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Beating 第7号
「年末超特大号〜BEAT2004を振り返る」

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東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
メールマガジン「beating」  第7号       2004年12月28日発行
                         現在登録者339名
          「年末超特大号〜BEAT2004を振り返る」
            http://www.beatiii.jp/
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今年もいよいよ押し迫ってまいりました。いかがお過ごしでしょうか。

お陰様で、4月に始まりましたBEATも、まだ短い期間にも関わらず、様々な
成果を上げることができ、良い年の瀬を迎えることができそうです。

これも本当に数多くの方々にbeat seminarに足を運んで頂いたり、このbeat
ingをご購読頂いたお陰です。本当にありがとうございました。

今月のbeatingは、各プロジェクトリーダーから今年を振り返っての感想と
抱負を語って頂きました!みなさんとBEATの来し方行く末を考えていきたい
と思います。

今年はどんな1年だったのか、来年のBEATでは、何が飛び出すのか?
2005年への一足早いカウントダウンbeating第7号の始まりです!

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┃★CONTENTS★
┃
┃■1.年末特集:BEATの一年を振り返る〜プロジェクト・リーダーたちの1年
┃	1)ベネッセコーポレーション教育研究開発本部バイスプレジデント 
┃		桑野啓氏
┃
┃	2)東京大学大学院情報学環客員助教授/NHKエデュケーショナル教育部
┃		チーフプロデューサー 宇治橋祐之氏
┃
┃	3)独立行政法人メディア教育開発センター/東京大学情報学環客員助手
┃		中原淳氏
┃
┃	4)東京大学大学院情報学環助教授 山内祐平氏
┃
┃■2.お知らせ:「beat seminar」第6回 1/8(土)開催!!
┃
┃■3.「紹介したいこの人この1冊。 オススメお蔵出し!」
┃
┃■4.その他の研究会のお知らせ
┃
┃■5.編集後記
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■1.特集:BEATの1年を振り返る〜プロジェクト・リーダー達の言葉〜
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今年4月に始まった、東京大学情報学環とベネッセコーポレーションによる
プロジェクト「BEAT」は数々の成果を上げながら2004年を駆け抜けてきまし
た。

そこで4名のリーダーから今年の成果を振り返り、来年への抱負を語って頂
きました。

…………………………………………………………………………………………
□1)ベネッセ コーポレーション教育研究開発本部バイスプレジデント
	桑野啓氏
…………………………………………………………………………………………
ベネッセコーポレーションの立場から、BEATに取り組んだこの1年は如何
でしたか?

大学に寄附講座を設置しての共同研究は、当社としては実は初めてではない
んですね。かつてマサチューセッツ工科大学のメディアラボに寄附講座を置
いたことがあるんです。ですから、BEATに取り組むに当たっても、どうした
ら企業と大学の素敵な連携関係を築けるか、ベネッセがどう貢献することが
できるのか、ということには特に配慮してきたつもりです。

大学と企業では、当然、違いがあります。ビジネスの世界と研究の世界とい
う違い、言語や文化、そこで活躍する人々のキャラクターの違い。でも、そ
れは違って当然なことなんですね。問題は、違いを認識した上で、「どうや
ったらその違いを乗り越えて成果を出していけるか」ということです。

大学にとっての研究プロジェクトの目的は、新たな誰も知らないことについ
て「知のホライズン(地平)」を広げることだと思うんです。一方、我々企
業にとっては、もちろんその点も重要なのですが、成果を商品やサービスに
反映し、お客さんに買って頂いて役に立って初めて、研究活動として成り立
つというところがある。もし、この共同研究プロジェクトの内容がリサーチ
中心のものとなってしまった時、ベネッセ側としてどうその成果を活かせば
いいのか、といった悩みはありましたね。

企業と大学の違いを乗り越えていく切っ掛けとして印象的だったものはあ
りますか?

山内先生ご自身が、既に、過去、様々な企業とのコラボレーションを経験さ
れていて、大学と企業の違いを解っていて下さる方だったというのは大きい
ですね。「こういう時は、一緒に膝詰めで話をしながら、ある意味、共同体
を作りつつ、お互いに理解を深めていくしかないんです」と言って頂いたこ
とで、良い意味で肩の力が抜けたところがあります。

6月、7月頃までは、個人的に緊張していた部分もあったのですが、毎月定例
会を開いて寄附講座の運営方針について意見を交わし、毎月のbeat seminar
開催、beatingの発行がなされるようになって、「いよいよ軌道に乗ってき
た」と感じましたね。

特に今年の後半から、beat seminarにベネッセの社員が数多く参加してくれ
ました。特に12月はワークショップ形式で科学教育を考えるというものでし
たから、ベネッセの社員にとってもリサーチの世界を身近に感じる良い機会
になったのではないかと思います。また、beat seminarを通じては、NHK
さんはじめ、他の先端的な企業の方々、現場の先生や様々な人々と繋がるこ
とができました。これも非常に良かった点ですね。

この半年は、大学と企業の違いをお互いに努力しながらすりあわせつつ、や
ってこられたと思います。無事、第1関門を突破できた、というのが率直な
印象です。

来年の抱負をお聞かせ下さい。

当社は、子ども、お母さん、シニアの方々、と1千万以上のお客様と関係し
ておりますから、BEATを通じて「教育はこんなに良くなるんですよ」、「こ
んなに生活は楽しくなるんですよ」ということをお伝えしていくことができ
ればと考えています。「教育のベネッセ」として、未来の教育や生活を考え
る方々とのコラボレーションの場を形成できればと思います。また、研究領
域も携帯電話だけにとどまらず、ユビキタス時代の世界の先端研究のハブと
してBEATを作っていきたいと思っていますし、ベネッセコーポレーションと
してもホライズンを広げていければと感じています。


…………………………………………………………………………………………
□2)東京大学大学院情報学環客員助教授/NHKエデュケーショナル教育部
	チーフプロデューサー 宇治橋祐之氏
…………………………………………………………………………………………
宇治橋さんはにとってのBEATの1年は如何でしたか?

この4月に始まったプロジェクトで、まだこれからという部分はありますが、
とりあえず順調にスタートを切れたと思います。山内さん、中原さんとはこ
れまでにもいくつかプロジェクトを進めてきた経験があるので、目標の設定
のしかた、具体的な会の進行がスムーズに進められ、その分、内容に集中で
きることができました。またベネッセからはコーディネータの桑野さんと中
野さんに積極的に入っていただき、定例の集まり以外にも、ヨーロッパへの
調査旅行やさまざまな学会、研究会等で会うことも多く、議論をつみ重ねる
ことができました。

公開研究会については、けっこうぎりぎりまで決まらなかったこともありま
すが、各界のゲストの方々にご協力いただき、今ふりかえってラインナップ
を見てみると、教育とメディア、特にケータイをめぐるさまざまな動きのベ
ーシックなところは押さえられたかなと思います。参加者も着実に増えてい
るし、リピーターの方が多いのも嬉しいことです。最近、他の研究会などで
も、BEATを話題に話しかけて下さる方が多く、そういった意味でも広がりを
感じますし、今、まさに世間が興味を持っていることを研究しているんだな
という実感をひしひしと感じます。
 
今年は比較的ベーシックな調査が多かったのですが、中でもヨーロッパの調
査旅行は得るものが多かったです。わずが1週間でイギリスとフィンランド
の2カ国だけでしたが、事前にWebで入念なリサーチを重ねた結果、大学、政
府系機関、放送局、メーカーとまんべんなく回ることができ、全体状況を把
握するとともに日本との違いや、今後日本でどう取り組むべきかの方向が見
えてきたと思います。

BEATでは公開研究会とともに、このメルマガをはじめ活動をWebにどんどん
公開しています。メルマガの編集者はこの年末まで編集で大変そうですが
(笑)会の告知をするだけでなく、会で得たものを発信していく、記録して
いくことは大切にしていきたいと思います。ケータイと教育について何かあ
ったらこのサイトというようになるといいな思います。


来年はどのような1年にしていきたいですか?

来年は「デジタル放送と携帯メディアの新しい関係」という自分に与えられ
たテーマを深めたいと思います。昨年12月に始まったデジタル放送も少し
ずつ受信できるエリアが増えており、その中でモバイル放送向けの動きが出
てきたり、1セグ放送という新しい放送の形が生まれ対応する機種も出てき
たりしています。

「1人1台」で「いつでも持ち歩ける」のがケータイメディアの特徴だと思
います。そこに映像メディアを使って何ができるのか、放送でリアルタイム
に送受信できることで何ができるのか。これまでの先行するメディアの経験
を生かしながら研究を進めていきたいと思います。

年明けすぐの1/8(土)の研究会で、テレビからインターネット、ケータイ
へといった、子ども・青少年のかかわりを整理して、来年度はデジタル放送
と携帯という新しいメディアについて研究を進めていきたいなと思います。


…………………………………………………………………………………………
□3)独立行政法人メディア教育開発センター/東京大学情報学環客員助手
	中原淳氏
………………………………………………………………………………………
プロジェクトFishが12月にお目見えしたばかりですが、この2004年はどの
ような1年でしたか?

今年は、僕がMITにフルブライト奨学生として留学していたこともあって、
ビデオ会議で月1回、5月から10月までモバイルの教育利用に関する先行研究
のリサーチを行っていました。「今、科学教育で何が注目されているのか」
の確認作業を行った1年だったと言えるかと思います。12月のbeat seminar
で発表させて頂いた内容がその総括です。

現在は、プロジェクトFishのコンセプトワークを進めていますが、モバイル
ならではの学習環境の特徴を想像することは非常に体力がいりますね(笑)

欧米では、モバイルがPCの代替として使われるケースが多いです。例えば、
PDAはPCに比べて比較的安価なので、貧困によるディバイドの壁も乗り越え
やすい、ということのようです。でも、僕らは、PCの代替としてではないモ
バイルメディアの教育の可能性を考え、活動をデザインしていきたいですね。

モノを作るときには、「僕らはこんなモノを作りたい」というものを絵に描
いてみて、「うーん、コレで良いのかな?」「作りたいモノはこれじゃない
んだよな」などと、スクラップ&ビルドしながら、自分自身と対話しながら
作りたいモノを明確にしていく作業が不可欠なのですが、モバイルの場合に
は本当にハードな作業ですね。チームのメンバーと一緒にモバイルと自分と
格闘し続けた1年だったと思います。(苦笑)

来年に向けての抱負をお願い致します。

来年は、いよいよ本格的に開発の段階に入ります。まだ、ナイショの部分が
あるので、具体的なことは話せないのですが、オモシロイモノができそうで
す。こうご期待!です。


…………………………………………………………………………………………
□4)東京大学大学院情報学環助教授 山内祐平氏
…………………………………………………………………………………………
2004年のBEATを振り返って如何でしたでしょうか?

短い期間ながら、ここまで非常に順調に進んできたと思います。

研究プロジェクトについては、12月に既に発表させていただきました中原さ
ん率いるプロジェクトFishはじめ、モバイルメディアとリアル連携教材とし
て既にお伝えしてきたRFIDを用いたインターフェース技術の開発研究、やテ
レビ会議システムを利用した国際交流プロジェクト、教師教育のプロジェク
トなどにも取り組みまして、成果が上がってきています。

また、イギリス、フィンランドへの視察が実現して欧米のモバイルの動向を
把握することができたのは大きかったですね。こうした研究は日本の中に閉
じこもってやってるだけでは仕方がない。ヨーロッパでのモバイルの利用の
され方を日本と照らし合わせることで見えてきたこともあります。特に、モ
バイルが社会や文化の影響を色濃く受け、教育への利用のされ方もそこから
生成されてくるものだと再確認することができました。

そして、何よりも大きかったのは公開研究会beat seminarとメールマガジン
beatingです。これらを通じて、非常に多くの方々とお会いでき、繋がるこ
とができた。一種のコミュニティを立ち上げることに成功したと思っていま
す。そういう意味で非常に実りの多い1年であったと感じています。

2005年のBEATについての抱負をお願い致します。

来年は早速、1月8日にbeat seminar「ケータイ・ネット・テレビ〜メディア
とこどもの今とこれから〜」が開催されます。これは、NTTドコモ モバイル
社会研究所との共同企画で、教育よりも少し広い社会、文化的な角度からモ
バイルメディアを考えていこう、というものです。

科学教育のプロジェクトFishも本格始動しますし、beat seminarやbeating
も今年1年の成果を踏まえ、よりインタラクティブにモノ作りに取り組める
ような場にリニューアルしていきたいと考えています。2005年は更なる飛躍
を目指して新しいことにどんどん取り組んでいきたいと思います。

1年間プロジェクトを牽引されてきた4人方々から、2005年への力強いメッ
セージを頂きました。いよいよBEATもセカンドステージに突入していくこと
になります。来年も進化し続けるBEATの新しい姿を私たちも楽しみにしたい
と思います。


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★2.【お知らせ】公開研究会「beat seminar」第6回1/8(土)開催のご案内
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

来たる2005年1/8(土)、「BEAT」では、第6回目の公開研究会を開催いたし
ます!

「BEAT」の研究内容や、教育に関するIT技術利用に関する最新動向などをテ
ーマにした公開研究会です。開催情報は、公式Webサイト、もしくは、この
メールマガジン「beating」でご案内を差し上げます。

第6回目となる今回はNTTドコモ モバイル社会研究所との共同企画で、「ケ
ータイ・ネット・テレビ〜メディアとこどもの今とこれから〜」です。

———————————【公開研究会 概要】—————————————
●テーマ
  「ケータイ・ネット・テレビ〜メディアとこどもの今とこれから〜」

●日時
  2005年1月8日(土曜日) 午後2時〜午後5時

●場所
   東京大学
   〒113-0033
  東京都 文京区 本郷 7-3-1
  東京大学 本郷キャンパス経済学部 研究科棟
  
   ◇地図
  http://www.beatiii.jp/contact.html#map
 
   ◇東京大学への最寄り駅
   東京メトロ 丸ノ内線 本郷三丁目駅(徒歩5分)
   都営大江戸線 本郷三丁目駅(徒歩5分)

●内容
ケータイ、インターネット、テレビ。新しいメディアを子どもたちはどう受
けとめ、どう使いこなしてきたのでしょうか。
メディアと子どもをめぐるさまざまな調査やフィールドワークを重ねてきた
3名のゲストスピーカーをお招きし、ケータイを中心に、これからの子ども
とメディアの関わりについて考えていきます。
*今回は、NTTドコモ モバイル社会研究所との共催となります。

●定員
  100名

●参加費
  無料

●講演

○あいさつ、趣旨説明(14:00-14:15)
	NTTドコモ モバイル社会研究所副所長 山川隆
	東京大学大学院情報学環 客員助教授 宇治橋祐之


○「ケータイと若者、子どもたち」(14:15-14:45)
	中央大学文学部助教授 松田美佐

	「若者のケータイ利用」について彼ら彼女らの人間関係との関連で考察、
	「小学生のケータイ利用」については配慮と監視の観点から考えます。

○「新しいメディアによる子ども達のメディア感覚の変容」
(14:50-15:20)
	チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)外部研究員
	慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科研究員 河村智洋

	ケータイ、インターネットなど新しいメディアが生活の中に入ってくる
	ことによって、子どもたちのコミュニケーションがどのように変わって
	きているかをワークショップや調査などの実践事例の紹介を中心に考え
	ていきます。

○「子どもとテレビメディアの過去・現在・未来」(15:25-15:55)
	NHK放送文化研究所主任研究員 小平さち子

○休憩・質問紙回収(16:00-16:15)

○参加者と質疑応答(16:15-17:00)

○懇親会(参加希望者)(18:00〜)


●参加方法

セミナに参加希望の方は、BEAT Webサイト
http://www.beatiii.jp/seminar/index.html
にて、ご登録お願いいたします。


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★3.紹介したいこの人この1冊。 オススメお蔵出し!
 今回は・・・同志社女子大学教授 上田信行先生
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広く教育やメディアの研究に携わる研究者から、「オススメ本」を、お友達
紹介形式でお伝えする「紹介したいこの人この1冊。オススメお蔵出し!」
のコーナーです。

第6回目となる今回は、上田信行先生に「オススメ」本をご紹介して頂きま
した。

上田信行先生(同志社女子大学のホームページ)
http://www.dwc.doshisha.ac.jp/research/data/811.html

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1)Making Learning Visible: Children as Individual and Group Learners

Paola Barchi, Angela Ba rozziほか(編)
Reggio Children

僕は2001年に、「Fostering Creativity」というプロジェクトで、北イタリ
アのレッジョ・エミリアという街にあるディアーナ幼児学校を訪れました。
そこには、長い間、僕が頭の中で描いていたパワフルで美しい学びが展開し
ていました。「あ〜、僕がイメージしていた学びの活動がすべてここにあ
る」という驚きは今も鮮烈な記憶として残っています。このレッジョ・エミ
リアのチームがハーバード大学教育大学院のproject Zero  (Howard Gardne
r やDavid Perkins率いるアートと創造性教育研究チーム、(http://www.p
z.harvard.edu)で共著で出版したのがこの本です。このタイトルであるMaki
ngLearning Visibleとは、レッジョ・エミリアの教育実践の中心となるドキ
ュメンテーション(実践記録)の重要性を表現したものですが、「学びその
ものを可視化する」というフレーズがラーニング・デザインの核心にぐさり
ときました。イタリアンチーズとワイン片手にこの本を楽しんでくだされば
幸いです。イタリアの空気感とともに、ステキなヴィジュアル・エッセイや
"social individualism"など、ドキドキするようなキーワードがあふれてい
ます。2005年はMaking Learning Visibleがブームになりそう!Making Lear
ning Visible(MLV)プロジェクトの詳細は下記のサイトをvisitしてください。
(上田)

Making Learning Visible
http://www.pz.harvard.edu/mlv

【ご購入したい場合はコチラ】※Project Zero eBookstore
http://pzweb.harvard.edu/ebookstore/detail.cfm?pub_id=107

(※参考1)
最近(2003年)出版されました
Making Teaching Visible: Documenting Individual and Group Learning as
 Professional Development も参考にしていただければと思います。(上田)

【ご購入したい場合はコチラ】
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/0972570500/
qid=1104070998/sr=8-1/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl14/
104-1154707-5973561?v=glance&s=books&n=507846


2)MAEDA@MEDIA(邦訳版)
前田ジョン (著)
デジタローグ

このかなり分厚い本は、現在、マサチューセッツ工科大学メディアラボ
Physical Language Workshop(http://plw.media.mit.edu)のヘッド・コー
チをしているJohn Maedaさんの10年間の活動を集大成した作品集です。彼の
デザインに対する考え方や、「ポスト・ビジュアル・アート教育」と彼自身
が呼んでいるコンピュータ教育に触れることができる刺激的な挑発書です。
翻訳は彼が日本にいた時から活動を共にしてきた(財)国際メディア研究財
団の大野一生さんがひきうけ、とてもわかりやすく、かつJohnの思想を深く
理解した上での日本語バージョンに仕上がっています。Johnが日本にいた時
一緒に行ったHuman-Powered Computing の実験(1993)は、僕のワークショッ
プの原点にもなっているもので、この本の中にも取り上げられています。こ
んな本が日本の情報教育のテキストになったらすばらしいなと思います。ぜ
ひ、読んでみてください。(上田)

【ご購入したい場合はコチラ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887520204/
qid=1104070730/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/249-9573893-7617133

(※参考2)
コンピュータ・プログラミングのおもしろさと美しさ、デザインマシンとし
てのコンピュータに対する彼の考え方に興味のある方は下記の本も参考にな
ります。(上田)

Design by Numbers(デジタル・メディアのデザイン技法)
前田 ジョン (著), 大野 一生 (翻訳)
ソフトバンクパブリッシング

【ご購入したい場合はコチラ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/479731527X/
qid%3D1104071984/249-9573893-7617133

これら2冊の本を推薦させていただいた理由は、先端教育技術を考える上で
基底になる考え方を提供してくれる本であると共に、著者たちのフィールド
であるレッジョ・エミリアやMIT Media Labの実践のすばらしいさを伝えた
かったこともあります。(上田)


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次号は大東文化大学文学部教育学科専任講師苅宿俊文先生の登場です。

上田先生から苅宿先生への紹介メッセージです。

苅宿さんは、「自分らしさとの出会い」に注目し、NPO学習環境デザイン工
房 (http://www.heu-le.net)を立ち上げ、様々なワークショップを実践して
いる行動する哲学者です。彼は「プロセスの作品化」や「共感的理解者」と
いう言葉を軸にして、こどもたちがデザイン活動を通して、人と関わり認め
合うことで「その人らしさ」を発見できる学びの場を創り続けています。18
年間の小学校での実践の後、現在大東文化大学の教育学科で教えておられま
す。苅宿さん、次回、ステキな本のご紹介よろしくお願いします。


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★4.その他の研究会のお知らせ
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メルプロジェクト1月公開研究会
○日 時 1月22日(土)午後3:00〜6:00
○場 所 東京大学本郷キャンパス・大学院情報学環アネックス2F会議室
     の地図を参照して下さい

デンマーク出身、ノルウェイ在住のメディア・プロデューサーのアスケ・ダ
ムさん(東京大学情報学環外国人客員研究員)にお越しいただき、「市民メ
ディアとデジタル・テクノロジー」をめぐって報告をしていただく


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■5.編集後記
今回も最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
「beating」第7号はいかがでしたでしょうか。

私事ですが、ちょうど1年前の今頃、私は修士論文を執筆しており、前後不
覚の状態に陥っておりました。布団にはいると永遠に寝てしまいそうだった
ので、板張りの床の上に寝ていました。

その頃には1年後の自分がメールマガジンの編集をさせて頂いているとは夢
にも思いませんでした。不思議なものです。

そのメールマガジン、beatingも340人を超える方々に読んで頂いています。
本当にありがとうございます。

今年のbeatingでは、特集や本の紹介コーナーを通じて、モバイルや教育に
関わる先生方からメッセージをお伝えしてまいりました。来年も皆さんに
常に「モバイルメディアと教育」の最新情報をお伝えできるメルマガとして、
頑張っていきたいと思います。

よろしくお願い致します。それでは良いお年を。


                        「beating」編集担当
                              酒井俊典
                           shun@beatiii.jp

-------次回発行は1月第3週頃の予定です。
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無断転載をご遠慮いただいておりますので、転載を希望される
場合はご連絡ください。

□登録アドレスの変更、登録解除などはコチラ
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□ご意見ご感想はコチラ
「beating」編集担当
酒井俊典(東京大学大学院 学際情報学府 山内祐平研究室 博士課程1年)
shun@beatiii.jp

□「BEAT」公式Webサイト
http://www.beatiii.jp/

□発行
東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」

Copyright(c) 2004.Interfuculty Initiative in information Studies,
The University of Tokyo.All Rights Reserved.
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