………………………………………………
□5.beat seminarに来る方々へメッセージ!!
…………………………………………………………………………………………
来月の11/7にbeat seminarでお話しをしていただくのですが、beat semin
arに来られる方々にメッセージをお願い致します。

そもそもどういう関心があって来てくださるのかをあらかじめ訊いておきた
いですよね。メールを頂けると嬉しいですね。こういう話が聞きたい、と実
際に言って頂けると幸いです。

インストラクショナル・デザインは、社会の様々な場所で教育に携わる人
々全てに関わる、根源的な概念なのだと感じました。
beat seminarで、是非、業種別を超えて、議論ができると良いですね。
ありがとうございました。


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岩手県立大学教授 鈴木克明先生に質問・リクエストのある方は
コチラにお問い合わせ下さい!!
shun@beatiii.jp
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★2.【お知らせ】公開研究会「beat seminar」第4回11/7(日)開催のご案内
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来たる11/7(日)、「BEAT」では、第4回目の公開研究会を開催いたしま
す!

「BEAT」の研究内容や、教育に関するIT技術利用に関する最新動向などをテ
ーマにした公開研究会です。開催情報は、公式Webサイト、もしくは、この
メールマガジン「beating」でご案内を差し上げます。

第4回目となる今回のテーマは、「モバイルコンテンツとインストラクショ
ナルデザイン」です。

———————————【公開研究会 概要】—————————————

●テーマ
  「モバイルコンテンツとインストラクショナルデザイン」

●日時
  2004年11月7日(日曜日) 午後2時〜午後5時

●場所
  東京大学 山上会館
  東京都文京区本郷7-3-1
  ◇アクセス
  http://beatiii.jp/contact.html#map
  ◇東京大学への最寄り駅
  東京メトロ 丸ノ内線 本郷三丁目駅(徒歩5分)
  都営大江戸線 本郷三丁目駅(徒歩5分)

●内容
 「携帯やモバイルメディア向けの学習コンテンツ設計は、
 今までと方法を変えなければいけないのだろうか?」という問いに、
 インストラクショナルデザインの専門家が答えます。
 また、企業で教材開発に関わった経験者も加わり、
 モバイル時代の学習コンテンツ開発について議論を行います。

●定員
  100名

●参加費
  無料

●講演
 ■基調講演
 「教材開発とインストラクショナルデザイン」鈴木 克明(岩手県立大学・教授)
(鈴木先生は、日本におけるインストラクショナルデザイン研究の第1人者です。)

 ■パネルディスカッション
 「モバイルになると、学習コンテンツ設計の方法を変えなければいけないのか」
 ◇司会 :
       山内 祐平 (東京大学情報学環・助教授)
 ◇パネリスト:
       鈴木 克明 (岩手県立大学・教授)
       森安 康雄  (ベネッセコーポレーション・バイスプレジデント)
       中原 淳   (メディア教育開発センター・助手)

 ■会場からの質疑

★参加方法:セミナに参加希望の方は、BEAT Webサイト
http://www.beatiii.jp/seminar/index.html
にて、ご登録お願いいたします。
*このお知らせは自由に転送いただいて結構です。
*当講座の概要は、http://www.beatiii.jp/ よりご覧いただけます。


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★3.紹介したいこの人この1冊。 オススメお蔵出し!
 今回は・・・日本科学未来館副館長 美馬のゆり先生
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広く教育やメディアの研究に携わる研究者から、「オススメ本」を、お友達
紹介形式でお伝えする「紹介したいこの人この1冊。オススメお蔵出し!」
のコーナーです。

第4回目となる今回は、美馬のゆり先生に「オススメ」本をご紹介して頂き
ました。

日本科学未来館のホームページ
http://www.miraikan.jst.go.jp/

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1)<家の中>を認知科学する
野島 久雄 (著), 原田 悦子 (著)
新曜社

社会・技術の発達に伴い、家、家族のあり方が変化してきていることについ
て、認知科学が独自の視点で迫ります。認知科学は人間の知的な活動、思
考や学習について扱う学問です。文化・社会、技術、人間の発達、ヒューマ
ン・インタフェースなどの切り口から、家や家族、道具と人間の思考に関わ
る研究を紹介しつつ、未来について考えます。(美馬)

【ご購入したい場合はコチラ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4788508893/
qid=1098299849/sr=1-2/ref=sr_1_10_2/250-1589530-5557808


2)理工系学生のためのキャリアガイド
米国科学アカデミー (編集), 小川 正賢 (翻訳)
科学同人

米国科学アカデミーを含む3団体が共同で出した理工系学生のためのキャリ
アガイドブックです。理工系大学院卒業後は、学術研究職に就くだけが道で
はないことは、あまり知られていません。科学技術に関わる政策を立案する
行政職や、科学技術の基礎的な知識が必要なジャーナリスト、法律家、教育
者など、様々な選択肢が存在することを実例で示しています。米国のいくつ
かの大学では、実際にこの本を使って、キャリアデベロップメント教育を行
っています。(美馬)

【ご購入したい場合はコチラ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4759809007/
qid=1098299878/sr=1-9/ref=sr_1_10_9/250-1589530-5557808

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次号は関西大学総合情報学部教授 黒上晴夫先生の登場です。

美馬先生から黒上先生への紹介メッセージです。

黒上さんは、学校教育において子どもたちが自由に学んでいける学習空間
を創造することを目標にして研究しています。オープンスクールや自由学校、
総合的学習やインターネットなどを通した「学び」、そもそも「学び」とは
何なのか、そのような「学び」を保障するシステム条件は何かということを
様々な実践を通して考えています。「教育メディア開発」や「総合的学習の
カリキュラム開発」を専門とし、現在、関西大学総合情報学部の教授です。
趣味としてのチェロの演奏は、大阪カザルスアンサンブル所属の腕前です。


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■4.編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月、特集号にご登場頂きました鈴木克明先生には、なんと日曜日にインタ
ビューをさせて頂きました。お休みのところ、すみません。

インタビュー以外にも調子に乗ってあれやこれやと日頃の疑問などを質問さ
せていただいてしまいました・・・。メルマガ担当で良かったです。

お話しを伺いながら、また、この原稿をまとめながら、ひしひしと感じたの
は、ワークショップにせよ、授業にせよ、e-learningにせよ、m-learningに
せよ、およそ教育に関するプログラムを設計するということは、いかに学ぶ
人の姿に思いを馳せ続けるかなのだ、ということです。

アタリマエのことながら、しかし、これは本当に難しいことだと思います。

インストラクショナル・デザインとは、そのひとつの拠り所になるものなの
ではないか、と思います。

最後に、鈴木先生とのお話の中に出てきたインストラクショナル・デザイン
の本を数冊ご紹介させてください。

・教材設計マニュアル−独学を支援するために
鈴木克明(著) 北大路書房

・はじめてのインストラクショナルデザイン
ウォルター・ディック、ルー・ケアリー、ジェイムズ・O・ケアリー(著)
角 行之(監訳) ピアソン・エデュケーション

・インストラクショナル・デザイン入門
ウィリアム・W. リー (著), ダイアナ・L. オーエンズ (著), William W. L
ee (原著), Diana L. Owens (原著), 清水 康敬 (翻訳), 日本ラーニングコ
ンソシアム (翻訳) 東京電機大学出版局

・Instructional-Design Theories and Models-A New Paradigm of Instruc
tional Theory Volume2
Charles M.Reigeluth(編) Lawrence Erbaum Associates,Inc

IDの魅力を伝えてくださる鈴木克明先生がいらっしゃる、beat seminar第4
回に、是非足を運んでいただければと思います。

                        「beating」編集担当
                              酒井俊典
                           shun@beatiii.jp

-------次回発行は11月第3週頃の予定です。
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教育技術学講座にて、「beating」からのお知らせのためだけに使用いたし
ます。また、ご本人の同意なく、第三者に提供することはございません。

「beating」はお申し込みをいただいた方々に配信しています。
無断転載をご遠慮いただいておりますので、転載を希望される
場合はご連絡ください。

□登録アドレスの変更、登録解除などはコチラ
http://www.beatiii.jp/beating/index.html

□ご意見ご感想はコチラ
「beating」編集担当
酒井俊典(東京大学大学院 学際情報学府 山内祐平研究室 博士課程1年)
shun@beatiii.jp

□「BEAT」公式Webサイト
http://www.beatiii.jp/

□発行
東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」

Copyright(c) 2004.Interfuculty Initiative in information Studies,
The University of Tokyo.All Rights Reserved.
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